”しんさん”のよもやま話

僕のビジネス感や社会現象に対する意見とかを趣味のヨットやゴルフ等の話を織り交ぜながらよもやま話的に発信します。

しんさんのよもやま話・・・ビジネス編(99)

2006年08月25日 22時24分26秒 | ビジネス

8月25日(金)晴
きょうの新聞には太陽系の惑星と今迄言われてきた冥王星が惑星から格下げになったと言う記事が一面のニュースとして報道されていましたね。多分それで正解だと思います。僕達の子供の頃から冥王星は発見されていたのですが、最近冥王星の近くに新しい星が2つほど発見されたこととそれらの星の大きさがみんな同じぐらいで、新しい星も惑星なのかと言う議論が最近されていたのでこの際、新しく発見された星と同じ扱いにしようと言うことで惑星から格下げされたのだと思います。他の海王星や天王星と言った惑星よりかなり小さい惑星だったことからも妥当な結論なのかもしれません。いずれ冥王星の近くにある星をまとめて○○惑星なんて呼ぶ時代がまたくるかもしれませんね。

ところで制約条件の理論は企業の今後の改革に使えるなどと言う大げさな話をしてきてしまいましたが、僕の過去の失敗経験に照らして適用可能部分の話をしてみたいと思います。
自分は39歳の時に営業部門に所属するようになりました。しかもいきなりマネージャーと言う立場でです。それまで技術開発の部門におりましたのでまさに青天の霹靂です。まぁその話はさておき、営業は経験と勘と度胸とまだ言われていた時代ですから正直最初はおろおろしていました。それでも何年か実践経験を積んだのち、営業をシステマティックに実現する方法をいろいろ模索するようになりました。まず最初が顧客データベースの構築、次が営業プロセスの標準化、SFAの導入などです。自分のようにいきなり営業マネージャーからスタートした場合、経験や勘があるわけないですから、しくみから必然性のある結果を生み出す方向を模索するのは当然のことですが、これらを実践に生かすためにはかなり高いハードルがあります。理屈では簡単にシステマティックな営業方法を絵に描くことができますが実践ではそれぞれのハードルをどう乗り越えるかで充分な効果を発揮できないのです。もちろん見た目にはうまく行っているように見えますので実態を知らない人にはそれでいいのですけど。

これらを実践する場合の高いハードルは3つあります。
まずリーダーシップのハードル。新しいしくみを導入することは別にリーダーシップが大してなくてもできることですが、そのしくみの目的や効果を全員に浸透させ継続的に実施させていくリーダーシップのことです。営業は人間相手ですから曖昧さや多様性に富んだ仕事であり、経験あるベテラン社員は自分のやり方がベストと思っていますので、システマティックなやり方には批判的です。まして必ずうまく行くなんて方法があるわけないので確立を上げる為の一手段にすぎないのですから、証明するにはまず信じて続けてみた結果でしかありませんから説得するのも大変です。自分の場合もベテランの説得もし形はできましたが、暗黙知の領域まで感化できなかったことと若い営業マンを中心に人事異動で変わるため毎年啓蒙活動が必要だと言うことが十数年前の最初の失敗でした。そして自分が異動したあとは形骸化していったようです。

次に現れるハードルは営業成果を上げる為の課題は何かが明確に見えないことから精神論ばかりが先行してしまう風潮を打破する標準化の壁です。営業プロセスを標準化することは比較的容易にできますがプロセスの分析ができずにただやみくもに提案件数を管理したり訪問数を管理することはできるのですがボトルネックが見えないプロセス管理であったため成果を上げていく或いは対前年比の減少傾向を打破する施策が見つからないといった壁です。自分も過去に感覚だけで提案管理をしたり、チーム編成を変えたりしてみましたが、今思うと失敗だったと思わざるを得ません。なかなか成果と連動してみることは難しいのでそれでも通ってしまう企業が多いのも事実ですが。そしてこの部分にはボトルネックの理論が適合しやすいと最近思うようになりました。自分の過去にやってきた経験からもう少し分析をきちっとしてボトルネックをデータとして明確化すること、ボトルネックに会わせた組織と成果のシュミレーション、成果目標達成のためのボトルネック解消度合いのシュミレーションを着実に実践してみたらもう少し違った答えがみえたのかもしれないと思っている部分です。多分各プロセスの定義も明確にしておかないとデータが使えないのでここも意識あわせが重要な点です。

最後に現れるハードルはルーチンプレッシャーという壁です。リーダーシップにも大きく関係するのですが営業の成功確立を高くするための方法を取り入れていても、顧客の緊急なオーダー等の処理をトリガーにすぐもとのやり方に戻ってしまう現象です。営業は成果なのでついほんとうはこちらを優先してほしいと思いつつ、現実的な成果に走ってしまうことから総合的には確立を下げてしまうと思うのだがそれには何の保障もありませんので結果の見えているものを優先するわjけです。自分もこっちをやらなければいけないのですけど、今○○のお客様から××までに□□のデモをやってほしいと言われていますのでそれが終わってからでいいですよね。といった具合で結局タイミングを失ってしまうケースです。もっともその人からみればこっちで結果をだしたのであっちはダメだったけどまぁいいじゃないですか。となるのです。結局自分のやり方を残しながら新しいやり方を補足的にやるようになりなかなか全体としての最適化がはかれなくなってしまうのです。

以上の点を考慮して営業部隊の改革を実践してみるのもこれからますます重要になってくるはずです。なぜなら営業だけは人類最初の職種であり、最後まで必要な職種であるからです。どんな企業にも営業のない企業は存在しないからです。

また長くなってしまいましたがこれでおしまいです。今回で99回となったので来週は100回からです。気分も新たにまた新しいチャレンジをしてみたいと思いますのでよろしくお願いします。



 

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