お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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※桜木紫乃(1965年北海道釧路市生まれ。高校卒業後、裁判所でタイピストとして勤めたが、24歳で結婚して退職し専業主婦に。2児を出産直後に小説を書き始め、42歳になる年に『氷平線』で単行本デビュー。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。「ホテルローヤル」で2013年直木賞受賞。趣味はストリップ鑑賞)



●最後の順子の言葉が清々しい

 年上の職人と駆け落ちし、東京の片隅で貧しい生活を送る順子。その彼女に吸い寄せられた高校の図書部の仲間、逃げられた職人の妻、順子の母親の苦悩を25年間に渡る連作で描く。「小説推理」掲載(12年3月号〜13年3月号)を単行本化。

 人からどう見られても、幸せかどうかは自分で決めるもの。最後の順子の自信にあふれた言葉が清々しい。純粋に思いを貫いた姿が美しい。6つの短編に順子の章はないが、主人公は彼女。彼女との関わりを通して6人の登場人物が自分を見つめていくという構成や書き方は、意表を突かれたようで非常に面白い。「ホテルローヤル」と同じで読み終わった途端、もう一度読み返したくなる。桜木紫乃さんはこれで3作目だが、外れがない。巧いなぁ。

 そして今回の性表現も秀逸。好きになっちゃったなぁ。

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