伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

先だっての市長選予定者討論会

2013年08月25日 | 市政
 8月22日にいわき青年会議所が主催する「いわき市長選挙立候補予定者公開討論会」が開かれ、立候補表明をしている渡辺敬夫氏、宇佐美登氏、清水敏男氏、遠藤貴志氏の4名の方の所見を聴きました。もっとも昨日、遠藤氏は立候補取りやめを表明したことが報道されましたが。

 意見表明では様々なことが語られましたが、この中で大きく意見が違ったのは2つの点でした。一つは総合磐城共立病院の建て替え問題、もう一つは町外コミュニティーいわゆる仮の町の受け入れ方の問題だったように思います。

 共立病院の建替えは渡辺市長のもとで、新たな機能として臓器別センターの設置と総合診療科の検討を加えながら、病院規模としては現在828床を660床程度に縮小することを基本構想に盛り込み、いわき市内郷の現在地で建て替えをすすめることを計画し、現在周辺の民間地の買い上げ交渉が行われています。

 渡辺市長はこの病床数について、「現状でも稼働率は8割程度であり、十分対応できる」としました。これに対して宇佐美氏は「震災後、人口が1割増え、救急が6割増えた中で、共立病院のベットを減らそうとしている」と、共立病院建て替えの基本構想を批判。「8割に減った稼働率を、どう高めるかが市長の役割だ」と訴えました。また清水氏は「どんな病院にするかをはっきりさせることが大事だ」としています。

 この議論を聞きながら、時間が短いこともあり、基本認識にそれぞれの違いがあるように感じました。議論の途中で、以前の病床数が1000床あったことに触れた発言がありましたが、この病床数が後の議論の基本になって稼働率向上の議論になったように感じたのですが、そうであれば残念な議論といわざるをえません。

 もう一つが町外コミュニティーの問題。渡辺氏は受け入れは当然との立場から、市内の基盤整備が整った地域に分散して整備することを提案してきました。この日の主張も当然、この立場の表明です。

 これに対し清水氏は、「分散型にするか、集約型にするかは希望する町との間で、県も交えて協議し決めるべき」とする考えを表明。宇佐美氏は「分散型、集中型にこだわらず、コミュニティーづくりを中心に据えて」と主張、「仮の町を受け入れて、ここにつく予算で人口減少がすすむ中山間地域の基盤整備をすすめるという発想も大切だ」と持論を展開しました。

 いわき市にどんな形で町外コミュニティーを整備するのか。それを考える要素は一つには人口減少局面にある中で今後広がった町をどう集約するかが課題になることは明らかだということ。二つに、現時点での町外コミュニティーの役割は帰町が前提として設置されるということです。この二つの要素を考えあわせれば、どんな整備のあり方が良いのか、それぞれ考えてみることが必要なように思います。

 町外コミュニテイーの受け入れで中山間地域の整備に関してはなかなか難しい問題があるようで、渡辺氏は、実際の協議で「中山間地を(仮の町予定地として)希望する町は一つもない」と、現在すすんでいる関連町などとの協議の内幕を明かしていました。

 3候補には、日本共産党と市民団体で作る「清潔・公正・市民本位のいわき市政をつくる会」が、会がまとめた政策の観点からアンケートを送付し、回答を得ています。その回答がまとまり次第、構成員などに配布することにしており、参考にしていただきたいと思います。このブログにも掲載したいと思います。

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 先だっていわきの夕方の空を彩雲が飾りました。写真は内郷小島町でみかけた彩雲です。


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