伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

田人でアートミーティングを見ました

2013年08月12日 | まちづくり
 知人が注文していた田人まんじゅうを都合で取りにいけなくなったのでとってきてもらえないか、と頼まれた。ちょうど11日が野外などに芸術作品を展示する展覧会「田人の森に遊ぶ・アートミーティング2013」の最終日だったので、ついでに何カ所で観覧してきました。


 田人二小では校庭にカマキリの姿をした鉄製の彫刻「カマを持つ人」がユニークな姿を見せ、網状の下地に針金などで文字や図を綴っった作品が、校舎とマッチした風景を作り出していました。体育館の中には児童達が木材と杉の葉を使って作成した「きりん小林の森の守り神『陸斗』」という力作が展示されおり、力強い姿に感心しました。

 また山本家では自然そのものを生かした作品です。渓流沿い配置された作品は、何とも不思議な空間を作り出していました。その中で目を引くのが渓流を挟んで向き合うイノシシとひまわりをモチーフにした作品とタイベック(放射性物質の防護服)をモチーフにした作品。田人二小のリアルタイム線量測定システムの空間線量は0.96μSvを表示していましたが、東電福島第一原発の事故で自然豊かで閑静な山里も、放射性物質で汚染されました。放射性物質は目に見えないため、事故前と何ら変わらない自然がそこにはあるものの、測定すれば汚染された山菜、キノコが発見されるなど、現実には人間生活に否定的影響を与えています。

 放射性物質を効率よく吸収すると言われるひまわり、高濃度に汚染された個体がたびたび見つかるイノシシ、そしてタイベック。放射性物質で汚染された現実を象徴すると同時に、放射性物質をまき散らした者達への怒りを表現しているのでしょうか。そう考えると、渓流沿いの雑木などに取り付けられた、たくさんの赤や青色に光る発光ダイオードは、放射線を出す放射性物質を表しているのかもしれません。

 間明沢の直売所には紅白の布をモチーフにした「gift」という作品が鮮やかに展示されていました。直売所にはスイカやメロン、かぼちゃがウラれています。作品の紅白の布には透明な容器に何かが入れられています。よく見ると透明な方が水、そして茶色の方は土のよう。山里の美しい水と土が作り出した作物。それこそが最高の「gift(ギフト)」ということなのでしょうね。

 時間がなくて一部しか見ることができませんでした。全部を回れなかったことを後悔しています。次の機会があれば全部をみてみたい。

 この後、田人まんじゅうを無事引取り、田人を後にしました。思わぬ収穫があった気がしています。

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