スダヌスがオキテスに声をかけてくる。
『おう、オキテス、用件も終わったな、お前らのやっているサービスだが、至れり尽くせりだな、感心感心というところだ。今日一日の航海も終盤に来たな。ここからは、俺が俺が浜まで案内する。任せろ!』
『おう、いいとも、いいとも、よろしく頼む』
スダヌスがゴッカスと目を合わせる、手招きで彼を呼ぶ。
『おう、ゴッカス、ここからは終着の俺が浜まで俺が案内する、ゴッカス、いいな!』
一拍の間を取る、話し続ける。
『まず、グッダスに指示をしてくれ!艇の進行方向を北西にとってくれ!入り江口の岬の突端をを目指す!いいな』
ゴッカスがグッダスに指示をする。
スダヌスが次に艇の進め方をゴッカスに言い渡す。
『この海はだな、勝手知ったる俺が海だ。このあと海は凪いでくる、それまでに半刻余りの間がある、海が凪ぐまでの半刻余りだが、海風が艇を押してくれる。帆柱突端の布きれを見てみろ、帆張りして行け!漕ぎは、そのまま続けるのだ』
『解りました』
ゴッカスが帆柱の先を見あげる、布きれのなびきを見て風の力を推し測る、ゴッカスはためらうことなく帆張りを指示する。
『全帆、帆張りせよ!漕ぎはそのまま続けろ!』
この頃合い、クレタの島の地形が為す技なのか、地形が海風を誘う、東からの風がささやかながらだが力を持ってそよぎ艇を押す、艇は少々だが加速して波を割る。
後続しているギアスの乗るテムノス方の艇も先行する艇に倣って帆張りする。
帆張りしての風の押しが漕ぎかたらの力の負担を軽くしてくれる。進路を北西にとって、入り江口への最短の海路を航走していく。
スダヌスの心のうちは、スオダの俺が浜に着く頃合いを案じている。
『この船足でうまくいけば、宵の口には俺が浜に着くかもな?』と、結果を見ずの算用を胸のうちではじく。
『おう、オキテス、チョットだが小腹がすいたな。お前はどうだ?食い物があるのならすべて配ってしまえ!今宵は俺が一同に馳走する、残しておくことはない!』
これを聞いて、オキテスがゴッカスに質す、指示をする。
『了解しました』
夕食用に準備していたパンを給する。
配られた食べ物が一同の小腹のすきを癒す、この件を後続のギアスの艇にも伝えられ、対処される、二艇の艇上が和む、一同がスダヌス、オキテスの配慮に喜ぶ、艇上の彼らがジョークを飛ばす。
『艇の荷が片付いて、軽くなったな』
『なに言ってんだ、軽くなるわけがないだろうが』
『艇の荷物がお前の腹の中に移動しただけじゃないか』
『言われてみれば、そういうことか』
『だが、気分だ!』
『気分か!?そんな気がするな。お~お、幸いというべきかな』
この光景を目にしたスダヌスがつぶやく。
『お前ら余裕が出てきたな。いい傾向、いい傾向!そうでなくてはな!』
『おう、オキテス、用件も終わったな、お前らのやっているサービスだが、至れり尽くせりだな、感心感心というところだ。今日一日の航海も終盤に来たな。ここからは、俺が俺が浜まで案内する。任せろ!』
『おう、いいとも、いいとも、よろしく頼む』
スダヌスがゴッカスと目を合わせる、手招きで彼を呼ぶ。
『おう、ゴッカス、ここからは終着の俺が浜まで俺が案内する、ゴッカス、いいな!』
一拍の間を取る、話し続ける。
『まず、グッダスに指示をしてくれ!艇の進行方向を北西にとってくれ!入り江口の岬の突端をを目指す!いいな』
ゴッカスがグッダスに指示をする。
スダヌスが次に艇の進め方をゴッカスに言い渡す。
『この海はだな、勝手知ったる俺が海だ。このあと海は凪いでくる、それまでに半刻余りの間がある、海が凪ぐまでの半刻余りだが、海風が艇を押してくれる。帆柱突端の布きれを見てみろ、帆張りして行け!漕ぎは、そのまま続けるのだ』
『解りました』
ゴッカスが帆柱の先を見あげる、布きれのなびきを見て風の力を推し測る、ゴッカスはためらうことなく帆張りを指示する。
『全帆、帆張りせよ!漕ぎはそのまま続けろ!』
この頃合い、クレタの島の地形が為す技なのか、地形が海風を誘う、東からの風がささやかながらだが力を持ってそよぎ艇を押す、艇は少々だが加速して波を割る。
後続しているギアスの乗るテムノス方の艇も先行する艇に倣って帆張りする。
帆張りしての風の押しが漕ぎかたらの力の負担を軽くしてくれる。進路を北西にとって、入り江口への最短の海路を航走していく。
スダヌスの心のうちは、スオダの俺が浜に着く頃合いを案じている。
『この船足でうまくいけば、宵の口には俺が浜に着くかもな?』と、結果を見ずの算用を胸のうちではじく。
『おう、オキテス、チョットだが小腹がすいたな。お前はどうだ?食い物があるのならすべて配ってしまえ!今宵は俺が一同に馳走する、残しておくことはない!』
これを聞いて、オキテスがゴッカスに質す、指示をする。
『了解しました』
夕食用に準備していたパンを給する。
配られた食べ物が一同の小腹のすきを癒す、この件を後続のギアスの艇にも伝えられ、対処される、二艇の艇上が和む、一同がスダヌス、オキテスの配慮に喜ぶ、艇上の彼らがジョークを飛ばす。
『艇の荷が片付いて、軽くなったな』
『なに言ってんだ、軽くなるわけがないだろうが』
『艇の荷物がお前の腹の中に移動しただけじゃないか』
『言われてみれば、そういうことか』
『だが、気分だ!』
『気分か!?そんな気がするな。お~お、幸いというべきかな』
この光景を目にしたスダヌスがつぶやく。
『お前ら余裕が出てきたな。いい傾向、いい傾向!そうでなくてはな!』
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