日に何十通と届くメールは、それぞれ、フォルダに仕分けるようにしている。後々、参照したいことがよくある。メール・マガジンなどは、旬の時事百科にも、パソコン事典にもなる。森羅万象まとめて無造作に放り込めばデータベースになる。ジャンル別に整理してあるから、「検索」の使いようで、わざわざyahoo!やGoogleに頼ることなく済む場合も多い。したがって、メールをセッセとフォルダに移動させるのが習慣となっている。
で、いつもなら椅子に座らず屈んだままチョイチョイとやっつける。時間があるなら椅子に浅くかけ、これまた簡単は終了する。ところが、動き重くなったものだから、待たされる。屈むという不自然な状態が長く続くし、腰掛けているときなどでも、遅いものだからつい前かがみの姿勢になってしまう。スムーズでありさえすれば負担はかからない。それがジトーっとした動きだから、気がつくと変に力んでいる自分がいる。この不自然な力みと前傾から腰が痛み出した。
ぼくの教室をうろつく様を見て、笑い出す人が出た。
本人にとってはいささか深刻な事態なのですが…。
そこで極力椅子に深くかけ、姿勢を正して、そう気分は"Shall we dance?"の世界なのである。ステップを踏む訳ではない、椅子上のことである。
教室の仲間に、トマトヘヴンさんがいる。心優しい女性の整体師さんだ。肩こりや頭痛、鞭打ちとか腱鞘炎で痛みに悩まされる生徒さんに紹介してあげるだが、その都度、懇切丁寧、適切な施術がなされるせいか、皆さんには好評である。つい顔が思い浮かんだのであるが、真っ先に笑い飛ばされそうで、しばし様子を見ることにした。なお、教室関係者専用の優待券を頂戴しているので、痛みを抱えている人は申し出ていただきたい。
小学校の教諭であるI氏がエリック・クラプトンの「Unplugged」を持って来てくれた。知る人ぞ知る名盤であるが、観るのは初めてである。電気を通さない生の音(アンプラグド)、そしてLIVEであること、それでいて力強い響き。ギターが上手とかを通り越して、どれをとってもクラプトンならではの世界がある。倅のレパートリー、「Tears in Heaven」も収録されている。I氏がギターのコレクターであることを知る人は少ないであろう。是が非でも演奏していていただく場を設けねばと思いつつ、いつしかぼくの痛みも和らいでいる。