メドレー日記 Ⅱ

by 笠羽晴夫 映画、音楽、美術、本などの個人メドレーです

シャルル・アズナブール

2018-10-02 17:24:50 | 音楽
シャルル・アズナブールが亡くなった。94歳。
この歳になると、若いころヒットしていた記憶がある人が亡くなっていくのはやむをえないことだが、この人は先ごろも来日公演をしたというから驚きである。
 
先ほどこの人のベストヒット版30cmLPを聴いた。「イザベル」、「ラ・マンマ」、「想い出の瞳」(ET POURTANT)、「帰り来ぬ青春」、「ラ・ボエーム」、「忘れじのおもかげ」などなど、シャンソン歌手としてはフランス以外でもヒットしポピュラーとして親しまれたものが多い。なお上記LPの解説が野口久光であるのが、当時の高い評価を示している。
 
またこれらの多くの作詞や作曲が自身によるもので、それも驚異的なのだが、いわゆるシンガー・ソングライターという感じでないのは、シンガーとしてライターとしてそれぞれ独立に評価される人であり、シンガー・ソングライターと呼ばれる人にありがちな押し付けがましさがないからだろう。
 
英語の歌詞でヒットした「忘れじのおもかげ」は後に映画「ノッティングヒルの恋人」(1999)で使われ(歌唱はエルヴィス・コステロ)、再びヒットした。
 
若いころエディット・ピアフに認められツ一緒にツアーをしたという。一方、マレーネ・ディートリッヒの晩年、伴奏・指揮などのサポートをしたバート・バカラックは今年90歳を迎えた。偉大なディーヴァは何か強いエネルギーを与えるのだろうか。
 
いい時間を贈ってくれた人だと想う。

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