hyperclub

パソコン教室アイラブハイパークラブです。
教室に流れるBGMなどを紹介します。

分け入っても 分け入っても 青い山

2008-07-30 23:57:00 | 音楽

 自転車のメータを交換して昨日でちょうど一年になる。正しく言うと、メータを落っことしてからまるっと一年だ。

「大変! パソコンの電源入れたら、真っ黒で英語でナニやら書いてあって…、それからうんともすんとも動かないの!」

 穴川と鵜方の境目の山道を走行中携帯に電話が入った。舗装じゃなくて背伸びした草が茂っていた。

「慌てたらいかんよ、慌てたら! 二次被害を出さんよう落ち着いて…」

と片手で電話しつつ、ふらついたハンドルを制御しようとアレコレ操作してるうちにメーターに触ってしまったらしい。電話に夢中でその瞬間を気づかなかった。探すのに三往復半して諦めたが、当事者でなくアドバイザーが冷静さを欠いてどうするという授業料だった。

 走行速度・走行距離はもとより、時計はおろか、カロリー計測までできて、当然、積算距離まで表示できる優れもの。

1年の積算距離 : 1,244.2キロメートル

 単純にいえば月100キロってとこか。去年の8月は400キロ越えだったから、それからすっかり先細りで、このお腹の弛みとあいなった訳だ。納得。

午後6時の賢島港

 初心に帰ろうと反省したものの、夕暮れにならないと自転車を漕ぐ気になれない。それほど今年の夏は暑い。冬と違って「さぼす」心配しなくてよいから思い切り汗がかける訳だが、それでも夕方まで待たないととても走れたものじゃない。

 まさに盛夏だと感じるのは、林の中、森の中を走ると、かまびすしい蝉の声。

「ミーン、ミーン」

 お盆も過ぎると、

「カナカナ、カナカナ」

と、蜩が哀愁を誘うのだが、流石にまだカナカナは聞こえてこない。

 自転車を漕いでると無念無想にほど遠いことに気づく。周りの安全を確かめるという配慮もあるが、ペダルを踏むという単純な作業から飽きないようにとアレコレ頭をよぎるものがある。時に素晴らしいアイデアが生まれたり、新しい発見もあるのだが、たいがい帰るまでに忘れてしまう。書きとめようと思うとメータを失くす羽目になるのでそのまま走ってしまう。

カナカナ鳴いてひとりである 山頭火

 自転車と不思議にハマるのが山頭火だったりする。過ぎて行く景色、これから越えようという未知の地形などが重なるからだろうか。種田山頭火の句は深いし、沁みてくる。ひとりのときにピッタリだ。

分け入っても 分け入っても 青い山

 先日、中北幸久画伯が、

「訳言うても 訳言うても 許されん…」

と、パロってくれたのを思い出した。途端に脱力する。

 

賢島ハーバー  賢島は子どもの頃から想いいれの強い町だ。自転車乗りの距離としては半端なのでたまにしか来ないが、来るといろいろ寄りたい場所がある。今日は、プチホテル 賢島ハーバーの勝司くんのホスピタリティに溢れる接客姿に見とれた。このひと見てるだけで和む、和む。紋白蝶は琥珀のモカタソ御用達のみやぽんを彷彿させる。いい人だ。