平和への希い


 
  積極的平和主義とは、世界のすべての国が、日本
  の平和憲法を掲げる努力をすることです。

平和への希い148 トルコのテロ悲劇、武力のスパイラル続く

2015-10-13 11:06:05 | 日記
平和への希い148 戦後70年 
         トルコのテロ悲劇、武力のスパイラル続く

 死者95人、トルコの首都で起きた自爆テロ。
トルコは、民族・宗教・流民・国境線紛争など複雑な難問を抱えて苦悶しています。
テロは、
 過激派組織「イスラム国」(IS)、
 クルド労働者党(PKK)
 非合法武装組織
が絡んでいるようです。

7月20日、トルコ南東部スルチでIS関与の自爆テロ、死者30人。
7月22日、トルコ南東部でPKKが警察官2人を射殺。
7月24日、トルコ軍がPKKとシリア領のISを空爆。
8月28日、トルコ軍、米主導のIS空爆作戦に参加。
9月6日、トルコ南東部でPKKがトルコ軍を攻撃、兵士16人死亡。
10月10日、首都アンカラで自爆テロ、死者95人負傷者246人。

テロに対して、武力で抑えようとして、更にテロが報復。まさに武力抗争のスパイラルで、抗争が泥沼に。
トルコは、歴史的背景から沢山の民族が在住、それぞれが信じる宗教の多さ、隣接国家との境界線紛争
を抱えて、政治も不安定になっているようです。
加えて、
「アラブの春」で隣接国が大国の利権や宗教が複雑に絡んでの内戦、難民がトルコに流入。
難民に紛れてテロ集団も潜入。

トルコ、シリア、イラクなど、主に山岳地帯中心に3000万人のクルド人が、長年「クルド独立」を夢見て、
独立のチャンスを狙っているとのことです。
トルコエルドアン大統領は、「どんな代償を払ってもシリアにクルド独立国家ができることは認めない」
トルコ政府系紙は、「シリアのクルドはISより危険」と政権の代弁。

トルコ軍のシリア空爆は、ISとともにクルド勢力をも狙ったものだそうです。

かくして、トルコ内のクルド労働者党(PKK)、過激派組織「イスラム国」(IS)は、トルコ軍が空爆したり、
トルコ国内で武力で抑えようとすればするほど、テロも激しくなるという構図、いわゆるより激しい武力抗争
のスパイラルとなり、深い泥沼抗争になって行くのです。

チュニジアの「国民対話カルテット」とのように、苦難の道は険しくても、当事者を「話し合いの土俵」に
乗せる努力を続け、徹底して話し合いを重ね、平和的に解決しない限り、テロとの抗争は終わらないのです。


安倍総理は、11日、「日本はあらゆる形態のテロ行為を断固として非難する。トルコ政府と国民に対し連帯
の意を表する」とのメッセージをエルドアン大統領に送ったとのことです。
武力に依る封じ込めに賛成しているのです。「集団的自衛権を国連軍や米軍支援で行使する用意ができて
いますよ」と言っているのです。

やはり、安保関連法は、武力威嚇で世界平和を壊す、戦争の火の中へ「油を注ぐ」悪法です。
来年の参議院選挙で、お好きな野党へ投票して、自民・公明を激減させる必要があります。