以前よりお話している「SAINENJI-プロジェクト」(お寺の庫裏の建替工事です。)の続編です・・・。いろいろと手間のかかる作業が多い事もあって工程が遅れています。(当初より2ヶ月遅れて、9月前半の完成になりそうです・・。)
それで、先週ようやく外部足場が取り外されたので、外観がスッキリと見えるようになりました。
上の画像は、北西側の道路より見た外観です。敷地が北西側の道路より3メートル程度下がっているので、通常の建物とは違って屋根が道路からよく見えます。今回の「SAINENJI-プロジェクト」の屋根は、チタン亜鉛合金の一文字葺きと瓦葺きを組合せたいわゆる額縁葺きを採用しています。
額縁葺きとは、軒先やケラバ(切妻屋根の妻側端部)部分を板金葺きや板葺きにして軽くする・・または、軽く(うすく)見せる葺き方です。先日、お話した数寄屋造りの屋根にもよく用いられる葺き方で、「腰葺き」、「やっこ葺き」などとも呼ばれています・・。
画像では分かりにくいかも知れませんが、2階の屋根などは瓦葺きの屋根の周囲をチタン亜鉛合金の一文字葺きが縁取りをしているので、文字どおり額縁のようになっています。
三州の銀いぶし瓦も美しく葺けているのですが、額縁葺きにする事で和風建築における軒先やケラバの繊細なラインがより美しく見えるのがお分かりになるでしょうか・・。
ちなみに、今回は軒樋とタテ樋にもチタン亜鉛合金(一部製作品)を使用しているんですよ・・・。