ドックスは答えて、パリヌルスの目を見つめた。
『パリヌルス隊長、言われる通りです。進水を控えて、それまでに、その2点の構造を新艇に施したい、そのように考えて相談に及んだわけです』
『それでは聞くが、ヘルメス艇には、今、お前が言った構造が施されてはいなかったはずだな』
『言われる通りです。その構造はヘルメスには施してはいません』
『まあ~、そのことについては俺たちが試乗した折には、配慮していなかったことなんだな。ほれ、出来た、それ、乗ってみよう。そういった、それくらいの感覚で試乗している。配慮が足りていないといわれればそれまでだが、オキテス、どうであったろう、ちょっと振り返って思い出してみてくれ。ドックス、これは俺たちにとってでっかい反省点だな。この件については、今日と明日でキッチリ解決する』
『解りました』
『ご両人、この件について、俺が意見を言っていいかな』
『おう、パリヌルス、言ってくれ、聞く』
『今日、キドニアからヘルメスが帰ってきて、ギアスにこの件についての意見を聞く。また、それまでに、今、ドックスが言った件に対する設計を終える。次、ヘルメスの船底の状況を点検する。ドックス、頼みたいのは、そのあとだ。俺の設計をヘルメスに即刻、施してもらいたい。明日の出航に間に合わせたい。それで明日は、オキテスがキドニアに出かける、ヘルメスの走行テストをしてもらう。彼がキドニアから戻るのを待って、オキテス、ギアス、二人の走行感想を聞く。俺は、この件の対処案を3件くらい立案しておく。これを4人で判断して即決する。その段取りでどうだ、二人の意見は?』
『おう、それでいい、OKだ!』
『ドックス、お前はどうだ?』
『それでいいです。やります』
『今日、ヘルメスが帰港したら、即、やる!二人ともよろしく頼む』
『おう、解った!』
『解りました!』
三人は意を合わせた。
『おう、パリヌルス、頃合いだ。三人で昼めしにしよう、仕事に意欲的になると腹が減る』
『そうだな、昼めしにしよう』三人は昼めしの場に足を向けた。
昼めしの場には、400人を超えると思われる者たちが一斉に昼めしに取り掛かっている、壮観である。彼らの楽しみの時であり、身も心も憩う場である。今、彼らが話題にしているのは、進水の行事のことである。進水は、彼らにとって、初体験の行事である、頬を染めて、声高らかに、想像にまかせて話し合っていた。
『パリヌルス隊長、言われる通りです。進水を控えて、それまでに、その2点の構造を新艇に施したい、そのように考えて相談に及んだわけです』
『それでは聞くが、ヘルメス艇には、今、お前が言った構造が施されてはいなかったはずだな』
『言われる通りです。その構造はヘルメスには施してはいません』
『まあ~、そのことについては俺たちが試乗した折には、配慮していなかったことなんだな。ほれ、出来た、それ、乗ってみよう。そういった、それくらいの感覚で試乗している。配慮が足りていないといわれればそれまでだが、オキテス、どうであったろう、ちょっと振り返って思い出してみてくれ。ドックス、これは俺たちにとってでっかい反省点だな。この件については、今日と明日でキッチリ解決する』
『解りました』
『ご両人、この件について、俺が意見を言っていいかな』
『おう、パリヌルス、言ってくれ、聞く』
『今日、キドニアからヘルメスが帰ってきて、ギアスにこの件についての意見を聞く。また、それまでに、今、ドックスが言った件に対する設計を終える。次、ヘルメスの船底の状況を点検する。ドックス、頼みたいのは、そのあとだ。俺の設計をヘルメスに即刻、施してもらいたい。明日の出航に間に合わせたい。それで明日は、オキテスがキドニアに出かける、ヘルメスの走行テストをしてもらう。彼がキドニアから戻るのを待って、オキテス、ギアス、二人の走行感想を聞く。俺は、この件の対処案を3件くらい立案しておく。これを4人で判断して即決する。その段取りでどうだ、二人の意見は?』
『おう、それでいい、OKだ!』
『ドックス、お前はどうだ?』
『それでいいです。やります』
『今日、ヘルメスが帰港したら、即、やる!二人ともよろしく頼む』
『おう、解った!』
『解りました!』
三人は意を合わせた。
『おう、パリヌルス、頃合いだ。三人で昼めしにしよう、仕事に意欲的になると腹が減る』
『そうだな、昼めしにしよう』三人は昼めしの場に足を向けた。
昼めしの場には、400人を超えると思われる者たちが一斉に昼めしに取り掛かっている、壮観である。彼らの楽しみの時であり、身も心も憩う場である。今、彼らが話題にしているのは、進水の行事のことである。進水は、彼らにとって、初体験の行事である、頬を染めて、声高らかに、想像にまかせて話し合っていた。
