「いきなりメールが出来なくなったぁ!」
と、昼休みにS婦人から電話が飛び込んだ。ご飯が喉にひっかかりそう。
「朝まではご機嫌やったん。ん? ホームページは見れるよ。」
詳しい説明を求めるとこういうことらしい。
メールソフト(Outlook Express)の起動時、もしくは送受信ボタンを押すと「ログオン画面」が表示される。
ユーザー名とパスワードを何回入れ直してもエラーになる。
さて、困った。で、エラー・メッセージを読んでもらっても要領を得ない。そこで教室まで運んでもらうことにした。
教室の皆さんに共通することだが、トラブルの原因は常に自分にあると思ってみえる。
「どこか弄ってしまったんやろか」
「何かしてしまったんや思います」
つくづく心優しい人々に囲まれている。ユーザはみんなそうなのか?
さて、とんでもないことになった。教室でメールの設定を削除して新たにやり直したのだが、駄目なのだ。ぼくの頭に湯気が立つほど、カッカした。も少しで煙草に手が出そうになるほどだ。
処置無しで、入院してもらおうと思ったのだが、何としても今日中にメールしなきゃならない取引先があるという。で、ご主人のパソコンで代行することにしても、受信したメールを見ながらでないと仕事にならないと言う。
そこで二人が同時に思い出す。
もう一台のパソコンも同じことなら、原因はプロバイダにある。
慌てて彼女は家に戻った。果たして、
「主人のも同じログオン画面が出る!」
で、プロバイダのサイトへ飛ぶと、
ユーザの皆様へ
と「障害情報」が記載されているではないか。
これまでの騒動は何だったのか。HPは閲覧できるのだから、最初に確認するよう指示しさえすれば、婦人はこれほど慌てずに済んだはず。申し訳ないことをしたと謝ろうとしたら、
「ライスコロッケがゲットできたからラッキー!」
と、どこまでも明るい。この前向きさがたまらない。
さて、教訓。自分を責めず、プロバイダやメーカのサイトで、まず調べよう。にしても、また迂闊なことをやってしまった。