いぬのChoco.との暮らし方

罰や叱りを使わず、 動物福祉に則った犬との暮らし方を綴ります♪

問題行動は予防の時代

2017-02-28 | 外部セミナー・研修会

アンジェラ・ストックデイル先生のあとは、

獣医師の西山ゆう子先生のお話でした。

動愛法に明記されている

動物の適正飼養と、終生飼養を踏まえたお話でしたよ。

問題行動は予防の時代ということですが、

日本のペット流通を考えると、適正な幼年期や社会化期を終えて

ヒトに託されるペットはすくない上に

飼い主の対応でこじらせてしまうこともありますから

まず犬さんの問題行動が健康状態の不調からきていないかどうか

ここは、専門家である獣医師に相談してほしいとおっしゃってました。

どこかが痛いとか、かゆいとか、気持ちが悪いとか…ヒトでもイライラしますし、

わかってもらえないと「やめて!」を言葉の代わりに口を出すこともありますね。

 

そうでないことがわかれば、次は犬のトレーナーに…と。

ただ、私たちが懸念しているのは

そこでどういうトレーナーを選択するかなんですよね。

「ドミナント」「アルファー論」「支配性理論」を掲げるトレーナーに託しては

元も子もないと思うんです。

なぜなら、「犬がヒトを支配する」にすべてを当てはめてしまっているからです。

 

飼い主に託されている犬さんの一生は、

飼い主さんが犬のことを学ぶことから始まってほしいです。

本当なら犬さんを迎える前から。

アメリカでは、犬さんの入手先はまず保護シェルター、そしてブリーダー。

ブリーダーさんもその犬種が好きで、趣味でやっている方で

日本のように、金儲けでないということでした。

つまりブリーダーさんも自分が育てたかわいい犬たちのため飼い主を選ぶんだそうです。

先生は、アメリカでは犬を家族に迎えると、「Happy♪」って。

おおらかな飼い方をする人が多いとおっしゃっていました。

 

 

日本では、ペットショップで一目ぼれ~や、

店員さんにだっこを勧められてもどせなくなった。

そういうかわいさは、一瞬のできごとで吹っ飛んでしまうんじゃないかな?

あちこちでおしっこしちゃったり、甘噛みしたり・・・ってことでね。

ただ犬さんはヒトの上に立とうなんて思ってしているわけじゃなく

どうしていいかわからないだけ…です。

わかってほしいから自分ができる方法(唸ったり、咬んだり)を使うだけなんです。

それを使ってほしくなければ、犬さんを支配するのではなく、

犬さんにどうしてほしいかをわかるように教えてあげればいいのです。

 

先生のお話の中では、「遺棄」の理由について箇条書きで出てきましたが、

そのほとんどはヒトが犬を(猫もですが)迎える前にシミュレーションしておく

必要があること、できることだともおっしゃっていました。

 

ペットの終生飼養とは…。

ペットとの暮らしは、いつもバラ色とは限りません。

飼い主さんの環境が変わるかもしれないし、ペットは命あるもので違う種です。

問題行動については、飼い主さんが犬の体や健康について関心をもち、

正しく犬の成長過程や行動を知り、学習のしくみやトレーニングを学ぶことで

予防だけでなく改善もできると思っています。

ヒトの都合で遺棄されてしまう=蛇口=は、飼い主さん自身の努力で締めましょう!!

 

困っている人や犬さんを追い詰めないでほしい・・・

いま困っていない人にこそ、動物福祉に則ったトレーニングを学んでいただきたいです。



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