先日(と言うか先月ですけど・・)、2年前に設計したI-HOUSEの近くを通りがかり、少し時間があったのと年末なので挨拶ついでに、様子を伺おうと立ち寄ってみました。そのとき気付いたのが、テラスの手摺りに取り付けてあったネットです・・・。
建物完成時は、この手摺りには直径3ミリのワイヤーが20センチほどの間隔で横方向に付いていただけだったのです・・。というのも、お施主さんであるIさんが、太い横格子や縦格子が手摺りにあると、せっかくの琵琶湖の借景(I-HOUSEは、琵琶湖畔に建っているので・・)が見えにくくなるので、細いワイヤーのようなもので手摺りを造ってほしいという強い要望があったからです。
私は、設計者として安全上問題(転落する可能性がある)があるので、縦格子の手摺りにさせてほしいと反対したのですが、Iさんの想いは強く、ゆずる気配がなかったので、「それならIさんの言うように細いワイヤーの手摺りにしましょう・・、ただし、2つのことを私と約束してください・・、1つは、このテラスを使用するに関してIさんが安全管理を行い、その責任を持つこと。もう1つは、お孫さんができた時(当時、お孫さんがおられなかったので・・)は、必ず転落防止用にネットを手摺りに取り付けること。」と言うと、Iさんは了解してくださったので、細いワイヤーの手摺りにした訳です・・・。
昨年、Iさんにお孫さんができ、また親戚の小さい子供さんたちもよく遊びに来られるようになったとの事で、「清水さんが言っていたように、ネットを手摺りに付けようと思っているんや!」と前回お会いした時におっしゃっていたのは知っているのですが、まさか、こんなにカッコよく取り付けてもらえるとは・・・。
話を聞くと、Iさんがホームセンターで、園芸用の花壇などを囲うためのネットを買ってきて、ご自分で取り付けられたとの事です。(Iさんは、けっこう器用なので、ある程度はカッコよくしてくださると想定はしていたのですが・・)
どうです・・、デザイン的にもネットが付いているほうが、いいと思いませんか・・?、他の建物で、私も使おうかな・・・。