ベートーヴェン作曲: ピアノトリオ 第1番~第11番他
ボザール・トリオ (BEAUX ARTS TRIO)(ピアノ:プレスラー、ヴァイオリン:コーエン、チェロ:グリーンハウス)
1980年前後、英デッカ録音によるフィリップス盤(CD5枚組)
先にアップしたハイドンの後期交響曲の次に一日一曲、第1番から順に聴いたものである。おそらく十数年前にタワーレコードで見つけて買ったもので、輸入盤だからかそう高くはなかったと思う。
第7番「大公」のほか第5番「幽霊」、第4番「流行り歌(?)」など、名前がついて知られていたものは一度は聴いたと思うのだが、それ以外は今回はじめてだろう。
順に聴いてみて、もったいなかったな、でも今回こうして聴いてよかったというのが感想。
ベートーヴェン(1770-1827)の作品番号で、作品1の1、2、3がこのトリオの最初の3曲ということはなんとなく知っていた。1793年にできていたといわれているが、こうして聴いてみると未熟でもなんでもなく素晴らしい。そして楽しめる。
ピアノトリオはどうしてもピアノが目立ってしまう。ヴァイオリンやチェロのソナタも実はヴァイオリンとピアノのためのソナタ、チェロとピアノのためのソナタとなっていて、これらは室内楽に分類されているものの、やはりヴァイオリンやチェロに注意がいく。そうしてみると、ピアノトリオはピアノが主役でヴァイオリンとチェロがピアノを支えるという位置づけで始まっていると考えられなくもない。
ただ、あとの2つの楽器も、この3曲より後になるにしたがい、活躍の場は広がってくる。続けて聴いていて、今の時代ならジャズでピアノがかなり主役、それをベースとドラムが支え、時にはこれら二つもソロをやるというのに相当するかな、と思ったりした。
順番に続けて聴いていくと、飽きることはなく、うまく出来ているなと感心することが多かった。番号が後になって変奏曲スタイルのものもよかったし、七重奏曲や交響曲第二番の編曲版も楽しめた。
演奏は、よどみのない進行で、音も美しく、三者のバランスもとれていた。英デッカの録音が頂点に達したころだと思うが、ヴァイオリンの美しく、強く伸びて、歪みが全くないところなど見事。交響曲第二番で、他と違って思い切ったのりを出していたのも、聴いていて快感だった。
ボザール・トリオ (BEAUX ARTS TRIO)(ピアノ:プレスラー、ヴァイオリン:コーエン、チェロ:グリーンハウス)
1980年前後、英デッカ録音によるフィリップス盤(CD5枚組)
先にアップしたハイドンの後期交響曲の次に一日一曲、第1番から順に聴いたものである。おそらく十数年前にタワーレコードで見つけて買ったもので、輸入盤だからかそう高くはなかったと思う。
第7番「大公」のほか第5番「幽霊」、第4番「流行り歌(?)」など、名前がついて知られていたものは一度は聴いたと思うのだが、それ以外は今回はじめてだろう。
順に聴いてみて、もったいなかったな、でも今回こうして聴いてよかったというのが感想。
ベートーヴェン(1770-1827)の作品番号で、作品1の1、2、3がこのトリオの最初の3曲ということはなんとなく知っていた。1793年にできていたといわれているが、こうして聴いてみると未熟でもなんでもなく素晴らしい。そして楽しめる。
ピアノトリオはどうしてもピアノが目立ってしまう。ヴァイオリンやチェロのソナタも実はヴァイオリンとピアノのためのソナタ、チェロとピアノのためのソナタとなっていて、これらは室内楽に分類されているものの、やはりヴァイオリンやチェロに注意がいく。そうしてみると、ピアノトリオはピアノが主役でヴァイオリンとチェロがピアノを支えるという位置づけで始まっていると考えられなくもない。
ただ、あとの2つの楽器も、この3曲より後になるにしたがい、活躍の場は広がってくる。続けて聴いていて、今の時代ならジャズでピアノがかなり主役、それをベースとドラムが支え、時にはこれら二つもソロをやるというのに相当するかな、と思ったりした。
順番に続けて聴いていくと、飽きることはなく、うまく出来ているなと感心することが多かった。番号が後になって変奏曲スタイルのものもよかったし、七重奏曲や交響曲第二番の編曲版も楽しめた。
演奏は、よどみのない進行で、音も美しく、三者のバランスもとれていた。英デッカの録音が頂点に達したころだと思うが、ヴァイオリンの美しく、強く伸びて、歪みが全くないところなど見事。交響曲第二番で、他と違って思い切ったのりを出していたのも、聴いていて快感だった。