伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

離党について朝日新聞が報道

2019年05月12日 | 
 そもそも、私が離党し、会派名が変更されことにニュースの価値はどれだけあるのか。離党の事情も含めて「記事にならないでしょう」と、私は率直に新聞記者に言ってきた。

 それでも、離党し、かつこれまでと同じメンバーで会派を維持する(名称を変えたけれど)のは他に事例をみないことにニュース価値があるらしい。そこで今回の報道となったようだ。

 報道された記事は以下の通りだ。






 記事を読むと、私が離党決断した理由をほぼそのままに記述していた。

 その記事の最後に、委員長のコメントとして「地区常任委員会が謝った見解を押しつけたのが原因で申し訳ない」と記載されていた。

 「申し訳ない」は誰に向けられた言葉なのだろう。党員・支持者、市民、党籍を持つ市議会議員、そして私にも向けられたものなのかもしれない。

 会派名変更の際にも責任を認めるコメントがされていた。そのことを考えると特段新しいことではないとは思う。

 問題は、このコメントがどれだけ今後に活かされるかだろう。そのためには、一人ひとりの関係者が自分をしっかり見つめ直して、自分の内面に立ち入ってどこに問題があったのかを明らかにし、今後の党活動に活かす教訓をくみ尽くすことだろう。もちろんこれは、地区党幹部だけではなく、この問題にかかわった県党の一部幹部にも言えることだ。残念ながら、このコメントが活かされる変化を未だに見ていない。党の外に出たことで、みることができないということかも知れないが・・。


 また、記事には私が「信頼できない人の選挙運動はできない」とコメントしたことも記載されている。前のブログに書いた。党の選挙候補者となる者が信頼できない幹部に含まれているということを。

 私は、議員も誤ることがあると思っている。間違えることはないとは決して言わない。実際、これまでも誤った判断をしたことがあった。

 一つは、子宮頸がんワクチンの補助金に賛成し、十分な検討もなく接種の推進を後押ししたことだ。その後、ワクチンを接種した方に、重篤な副作用が発生したと問題提起がされている。これを受け、別の問題の討論ではあったが、軽々に「賛成」したことを次のように反省した。


 こうした判断をする一つの理由が、子宮頸がんワクチンによる副作用の問題に対する私がとった姿勢であります。このワクチンが市の補助事業として導入されるとき、接種することによって将来予想される子宮頸がんを予防することには理があるという観点から、私はこの予算に賛成をしてきました。

 しかし、その後、この接種によって重篤な副作用が生じる場合があるとわかり、現在、国は接種には積極的な関与をしないという姿勢をとっております。この結果、現在接種する方は大幅に減っていると聞きました。重篤な副作用があり得るというリスクを知りながら、それでも接種を希望するというのであれば、そのリスクに関する責任は希望した市民にあると考えられます。

 しかし、当初、こうしたリスクがあることをわからないままに接種が奨励され、私もわからなかったとはいえ、この施策に賛成をしてまいりました。

 全国的な話ですが、その結果、重篤な副作用で、普通の子供たちと同じように生活できない子供たちがおります。せんだっても、NHKのNEXT未来のために学校へ行きたい子宮頸がんワクチンと少女たちという番組で、記憶障害などが残った少女たちのその後を追っていました。この子供たちの願いは、ほかの子のように普通に暮らしたいという、当たり前でかつささいな願いでした。しかし、治療法が確立していない現在は、そのささやかな願いでさえかなえることができない現実があります。そして長引く治療に支援策もないのが実情だそうであります。

 ある子は、苦しんでいる人のために看護師になる目標を定め、絶対に病気に負けないと決意したと番組が伝えました。こうした子供の現在を知ったときに、あのとき、もっとよく考える必要があったという思いを強くいたします。幸いに本市では、これまでのところ重篤な副作用は見られないということですが、こうした体験から議員として議案を判断するに当たっても、慎重の上に慎重を期すことが必要だと考えております。



 ただ、この副作用に関しては別の観点からの指摘もありる。副作用の発生を子宮頸がんと結びつけて全面的に受け入れた討論とは、また違った側面で考える必要があるかもしれない。それでも、この時点では、私の判断が正しかったかどうかを自己批判の側面からとらえて討論をしたのだ。


 今回、離党することにつながった直接の問題となる、バイオマスボイラーを使ったペレット製造工場の新設計画に関しても、不安を持つ住民が集まった集会で、約100人の住民を前に、「工場で使用される補助金が入るグレーダー等を他の工場で使うものぼと思い込み賛成してしまったために、工場設置の計画を、みなさんにお知らせすることが半年遅れてしまった」と自己批判している。


 議員だって誤ることはある。ないにこしたことはない。しかし、間違った時にどのように対応するかが問われると思う。


 残念ながら、私の離党にかかわり選挙をできないと考える現職議員に率直な反省の姿勢は見えない。ひとりは自宅に謝罪に来た。その決断に至る勇気は認める。しかし、何に謝罪したのかが問題だ。他人のせいにしていたが、私から見るとそういう問題ではなかった。


 当事者等からは反発があるかも知れない。それでもあえて言わなければならないと思う。誤りは誤りとして率直に認め、反省を深めることが必要だと。


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