平和への希い


 
  積極的平和主義とは、世界のすべての国が、日本
  の平和憲法を掲げる努力をすることです。

平和への希い150 再度トルコのテロ悲劇について

2015-10-15 10:59:09 | 日記
平和への希い150 戦後70年 
         再度トルコのテロ悲劇について
 死者97人、トルコの首都で起きた自爆テロ。
トルコは、民族・宗教・流民・国境線紛争など複雑な難問を抱えて苦悶しています。
テロは、
 過激派組織「イスラム国」(IS)、
 クルド労働者党(PKK)
 非合法武装組織
が絡んでいるようです。

7月20日、トルコ南東部スルチでIS関与の自爆テロ、死者30人。
7月22日、トルコ南東部でPKKが警察官2人を射殺。
7月24日、トルコ軍がPKKとシリア領のISを空爆。
8月28日、トルコ軍、米主導のIS空爆作戦に参加。
9月6日、トルコ南東部でPKKがトルコ軍を攻撃、兵士16人死亡。
10月10日、首都アンカラで自爆テロ、死者97人負傷者244人。

テロに対して、武力で抑えようとして、更にテロが報復。まさに武力抗争のスパイラルで、抗争が泥沼に。
トルコは、歴史的背景から沢山の民族が在住、それぞれが信じる宗教の多さ、隣接国家との境界線紛争
を抱えて、政治も不安定になっているようです。
トルコ政府は、特に「シリアの紛争に乗じてシリアの一角にクルド人が独立国」を造ることに警戒している
ようです。

トルコ、シリア、イラクなど、主に山岳地帯中心に3000万人のクルド人が、長年「クルド独立」を
夢見て、独立のチャンスを狙っているとのことです。
トルコエルドアン大統領は、「どんな代償を払ってもシリアにクルド独立国家ができることは認めない」
シリアにクルド人の国家ができると、トルコ内にいるクルド人も分離独立のために立ち上がることを警戒
しているのです。

トルコ軍のシリア空爆は、ISとともにクルド勢力をも狙ったものだそうです。

複雑なことに、米国はシリアアサド政権に対抗している勢力を支援しています。米の支援の中心は強い
勢力の「クルド人」なのです。
オバマ米大統領は、「対テロ戦と地域の安全保障に関し、米国民はトルコ国民と連帯している」と表明。
トルコ政府は、米国がシリア内の「クルド人勢力」を支援しないよう申し入れたようです。
米国は、微妙な立場に立っているのです。


それにしても、トルコ内のクルド労働者党(PKK)、過激派組織「イスラム国」(IS)は、トルコ軍が
空爆したり、トルコ国内で武力で抑えようとすればするほど、テロも激しくなるという構図、いわゆる
より激しい武力抗争のスパイラルとなり、ますます深い泥沼抗争になりそうです。
チュニジアの「国民対話カルテット」とのように、苦難の道は険しくても、当事者を「話し合いの土俵」に
乗せる努力を続け、徹底して話し合いを重ね、平和的に解決しない限り、テロとの抗争は終わらないのです。

ノー天気な安倍総理は、トルコの武力に依る封じ込めに賛同を表明しているのです。
やはり、安保関連法は、武力威嚇で世界平和を壊す、戦争の火の中へ「油を注ぐ」悪法です。
来年の参議院選挙で、お好きな野党へ投票して、自民・公明を激減させる必要があります。