お父さんのマリポタ日記。
マリノスのこと、ポタリングのこと。最近忘れっぽくなってきたので、書いておかないと・・・
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※島田荘司(1948年10月広島県生まれ。武蔵野美術大学卒業。1981年「占星術殺人事件」でデビューした。この作品は「占星術殺人事件」に登場した名探偵御手洗潔シリーズと並ぶ人気の吉敷竹史シリーズで、久々の新作。警視庁捜査一気の吉敷が初めて登場したのは1984年にカッパ・ノベルズから刊行された「寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁」。本格ミステリーとトラベルミステリーを融合した作風で、「出雲伝説7/8の殺人」「北の夕鶴2/3の殺人」と立て続けに刊行して魅了した。ミステリー作品としての面白さとともに、吉敷刑事と離婚した元妻・加納通子との物語もこのシリーズの魅力のひとつ。1984年「漱石と倫敦ミイラ殺人事件」、85年「夏、19歳の肖像」で直木賞候補。著書に「御手洗潔の追憶」「異邦の騎士」「切り裂きジャック・百年の孤独」「奇想、天を動かす 」「暗闇坂の人喰いの木」「龍臥亭事件」「ロシア幽霊軍艦事件」「星籠の海」など多数。



●吉敷シリーズというより剣豪小説ですな(^_^;

 江戸時代から続く金沢の芸者置屋「盲剣楼」。戦後間もない頃、軍人くずれの無頼の徒に襲われ、出入り口を封鎖されて三日三晩の間、乱暴狼藉の限りを尽くされた。その5人の男たちを一瞬で斬り殺し、女たちを救ったのは赤子を背負った盲目の美剣士。彼は盲剣楼の庭先の祠に祀られた伝説の剣客「盲剣さま」だったのか。その現場を目撃したという鷹科艶子が描いた絵画「盲剣さま」に惹かれた吉敷竹史が、艶子の孫娘の誘拐事件をきっかけに単身金沢へ赴く。

 こんな奇怪で突拍子もない現象を説明できるわけないと思いながら読み進むのだが、最後に「なるほどねぇ」と納得してしまい期待を裏切らない。だから島田荘司さんは好きな作家のひとり。独特の語り口も魅力だ。

 ただこの作品は吉敷シリーズというより剣豪小説ですな(^_^; 520ページのうち350ページにわたる「疾風無双剣」の章は誘拐事件があったことなど忘れさせるほど面白い。少しキツイ表現もあり、会話も関ヶ原直後の江戸時代らしくないような感じがするが、どんどんページが進む。そしてこの章で「盲剣さま」誕生の秘密を知ることになる。

 もっと吉敷竹史の活躍を読みたかったが、最後にはきっちり(あっさりした感じは否めないが)と「赤子を背負った盲目の美剣士」の謎が解かれるので文句は言うまい。

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