伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

小学校卒業式/窓の外に春

2016年03月23日 | 学校教育
 やはり突き上げるものを、ぐっと抑えこむ場面がありました。

 いっせいに実施された公立小学校の卒業式。私は上遠野小学校の卒業式に出席させていただきました。

 29名の子ども達一人ひとりが、校長先生から卒業証書を受け取り、お世話になった良心に一輪の花を手渡し、感謝を伝えていました。



 あれ、この子は・・。小さい時から知っている、知人の子の面影があります。あんな小ささかったのに、もう卒業なのか・・。

 肩を抱きしめ、「良くがんばったね」と声をかけているお母さんの姿が、横目に見えました。感一入(ひとしお)です。

 中学校に向かう子ども達に、校長先生が式辞を贈りました。

 「卒業証書には、みなさんのがんばり、保護者のみなさんの愛情、そして先生方の・・(思い、だったか、喜びだったか)が込められています」と伝えながら、「みなさんが大きな夢、素晴らしい夢を持っていることに感心するとともに、少し心配もしています。遠くの物を見ていると、近くの物が見えなくなります。目の前にある物に全力で取り組んでほしい。目の前の課題を達成してこそ、将来が見えてきます」と、将来に向けて、地道に今の課題に取り組むことの大切さを語っていました。

 小学校最後のはなむけの言葉ですが、これは、大人になった自分たちに言えること。しっかり教訓とさせていただきたいと思います。

 記念品の贈呈。PTA会長が登壇します。代表の子どもが同じ名字。一瞬照れたように笑みを浮かべ、「一生懸命遊んで、学んでください」と記念品を贈呈。

 後で聞くと、代表はやはり会長の娘さん。「昨日、突然言われたんです。サプライズです」。親から子への生の言葉を贈る。心憎い演出でした。

 私も卒業に際して祝辞を贈りました。



祝辞

 みなさん。ご卒業おめでとうございます。

 東日本大震災と原発事故から5年が過ぎました。みなさんが小学校生活を過ごした大半は、かつて誰も体験したことがなかった大きな災害から、社会も、学校も立ち直る時期とすっかり重なる時期でした。


 放射性物質の影響への不安から屋外活動が制限されるなど、みなさんの心と体が成長する大切な時期が様々な制約のもとに置かれました。。

その困難な時を乗り越えながら、立派に成長して、こうして卒業していくみなさんに心からのお祝いの言葉を贈りたいと思います。

 そして、今日までみなさんに温かく寄り添いながら、指導してこられた校長先生をはじめ教職員のみなさんのご努力に深く敬意を表し、惜しみない愛情を注いで見守って来られた保護者のみなさんには、心からお祝い申し上げます。

 さて、卒業生のみなさん。
 4月からは中学生として新たな生活を始めることになります。漫画家の手塚治虫さんを知っていますか。鉄腕アトムをはじめ多くの作品を発表し、現在の日本の漫画界の草分けとして活躍した人です。

 彼は、「物語はここから始まるのだ」という言葉を残しました。そう、中学校の3年間の物語の始まりは、小学校の卒業です。

 これまでより多くの人と出会い、多くの人と話し、たくさんの本を読み、また、新聞を読み、様々な体験を積み重ねていく貴重な時間を過ごすことになります。

 その一つ一つを大切にしていただきたくことで、きっとこれまでより一回りも、二回りも成長していくだのと思います。

 これまでの上遠野小学校での出会いとともに、中学校での新たな出会いを大切にしていただき、次にみなさんと出会う時に、人として大きくなったみなさんに、またお会いできることを期待してお祝いとさせていただきます。
ご卒業おめでとうございます。

2016年3月23日           
いわき市議会議員 伊藤浩之




 「6年間を振り返ると、たくさんの人に支えられてきました」と卒業した子どもたち。



 今日卒業したみなさんには、中学校でもがんばっていただきたいと思います。

 ある意味夢のような感動を覚える卒業式を過ごした後は、現実の世界。議会棟控室で議会報告づくりです。

 今回の議会をどうまとめよう、考えをめぐらしますが、なかなかまとまらない。肩も凝ってきます。

 ぐるぐる回すとゴリゴリと音がして気持ち良い。机の前で固まっていてもダメですね。体も動かしながら考えた方が良い。

 と、気づくと、窓の外にジョウビタキがいました。



 そしてシロハラも。



 シャッタスピードが不足してブレていますが、枯れ葉をつまんでほおり投げる瞬間です。



 よく茂みからガサガサと音がします。そっとのぞきこむとこの鳥、シロハラだったり、アカハラだったりします。

 餌を探して地面を歩きまわる時に、枯れ葉を踏み分ける音がするわけです。

 そして時おり立ち止まり、枯れ葉をつまんで肩越しにヒョイと投げ捨てます。見ているとひょうきんで飽きない鳥です。

 あれ、ムスカリが窓の外に咲いています。ツクシも伸びています。



 春がここまできていたんですね。 


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