畏れ多くも…と、まさに恐れを知らず申し上げるが、当教室の生徒第1号は清崎博画伯である。安乗文楽をテーマにした油彩画を描き続けられ、数々の賞を受賞されておられるのは既に皆様ご承知のとおり。その先生のご紹介を申し上げようとすれば、「うーん」と考え込まざるを得ない。教育者としてのみならず多方面でご活躍され、「多芸多才」とはまさに先生のためにある言葉。何時キャンバスに向かわれるのだろうと疑問に思うほどご多忙な日々を過ごしておみえだ。
教室とのご縁は小学校の校長先生の時で、その頃から公民館の講師などをお引き受けになるなど、きわめてタイトなスケージュールだった。それでも温厚なお顔に笑顔をたやさず、ゆとりのご様子。退職後は幼稚園の園長先生、そして三重大学の講師と、目まぐるしい肩書きの変化に戸惑ったことを覚えている。
特筆すべきは、活動は絵画の世界ばかりではない。教室の皆さんには、手品の名手として、教室の食事会などで披露していただいているが、実はこの世界でも全国レベルのコンクールで優勝なさるほどの腕前。むしろ正しく言うとプロなのである。このことはあまり知られていないのではなかろうか。絵画教室とは別に、奇術のお弟子さんだって数多く抱えておられる。まるで007のような完全装備のマイカーにはいつも大きなバッグが忍んでいる。頭の中には絵の構想ばかりでなく、手品の新ネタづくりについての創意が片時も離れない。
その先生、汎具象美術協会展(京都美術館)において油彩画「希望」が文部科学大臣賞を受賞された。また時期を同じくして、内閣府よりエイジレスライフ受章とおめでたいことが重なった。それを記念して個展が磯部町の「清崎博文楽アトリエ」で開催される。
日時は、5月12日(金)~28日(日)、午前10時~午後6時。会場は磯部町の「清崎博文楽アトリエ」。会場へのアクセスについてはここをクリック。
アトリエの南は伊雑浦に面し、快い初夏の風が満喫できる。ゆっくりと時間をとって先生が描かれる文楽人形の世界をゆったりと楽しんでいただきたい。
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