散歩日記XX

主に趣味の話を書いているブログです。

後志へ(1)

2021-08-14 10:59:57 | 美術・アート
元々、今日は苫小牧市美術博物館に「発掘された日本列島2021」を見に行こうと思っていた。昨年、新潟で見てなかなかボリューム感のある展覧会だったからである。しかしながら、直前に確認してみると、この美術博物館「札幌市・小樽市・石狩管内及び緊急事態宣言・まん延防止等重点措置の対象地域からの利用自粛」を宣言しているではないか。

まあ、さりげなく「○○から来ました」とウソをつくことも可能だろうが、あまりよろしい態度ではあるまい。また、行ったとて、ブログで堂々とそれを公表する訳にも行かず、今回は苫小牧行きを見送ることにした。さて、他に行くところはあるかと思うと、小樽は先日行ったばかりだし、第2候補以下で想定していた、岩見沢市絵画ホール、滝川市美術自然史館あたりも同じような利用制限になっている。

大人としては自宅にこもるべきなのだろうが、有り余るエネルギーで(←年いくつなの)、6時に起き、7時に出発することになってしまった。バス停に行くと、さすがにこの時間帯は人が少ない。



乗り込んだバスも数人の乗客しかおらず、到着したのはここだ!



いや、ここだ! はいいんだけど、バスで2時間もかかるのよね。ということでまずは共和町役場前に到着。



そんなに時間の余裕がないので、早速、西村計雄記念美術館へ。美術館はバス停から若干の距離があって、矢印の方向に進むと、自動車はいいが、人間にとってはかなりの回り道になるのだ。



前回の経験を踏まえ、途中から左の小道に折れ、パークゴルフ場の隣を通って美術館へ。今日は日差しがきついが、気温が高くなくてよかった。



美術館の裏口もそれなりに整備されているが、結構急な階段を上らなければならない。



ということで、やっと入口に到着。相当早歩きの私で約10分というところかな。



美術館の入口横からは、共和町・岩内町方面の景色が見える。目で見るとうっすら海と泊原子力発電所も見えるんだけどなあ。



さて、美術館には無事入館したが、観覧者は私一人。まさしく安全安心の環境である。

■西村計雄記念美術館「日本のゑかき西村計雄」。なぜ「ゑかき」という表記なのかは不明。
「北海道の海」:日本海を描いたと思われる、手堅い油彩。渡仏以前の西村の作風の方が私好みなのである。
「無題(果物かご)」:フランスで「どぎつさのない和菓子の色」と評された西村の作品だが、まさにそれを思わせる感じ。果物というより、若干喉が詰まりそうな和菓子の質感がある。
「きもの」:どうも、オリエンタリズム全開過ぎる感じがある。フランスで独自性を出そうとした結果だとは思うのだが。
「枯花」:特に作品に入っている西村特有の「線」に違和感を感じるのだなあ。風の表現なのか、空気なのか、動きなのか。

この後、「日本縦断スケッチ旅行より」というコーナーで、日本各地の風景画があったが、少々明るさに偏り過ぎている感じ。「1980年以降 沖縄と太陽」というコーナーで、沖縄平和祈念堂に作品を献納したという紹介があった。これも知らなかったので、見ることが出来て良かった。



■同「しりべしミュージアムロード共同展20回記念展 ザ・ベスト【復刻版! 5W1H】」。しりべしミュージアムロードに加盟する美術館・文学館が連携し開催してきた展覧会を20回目にして振り返るという展示である。

西村計雄「静物(ブドウ・リンゴ・ワイングラス)」:ブドウは黒と緑、リンゴはオレンジ色の縁取りなのになぜか青りんご、ワイングラスには赤ワインが入っており、洒脱な感じ。この色彩感覚はいい。
西村計雄「岩内港」:小川原チックな風景画。影の部分が黒く塗られた小舟は死を思わせる不吉な印象がある。
西村計雄「車内にまどろむ三人の女・夢」:ピカソの影響がありそうな女、植物的な奇怪な夢。なかなか面白い作品。

この他、木田金次郎、小川原脩の作品は当然だが、山岸正巳、藤倉英幸の作品が西村と対比する形で展示されていた。これは素直に楽しめる展覧会だったと思う。

展覧会の作品は撮影できず、廊下にある西村公祐(計雄の次男)「家族の夢」の一部を撮影。



静かな美術館から、また、10分ほどかけてバス停に戻る。
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20210812最近読んだ本

2021-08-12 22:19:11 | 読書
■「男尊女子」酒井順子
この人の書くものだから、タイトル通りにはすんなりいかず、2捻りくらいしてある。ぜひ、いろいろと話をして、先入観を壊し合ったりしたいものだと思う。

■「わたしの流儀」吉村昭
心穏やかに読めるエッセイ。しかし、先日読んだ奥様サイドからの視点でいろいろ想像すると楽しい。

■「わたしの普段着」吉村昭

以下、図書館の4冊。
■「古書カフェすみれ屋と悩める書店員」里見蘭
まずまず。

■「北への旅」椎名誠
北東北の旅の話で非常に魅力あるのだが、札幌からは行きにくいんだよね。

■「失われた地図」恩田陸
エンディングはまあ分かるとはいえ、もう少し丁寧になあ…。

■「喫煙社員ゼロの時代へ」荒島英明
タバコ=毒物なので、会社の健康経営の観点からして、喫煙者をゼロにすべきという本。タバコを吸う人は会社に断りもなく休憩を大幅に取っているという指摘もあるのだが、1時間に5~10分の休憩はそもそもあって然るべきと思うのだが。

私自身は約7年間喫煙し、その後、29年ほど禁煙しているので、現時点では非喫煙者といってよい。喫煙に対してはかなり否定的な意見を持っているが、あまり言いすぎると、次のやり玉は酒だからなあ(新型コロナ関連でそうなりつつあるかも)。ちなみに一番最初に吸ったタバコの銘柄は、恥ずかしいことにジタンである。理由は「飛んでイスタンブール」の歌詞に登場するからである。
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越境

2021-08-12 18:35:40 | 飲み歩き・北海道内
札幌市を出るにはどこに向かうのが一番近いのか。琴似に帰ることも考えると銭函という考えもあったが、大麻か、上野幌か。上野幌自体は札幌市内のようだったのと、周りに何も無さそうなので、大麻に決定。岩見沢行の普通電車に乗り込む。

あっという間に大麻到着。あらかじめ調査していた第1候補の店を目指して歩いて行くと、道を間違えて、南北逆に進んでいた。歩いた先で「史跡大麻6遺跡 縄文時代初期の集落跡」という標を発見。



跨線橋を渡り、駅の北側へ。



大麻駅の北側、第1候補の店にたどり着いて戸を開けると、カウンターに先客3名。空席はあるが、密着してしまいそうだ。店の人も見知らぬ客はちょっと…、という雰囲気を醸し出していたので、断念。再び跨線橋を渡って南側へ。

第2候補の店、焼鳥の「Y」へ。先客1名がいたが、テイクアウトの客らしく(声がデカかったが我慢)、そいつが帰るのをカウンター席で待つ。飲み物はレモンサワー、通しが無いようなのでミニサイズと書いてあった、板わさを注文する。





店主とアルバイト2名の体制だが、アルバイト1名(女子)は仕事を始めたばかりなのだろう。全てがあやふやで初々しい。注文がちゃんと通っているかどうか不安もあったが、焼鳥の第1シリーズがちゃんとやって来た。左から、豚精肉2、シロ、てごねつくねで、味はおすすめに従うと、すべてタレ味だった。そう、ここは室蘭焼鳥の店らしいんだよね。



別の小皿に入った辛子を付けて食べると、まあまあという感じか。せっかくのタレだから、もう少しコッテリしていた方が良いかも。

続いてデュワースのハイボールを注文。



焼鳥第2シリーズは左から純鶏、カシラ、タン。今度はカシラ以外は塩味だ。



純鶏というのが何かと思いつつ食べたら、どうも親鳥っぽいな。噛み応えがあって、美味い。「純」なので、ネギ無しという考え方もあると思っていたら、玉ねぎは他のと同様に入っていた。後はカシラもいいし、タンは塩味で結構いい感じだった。

これらを食べつつ、残りの板わさとともに北の勝大海を飲む。



ま、3杯飲んだら酔ってきたわ。ちょうど電車の時間も良さそうなので、越境1時間1本勝負(焼鳥は7本)は終了。江別市ありがとう。



歩いて1分の大麻駅から小樽行に乗る。





郊外から札幌方面の電車って空いているのかと思ったら、そこそこ人が乗っている。国や自治体の言うことはもう無視なのだが、感染したりさせたりしたい訳ではないので、隅っこでひっそりと黙って帰る。
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時間調整

2021-08-12 16:21:12 | 食べ歩き
久々に本屋さんに行ってから、時間調整でカフェ「P」へ。札幌駅界隈は人出が多く、店によっては激込みだったが、ここは空いていた。アイスコーヒーLを注文し、本を読みながら休憩。



予定通りの時間になったところで、行くとするか。

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20210812ギャラリー巡り

2021-08-12 15:34:26 | 美術・アート
さて、お盆休みに入った今日はHOKUBU→三越→道銀→らいらっく→グランビスタ→大通→小原→JRホテル→大丸→紀伊国屋の10か所。

10時過ぎに出発。着ていくものをどうしようかと思ったが、日中は半袖で問題なかった。



■HOKUBU記念絵画館「山川真一展ー色彩のプロムナードー」。
「鮭」:華やかな色彩で都会を描く人というイメージだが、基本的に画は上手い(当たり前か)。



「沖縄(churaumi)」:普段のイメージとは違う印象を受けた作品をいくつか紹介する。これは沖縄の美ら海水族館かな。



「YOKOHAMA」:人物が描かれているのが珍しいと思う。



「MURORAN.2021」:室蘭を描いた作品が3点あった。他の作品も含めて、オレンジ色が街のエネルギーを表しているように思えるのだが、室蘭とオレンジ色は相性が良いかも。



「Ishikari」:これは住宅街とあって、画題として少し珍しく思えた。



この他、東京、札幌、横浜、京都、長崎、小樽を描いたものがあり、旅に出たくなる…。一通り見終わって、コーヒー休憩。いつもありがとうございます。



今日はドニチカきっぷがないので、歩いて豊平川を渡り、すすきのから大通方面へ。



■グランビスタギャラリー「アイヌの民具ーチセの中の暮らしー」。



グランドホテルの資料コーナーにこんなものを発見。ここは以前見ているはずだが、確かこの作品は無かったと思う。

齊藤清「石狩川A」:福島出身の版画家、あの斉藤清じゃないよね(字が違う?)。



平野俊昌「1階グリルのウエイトレス」:平野氏作・寄贈となっており、「(昭和13年制作)」という記述もある。ここにある以上、グランドホテルのウエイトレスと思われ、歴史を彩る一品ということになる。



■小原道城書道美術館「近代日本画と帝室技芸員の人々 展」。日本画の展覧会なので、久々に来てみた。私の知っている画家は荒木寛畝、柴田是真、川端玉章、竹内栖鳳、橋本雅邦、富岡鉄斎、松林桂月、上村松園(複製画のみ)、横山大観(複製画のみ)、河合玉堂(複製画のみ)、橋本関雪といったところか。

柴田是真「漁村図」:近景から始まり、遠くにかすむ遠景の空気感がある。
竹内栖鳳「不明」:菊花だと思うが、切れ味にハッとする作品。



■JRタワーホテルTOWER'S GALLERY「北海道風景四季 民野宏之」。人の少ないホテルのロビーで撮影。



西山省一「金属浮き彫り」:このホテルで展示されているアート作品はチェックしているはずだが、これには気がついていなかった。

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また、お世話になります

2021-08-12 13:41:06 | 飲み歩き・大通周辺
酒類提供が禁止されている札幌。久々に街中で昼食ということになり、「S」北1条店を訪問。一応平日とあって、12時台を過ぎると、店内は落ち着いていた。ランチメニューの中から、多分、一番安い三色漬け丼を選択(今まで食べたことが無かった)。そして、まずはということで、黒ラベルを一杯、頂くことにしよう。



学園前から大通まで歩いてきたので、ビールが美味い。

三食漬け丼は丼をつまみ代わりにしようと思っていたのだが、うどんをどうするべきか。結局、うどんだけ先に食べ、汁を椀物の代わりにすることにした。つい勢いづいて、福司を追加し、漬け丼を食べる。



漬物とショウガもつまみになる。

というところで、少し酔い、腹もいっぱいになり昼食終了。もう少しギャラリーを見て回るか。
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20210809最近読んだ本

2021-08-09 21:24:57 | 読書
■「ネメシスIII」周木律

■「ホテル・コンシェルジュ」門井慶喜
罪のないお話だが、癖の強すぎる登場人物がちょっと。

■「炎舞館の殺人」月原渉
まさにトリックのためにすべての舞台設定がされている感じがあるが、そこは否定できない。

■「エウレカの確率 よくわかる殺人経済学入門」石川智健
経済学を応用して殺人事件を解決。リーダビリティの高さが良いポイントである。

■「火星に住むつもりかい?」伊坂幸太郎
ずーっと、嫌な話のオンパレードで、ある種のイヤSFか。

■「色彩が分かれば絵画が分かる」布施英利
三原色、暖色・寒色あたりから、じっくり色彩の話をしていく感じ。

■「食と酒 吉村昭の流儀」谷口桂子
吉村の話はなかなか酒飲みの理想であるのだが、奥様サイド(作家の津村節子)から見た話も書いてあるため、かなり印象が変わってくる。

■「警視庁レッドリスト2」加藤実秋
テンポ良好で読みやすい。
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夏の終わり

2021-08-09 12:59:54 | 食べ歩き
昨日は完全休養日だったので、今日は外出する。少しは涼しくなったものの、商店街の途中にある温度計は27度。湿度も高いため、歩くと少し暑い。ある作家の本が欲しくなったので、まずは新古書店をのぞいたところ3冊収穫があった。

折り返して地下鉄琴似駅方面に戻り、久々にインドカレーの「MD」へ。一人客が2名、二人客が1組おり、私はカウンタ席へ。少し軽めにしておこうと、野菜カレーセットを注文。ついでに客単価を上げるべく、冷たいチャイを注文。

先にチャイがやって来たが、グラスはこれを使わないで欲しかった気がする。



チャイで少しのどを潤していると、野菜カレーセットが到着。左上はナン、中央にライス(残念ながら日本の米だった)、左下からヨーグルト、インド風サラダ、野菜カレー(インゲン、玉ねぎ、ジャガイモなど)、ダルカレーである。



今日は少しゆっくりと味わうことにして、のんびりと食べ始める。辛さは3(中辛)にしておいたところちょうど良く、野菜カレーとダルカレーの味わいを交互に、前半はナン、後半はライスで食べ進む。最後は2種のカレーを混ぜ、ヨーグルトも少しまぜたりしながら食べ終えた。

残しておいたチャイを少しゆっくり飲んで、約30分ほどで昼食は終了。私にしてはそれなりに時間をかけて食べた方だ。

ところで今日は普段この店に来る日曜日ではなく、月曜日。おそらく初めてお目にかかると思われるアルバイトのお姉さんが非常に良かった。2~3歳くらいの子供と母親が来た時の、子供に対する対応が非常に良いものだったのだ。

勘定をして店を出ると、天気予報通りに雨が降ってきた(予想通りなので、傘は持っていた)。今日以降の雨の後に気温がぐっと下がり、秋を迎えるということになりそうだ。



この後、実に久しぶりに図書館(西区民センターと山の手図書館の両方)に行き、何冊か本を借りる。山の手図書館の窓にはこんなものが貼ってあったが、そういえばいたね、君たち。いろいろなことに紛れて、まったく存在感が無かったが、それは君たちのせいではあるまい。

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札幌に戻る(2)

2021-08-07 19:55:31 | 食べ歩き
さて、夜になって腹が減ってきた。昼食がおつまみ2品だったからな。

随分久しぶりに、蕎麦の「MH」へ。醤油ラーメンを注文し、マンガを読みながら待つ。先客数名も注文の品が出てくるのを待っているようだったが、それほど時間はかからずにラーメンが来た。



おお、久しぶりだな。今日の麺は少し柔らかめでこれはこれでちょうどよろしい。スープはちょっと醤油勝ちだったが、ま、悪くないであろう。何故だかわからないが、チャーシューが4枚入っていて、お得感がとてもあった。

これで本当に帰ることにしよう。



帰ってシャワーを浴びて、倒れるように寝た。
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札幌に戻る(1)

2021-08-07 18:48:14 | 日記
高速バスの中で爆睡。高速道路から降りる辺りで目が覚め(←習慣になっている)、今日はそのまま大通へ。結局、札幌市内に戻ってきてしまった。通りすがりの大通美術館と富士フイルムフォトサロンだけ見て回る。思ったほど、人はいない。暑さのせいか、何か変な余韻のような気配が漂っている。



西5丁目から10丁目までも立ち入り禁止かよ。クソだな。



ゴミ箱も使用禁止になっている。ゴミは持って帰るのが基本とはいえ、迷惑極まりないな。



空を見上げると、これはもしかして秋の気配?



で、札幌市内某所に行ったが、内容は書けない。備忘のために記事を起こしておく。
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