生誕110年傑作誕生・佐藤忠良
神奈川県立近代美術館 葉山
2023年4月22日(土)~7月2日(日)
佐藤忠良(1912-2011) の彫刻については、ある展覧会で宮城県美術館を訪れた時ここにあった佐藤忠良館をひととおり見て知ってはいたが、今回はじっくり見ることができた。
順に見ていくと、当初は画家をめざしていたようで、だからだろうか彫刻のデッサンなどもなかなか感心してしまうところがある。
ロダンをはじめ名高い作家を観察していたようだが、その作品は強い想いを表現して迫ってくるというよりも、そこからひとつ突き抜けた存在感というものが感じられる。そういうところが、日本の地方の人たち(「群馬の人」など)、そこから若いあるいは幼い女性、帽子についてのいくつもの試み、着衣しているもの(冬の上着、ジーンズ)などであるが、見おわってみると親しさが残っている。
表面的な強さよりじっくりと感じられる存在感ということでは、同じ歳に生まれた船越保武(1912-2002)も、こちらはテーマにキリスト教がかかわってはいても同じような面がある。二人は仲がよかったようで、20世紀の日本を代表する彫刻家たちだろう。
今回見にいってみようと思ったのにはもう一つあって、画家がいくつか描いた絵本のなかに、「おおきなかぶ」という世界でもっとも評価されている絵本の一つがあり、その背景が展示されているからだ。
絵本を描きだした経緯、原画など、この絵本を毎年読み聞かせに使っているだけになかなか興味深かった。このほかにも好きな絵本に「ゆきむすめ」がある。ふたつともロシア昔話で、作者の経歴を見るとシベリア抑留とあり、そのときの眼の記憶があったようだ。
神奈川県立近代美術館 葉山
2023年4月22日(土)~7月2日(日)
佐藤忠良(1912-2011) の彫刻については、ある展覧会で宮城県美術館を訪れた時ここにあった佐藤忠良館をひととおり見て知ってはいたが、今回はじっくり見ることができた。
順に見ていくと、当初は画家をめざしていたようで、だからだろうか彫刻のデッサンなどもなかなか感心してしまうところがある。
ロダンをはじめ名高い作家を観察していたようだが、その作品は強い想いを表現して迫ってくるというよりも、そこからひとつ突き抜けた存在感というものが感じられる。そういうところが、日本の地方の人たち(「群馬の人」など)、そこから若いあるいは幼い女性、帽子についてのいくつもの試み、着衣しているもの(冬の上着、ジーンズ)などであるが、見おわってみると親しさが残っている。
表面的な強さよりじっくりと感じられる存在感ということでは、同じ歳に生まれた船越保武(1912-2002)も、こちらはテーマにキリスト教がかかわってはいても同じような面がある。二人は仲がよかったようで、20世紀の日本を代表する彫刻家たちだろう。
今回見にいってみようと思ったのにはもう一つあって、画家がいくつか描いた絵本のなかに、「おおきなかぶ」という世界でもっとも評価されている絵本の一つがあり、その背景が展示されているからだ。
絵本を描きだした経緯、原画など、この絵本を毎年読み聞かせに使っているだけになかなか興味深かった。このほかにも好きな絵本に「ゆきむすめ」がある。ふたつともロシア昔話で、作者の経歴を見るとシベリア抑留とあり、そのときの眼の記憶があったようだ。