『アエネイスミッション』[Aeneas Mission ]

建国の使命を抱くアエネイスのフアストミッションは自軍団自民族引き連れて炎上壊滅するトロイからの脱出である。

『トロイからの落人』  FUGITIVES FROM TROY   第7章  築砦  1202

2018-01-16 08:26:31 | 使命は建国。見える未来、消える恐怖。
 彼は頭の中で期待効果を評価した。
 代わってオキテスがギアスとゴッカスに話しかける。
 『おう、ギアスにゴッカス、今日はご苦労であった。ところで明日のことだ。明日は早朝にマリアを出航する、帰途に就く。艇を点検して万全の整備をしてくれ!それを終えたら、先ほど君らに言った集合地点に集合してくれ。軍団長から話がある。そのあと一同で夕食とする。いいな!以上だ』
 『了解しました』
 二人から返事が返る。
 用件を伝え終えたオキテスにイリオネスが声をかける。
 『オキテス、夕食のあとに明日のスケジュールを打ち合わせる。それから、テムノス浜頭の新艇の件をギアスに伝えておいてくれ。スダヌス浜頭、打ち合わせに同席頼みます』
 『了解!』
 イリオネスがスダヌス浜頭とオキテス、二人を前にして話しを続ける。
 『今日を終えた、試乗会を終えた。両人ご苦労でした』
 『軍団長こそ、ご苦労でした』
 『おう、俺をねぎらってくれるのか、ありがとう、礼を言うぞ!試乗会を終えた、反省はない。ことは成ると信じている。俺らは人事を尽くした、謙虚に天啓を待つ。それが今の俺の心境というところだ』
 スdヌスが声をかける。
 『軍団長、天はいい答えを届けると考えられます』
 『そうであってほしい。ところで、明日は漕ぎかたの連中に朝から晩まで漕ぎを強いるわけだが、我々も櫂をとろうと考えている、浜頭には申し訳がないが、力を貸してほしい。そのうえ、明日の夜は、一夜の宿を頼みたいが、引き受けてくれるかな?』
 『はいっ!よろしいですとも、声がかかるのを待っていました。大歓迎です』
 『そのように言ってくれるとは、俺はうれしいかぎりだ。たのんだぞ!』
 言い終えたイリオネスは、安堵の表情で二人と顔を合わせる、喜々とした安堵の表情を湛えて、三人は手を握り合った。
 イリオネスは、片時も離すことなく頭中で今日の諸事を考えている。二人と明日を語り終えて我に返る。
 彼は両目を軽く閉じる、想念が去来する。
 彼は、事がなる不思議の予兆を身に感じた。
 
 二艇の点検と整備が終えた者らが集合地点に集合する。
 イリオネスらが待っている、ギアスとゴッカスが艇の点検整備を終えたことをオキテスに報告する。
 『おう、よし!ご苦労!一同、腰を下ろして休め』
 オキテスがイリオネスに二艇の点検整備と集合したことを伝える。
 イリオネスが明日の帰途航海の予定を伝えるべく一同の前に立った。