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ウイルスは武漢研究所から漏れ出した」“トランプの天敵”ワシントン・ポストも擁護した「幻の論文

2020年05月03日 12時01分05秒 | 医学と生物学の研究のこと

 新型コロナウイルスの起源をめぐり、中国の研究所から漏れ出たのではないかとの仮説が米国で急速に広がり始めた。日本のメディアではトランプ大統領が陰謀論に乗っかったとの見方がもっぱらだが、仔細に検討すれば、陰謀論どころか科学的根拠のある推論であることがみえてくる。トランプ批判の急先鋒だった米紙「ワシントン・ポスト」までが擁護する「ウイルス研究所起源説」の虚実を探った。

【画像】新型コロナウイルス起源説が囁かれる武漢のウイルス研究所 2年前、研究所に対し米大使館員が警告していた

 
《コウモリのコロナウイルスを研究する武漢研究所 「安全性を懸念」国務省が外交電で警告》

 そんな見出しの記事が米国の有力紙ワシントン・ポストに載ったのは4月14日のことだ。

 米国発の国際ニュースチャンネルCNNなどは、同紙の記事を引用しながら、トランプ大統領が新型コロナウイルス拡大を防げなかった責任論を避けるため、荒唐無稽な陰謀論を主張し始めた、というようなトーンで報道。日本メディアもその見方に相次いで追随したが、それは、読み込み不足だろう。

 ワシントン・ポストの記事の内容はこうだ。

 新型コロナウイルスによるパンデミック発生の2年前、米大使館員が中国中部・湖北省武漢市にある中国科学院武漢病毒研究所を何回も訪れ、2回にわたって不適切な安全管理について警告を発した。BSL-4(生物学的安全レベル4)に準拠した中国最先端の研究所はコウモリのコロナウイルスに関する危険な研究をしていた。

 コウモリのウイルスは人間にも感染する可能性がある構造をしており、SARS(重症急性呼吸器症候群)のようなパンデミックを新たに起こす可能性がある、とホワイトハウスへの報告は警告していた。

  しかも、研究所の所員らはこの大使館の専門家に対し、「研究所の安全性を保つための技術者や査察官が不足している」と訴えたという。記事はウイルスが「開発された」という証拠はなく、動物に由来することに多くの科学者が同意していることにも触れながら、動物由来のウイルスが研究所から漏出した可能性を否定するものではないことも研究者の発言を引用しながら伝えている。
数カ月前に囁かれた陰謀論と決定的に異なる点
 
 研究所はSARSがコウモリに由来するウイルスであることをいち早く遺伝子解析などで明らかにした後も中国内の洞窟を回ってコウモリを探し、ウイルスを採取しては研究を続けてきた。今年に入り、新型コロナウイルスの遺伝子がコウモリから採取された別のコロナウイルスの遺伝子に酷似していると指摘したのもこの研究所だ。そんな研究所などがウイルスの発生源ではないか、と疑う記事なのだ。

 では、なぜ、CNNなどが陰謀論で片付けようとするのか。それは数カ月前に似たような話が陰謀論として片付けられたことに由来するのだろう。2020年の1~2月、まだ新型コロナウイルスの感染者の大半が中国にとどまっていたころ、ウイルスが「この研究所で作られた中国の兵器だった」という言説がネット上で広がったことがある。

 同じ研究所に同じような説では陰謀論と混同されるのも仕方ないかもしれないが、この従前の陰謀論と、トランプ政権が調査するとしている中国研究所起源説とには決定的な違いがある。

 陰謀論ではウイルスは「兵器」として「開発」された、としているが、新たにトランプ政権が主張し始めたのは「研究」中に「ミスで漏洩」した、可能性だ。

  陰謀論が提起する説に従えば、味方にも敵にも平等に移るウイルスというのは、(ワクチンが開発されていなければ)兵器としてはいかにも使い勝手が悪い。そこが陰謀論たるゆえんなのだが、研究中のミスとなれば、話は違ってくる。
 「ウイルス漏出の可能性」について言及した「幻の論文」
 
 この「研究中ミス説」を2月16日の時点で披露した米上院議員は「良質な科学と悪質な安全性」が今回のパンデミックを招いた、と表現する。

 武漢の研究所でコウモリのコロナウイルスを研究していたことは、当の研究所自体が認める事実だ。問題は、そのウイルスが研究所の外に漏出したのかどうか。

 実は、この問いに答えを出そうと試みた「幻の論文」がある。中国在住の研究者が、査読前の論文などを研究者が共有するサイトに掲載したのだが、間もなく執筆者が撤回してしまったいわくつきの論文で、ワシントン・ポストも別の記事で好意的に紹介している。

  その論文の内容は衝撃的だ。この論文は、ウイルスが研究所で研究中に漏出した可能性について言及する

数カ月前に囁かれた陰謀論と決定的に異なる点
 
 研究所はSARSがコウモリに由来するウイルスであることをいち早く遺伝子解析などで明らかにした後も中国内の洞窟を回ってコウモリを探し、ウイルスを採取しては研究を続けてきた。今年に入り、新型コロナウイルスの遺伝子がコウモリから採取された別のコロナウイルスの遺伝子に酷似していると指摘したのもこの研究所だ。そんな研究所などがウイルスの発生源ではないか、と疑う記事なのだ。

 では、なぜ、CNNなどが陰謀論で片付けようとするのか。それは数カ月前に似たような話が陰謀論として片付けられたことに由来するのだろう。2020年の1~2月、まだ新型コロナウイルスの感染者の大半が中国にとどまっていたころ、ウイルスが「この研究所で作られた中国の兵器だった」という言説がネット上で広がったことがある。

 同じ研究所に同じような説では陰謀論と混同されるのも仕方ないかもしれないが、この従前の陰謀論と、トランプ政権が調査するとしている中国研究所起源説とには決定的な違いがある。

 陰謀論ではウイルスは「兵器」として「開発」された、としているが、新たにトランプ政権が主張し始めたのは「研究」中に「ミスで漏洩」した、可能性だ。

  陰謀論が提起する説に従えば、味方にも敵にも平等に移るウイルスというのは、(ワクチンが開発されていなければ)兵器としてはいかにも使い勝手が悪い。そこが陰謀論たるゆえんなのだが、研究中のミスとなれば、話は違ってくる。
 「ウイルス漏出の可能性」について言及した「幻の論文」
 
 この「研究中ミス説」を2月16日の時点で披露した米上院議員は「良質な科学と悪質な安全性」が今回のパンデミックを招いた、と表現する。

 武漢の研究所でコウモリのコロナウイルスを研究していたことは、当の研究所自体が認める事実だ。問題は、そのウイルスが研究所の外に漏出したのかどうか。

 実は、この問いに答えを出そうと試みた「幻の論文」がある。中国在住の研究者が、査読前の論文などを研究者が共有するサイトに掲載したのだが、間もなく執筆者が撤回してしまったいわくつきの論文で、ワシントン・ポストも別の記事で好意的に紹介している。

  その論文の内容は衝撃的だ。この論文は、ウイルスが研究所で研究中に漏出した可能性について言及す
グレー」だと明言できるだけの状況証拠は揃っている 
《我々は(2つの)研究所の歴史を簡単に振り返り、この(新型)コロナウイルスがおそらく研究所から漏れ出たであろうことを提起した》

 そんな導入から始まる論文は、まず、当初広まっていた武漢市の海鮮市場が発生源とする説について、この海鮮市場で感染が広がる前に感染者が確認されていることに触れ、否定する。さらに、話題になっている武漢の病毒研究所のほかに、武漢市にもう一つある研究所の名前を挙げる。それが「武漢疾病予防管理センター」だ。

 実はこの第2の研究所はコウモリのコロナウイルスを研究している点では武漢ウイルス研究所と同じだが、安全性のレベルが2段階低い。しかも、当初発生源とされた海鮮市場からわずか280メートルしか離れていないのだ。

 それに加え、この研究所の研究員は採取してきたコウモリにかまれたり、尿をかけられたりしながらも研究を継続していることが、武勇伝のように2017年と2019年に現地報道で報じられているという。研究者は、こうした事故が起こるたびに感染を懸念して自主的に2週間隔離措置を取っていたという。

  決定的な証拠はまだないが、「クロ」とはいえないまでも、グレーであるとは明言できるだけの状況証拠は揃っているといえる。
 陰謀論が飛び交う段階を超え、真実は明らかになりつつある
 
 こうした言説が流れる中、ウイルスの発生源に関しては固く口を閉ざしてきた中国も反撃を試みてはいる。最初の反撃は中国外務省報道官が明らかにした「ウイルスは米軍の研究所から漏れたという説もある」というものだ。

 実は、これは冷戦時代のソ連のやり口の真似だ。1980年代にエイズを引き起こすHIVウイルスが確認されたとき、ソ連は米軍の細菌戦研究所から漏れたという説を広めた。嘘だったことが確定しているが、実際に米軍研究所がウイルスの不適切な取り扱いで処分されたこともあるから、陰謀論としての魅力は色あせていないということなのだろう。

 だが、そんな手垢のついた陰謀論を返してみても、これだけ証拠が集まってきた今では、信じることは難しい。発生源を突き止める作業は陰謀論が飛び交う段階を超え、天は中国側に不都合な方の説を真実として指し示しているようにみえる。

  現時点で、ウイルスの封じ込めに関しては統制主義の中国の方が欧米の自由主義国群に勝っているようにみえる。だが、陰謀論の花の下には、これまでみてきたように真実の根っ子が隠されている。その真実が根こそぎ白日の下にさらされたとき、それは自由主義が統制主義に反撃の狼煙を上げるときなのかもしれない




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安倍首相よ、緊急事態宣言を延長したいのならば、内閣総辞職を約束せよ!

2020年05月03日 09時45分44秒 | 政治のこと
安倍首相よ、緊急事態宣言を延長したいのならば、内閣総辞職を約束せよ!

倉山満

22日、緊急事態宣言から2週間が経ち、首相は「国民の努力がより一層必要な状況」とし、行動の見直しを求めた。しかし、努力の先で、政府は何をしてくれるのか 写真/時事通信社



 南無妙法蓮華経! 自民党と官僚機構が政権担当能力を失い大混乱する中、創価学会と公明党だけが正気だった。  


安倍内閣は、「経済対策になっていない経済対策」を示した。これに対して異を唱えたのが、公明党である。支持母体の創価学会から「これでは学会員はほとんど対象とならない!」と抗議が来て、突き上げを通り越して、公明党議員は吊るし上げの状態と化したとか。政府方針として閣議決定したにもかかわらず、山口那津男公明党代表は「国民一律10万円」を安倍晋三首相に要求。 「連立離脱」を突きつけて、政府方針を撤回させた。10万円でも足りるかどうか不透明だが、最初の案よりは遥かにマシなのは間違いない。多くの人の命が救われたのは認めざるを得ないだろう。  

大恥をかいたのが、岸田文雄自民党政調会長だ。「国民一律10万円」は岸田氏も唱えており、自民党の大半が賛同したが、首相官邸は蹴散らした。本欄で再三再四お伝えしているように、安倍首相は麻生太郎財務大臣と二階俊博自民党幹事長と組んでいる限り、怖いものはない。二人の実力者と一部の側近だけで、自民党の多数が求める提案を拒否した。 


 ところが、本気で怒った創価学会は敵に回せない。我が国において権力とは、拒否権のことである。創価学会抜きでは、今の自民党も安倍首相も選挙ができないのだから、逆らうことができないのだ。しかも創価学会・公明党は政府の政策を即座に精査し、拒否権を行使して安倍内閣の決定を覆した。  

情けないのは、7年も政権を独占させてもらいながら何の実績もないばかりか、疫病対策もできない安倍内閣とその支持者だ。自民党内の「なんちゃって減税派」は、日ごろは「未来を考える」「日本を護る」だのと偉そうなことを言っているが、いざという時には数だけ多くて何の役にも立たない。しかも己の無力を詫びるかと思いきや、SNSで有権者を相手に大上段に説教している。こうした状況に、保守の国民が最も絶望している。まさか、創価学会と公明党に日本を守ってもらう羽目になるとは、思わなかっただろうから。  

陰鬱な日々が続くが、理由は簡単だ。ただでさえ昨年10月の消費増税で景気が悪化している時に、コロナ禍で緊急事態宣言である。政府がまともな補償もしないで経済活動を止めたのだから、当然だろう。  さて、誰もが「こんな緊急事態宣言など、さっさと解除してほしい」と望んでいると思うだろう。ところが今の政権は、この危機が少しでも長く続いてほしいと考えているかのようだ。
今、緊急事態宣言の解除を、誰が最も望み、最も望まないのは誰か、考えてみてほしい
  
なぜか。誰がこの緊急事態の解除を最も望んでいるかを考えよう。最大の勢力は検察庁である。検察庁は、安倍内閣7年の間、人事介入を繰り返され、叩きのめされ続けた。親安倍派の検察官は、多くの事件をもみ消したとすら噂される。検察は、安倍内閣の7年間、耐えに耐え続けてきた。そして、復讐の時が来た。安倍側近の河井克行元法相夫妻の逮捕は秒読みだ。ところが、このコロナ騒動の間は、かき消されてしまう。だから、一刻も早く騒動が終わってくれれば、河井夫妻逮捕、そして安倍倒閣に動く気だ。  次に緊急事態宣言の解除を望むのは、財務省だ。自粛が長引けば、補償をしなければならない。しかも、次から次へと。無制限の歳出など、財務省には耐えられない。だから、早く終息してほしいと願っているのだ。検察庁と財務省、いずれも安倍内閣の敵である。  安倍政権の延命には、この危機を長引かせたいのだ。  

そこで利用されるのが、「専門家」の意見だ。「このままでは42万人が死ぬ」「人との接触を8割減らせ」「あと2週間の我慢だ」などの意見に従い、安倍内閣は緊急事態宣言を全国に広げた。だが、冷静に考えよう。相手は未知のウイルスなのだ。誰も証拠のある断定などできない。あくまで「仮説に基づく実験」にすぎないのだ。  では商人にとって、人との接触を8割減らすとはどういうことか。売り上げが8割以上減ることである。店に1日中1人も客が入らないなどザラだが、家賃は容赦なく発生する。家賃を払ってもらえないと、大家も収入が無くなる。  

確かに専門家は「コロナ対策が万全になるのに1年かかる」「アメリカは2年だと言っている」などと主張する。そら、そうだろう。医者は人の命を救うのが仕事で、1人も人を死なせない方策を提言する。だが、優れた専門家にありがちだが、大局観で知を総合できない。伝染病で死ぬ人間への対策が医者の仕事であって、経済で死ぬ人間の話は門外漢だ。  こうした場合、最終的に判断するのは政治家、特に総理大臣の役目だ。安倍首相はコロナとの戦いを戦争にたとえた。ならば、戦争においては前方の戦線と後方の補給の双方を維持しなければならない。この場合の前方とは伝染病との戦いで、後方とは国民経済だ。どちらかを取りどちらかを捨てる話ではない。安倍首相に戦時宰相のような能力を求めても無駄だが、長引けば長引くほど自分の政治的立場が有利な状況なのだから、専門家に悲観論を言わせるに決まっている。  

こうした環境にあると、国民が世の中の状況を見極めるべきだ。そして声を上げるべきだ。「安倍首相よ、緊急事態宣言を延長したいのならば、内閣総辞職を約束せよ!」と。  今の日本政府は、法律に基づかないで自粛を要請してくる。それでいて十分な補償も行わない。騒動勃発以来、自民党と官僚は数多くの失態を犯したが、それでも人口当たりの死者数は極端に少ない。すべて国民の頑張りだ。その国民に対し、安倍首相や自民党は、一度でも真剣に感謝し、己の無能と無力を詫びたことがあるか。結果を出せていないし、初動の誤りが無ければ、ここまで深刻化はしなかった。ならば、安倍首相は安全地帯で他人事のように要請するのではなく、己の進退をかけて国民にひれ伏して頼むべきではないのか。  

与党も野党も、緊急事態宣言を延長する場合は、騒動終了時の安倍内閣の退陣を合意し、協力し合えば良いではないか。それならば、国民も納得する。  国民の我慢は、心身ともに限界にきている。「戦争」なのだったら、まず首相が命を懸けろ!


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コロナでクレーマー高齢者が急増?熟女キャバ嬢が証言「老害は昔からいる」

2020年05月03日 00時30分09秒 | 女と男のこと
コロナでクレーマー高齢者が急増?熟女キャバ嬢が証言「老害は昔からいる」


新型コロナウイルスの収束が見えない中、高齢者のクレーマー増加が問題視されているという。ドラッグストアではマスクを売っていないと店員にクレームをつけ、電車の中で咳をする若者に怒鳴り散らすなど、その勢いは止まらない。とある企業のカスタマーサービスに勤務する女性は「コロナ自粛で暇なのか高齢者からのクレームが急増した」と話す。 

写真はイメージです(以下同じ)

 その様子を見て「こういうクレーマー客はよくいますよ」と語るのは現在、緊急事態宣言を受けて店を休んでいる熟女キャバ嬢。「キャバクラやスナックが休みになっている今だから、ストレスのハケ口がない高齢者が企業や店舗にクレームをつけているのでは?」と話す。夜の店に来る高齢者クレーマーとはどんな客なのだろうか? 


説教系クレーマー
 「熟女キャバクラに1人で来る客なんてよほど紳士的な客か、クレーマーのどちらかですよ。場内指名もせずに万年フリーの客は特に要注意ですね。そういう客はとりあえず女の子に説教したい!というタイプで、普通のキャバクラで出禁になったので熟女キャバクラに来ている可能性も。  

説教の内容も薄っぺらくて『そんな歳になってキャバクラで働いていて恥ずかしくないのか?』とか、ありがちなことばかり。『恥ずかしいですよね~。でも、そんなこと言って飲みに来てくれるなんて熟キャバが好きなんですよね?』と返すと、『お前は水商売というものを分かっていない。俺が普段行っているスナックはママが俺の気分に合わせて女の子を付けてくれるんだ。お前もスナックで接客を勉強してこいよ』と、まったく見当違いな回答が……。  

さらに、『1日で何回も女の子を変えてもらうこともある』とドヤってましたが、他にお客さんがいるのに迷惑過ぎるじゃないですか。スナックは指名がないので女の子をころころ変えさせるなんて、まさに老害ですね」 
当たり屋系クレーマー



スナックにも出没する老人クレーマー
 そう語るのは大阪の熟女キャバクラに勤務する夏海さん(仮名・38歳)。熟女キャバクラとスナックの両方の勤務経験を持つ彼女によると、スナックとキャバクラでの高齢者クレーマー客は少し種類が違うという。 「キャバクラに多いのはいわゆる『当たり屋系クレーマー』。新規フリーで入店してきて誰彼構わず説教やセクハラをしたいタイプ。お触りに嬢が拒否ろうとすると黒服を呼んで説教することも。お触りはNGなので黒服が『そういう店じゃないので……』と言うと、『ハァ? 触らせないキャバ嬢に価値なんかないだろ!』と怒鳴って帰っていきましたね(笑)。 


 スナックは新規で飲みに来る人はあまりいないので、やたらと常連ぶる『ワガママクレーマー』が多いです。連絡もよこさずに突然来て、いつも飲んでいるお酒を仕入れていないとキレたり。あと、若いお客さんがカラオケで盛り上がっていると機嫌悪くなる人もいますね

若者と喧嘩する客も
 最近はスナックでも若いキャストや客が増えているため、昔のままの感覚で飲みに来てクレームを付けてくる高齢客が非常に多いという。地方のスナックでママを務める静香さん(仮名・35歳)は、店で起きたこんなトラブルを語ってくれた。 「若いお客さんに対して、やたら敵意むき出しで突っかかっていく高齢のお客さんは多いですね。しかもそういう人に限って自分から絡みに行くんですよ。最初は普通に話していたのに、いきなりキレるとか。前に50歳のお客さんが別グループの20代の男の子に話しかけていたのですが、その子の態度が気に入らなかったのかいきなり掴みかかっていったんです。  

どうやら、その男の子の受け答えが気に食わなかったようなのですが、こっちからすると若者に難癖つけたがる老害にしか見えない……。乱闘になりかねなかったので、さすがに店の女の子全員で止めましたよ。喧嘩をふっかけたお客さんには帰ってもらい、次、あんなことしたら出禁だからと告げました。  

地方ではクレーマーだけでなく何歳になっても自称現役のイケイケな高齢者も多いんです。知り合いのママから聞いたのですが、20代のキャストを口説きまくる60代の客がいて、その子が落ちないと分かった途端『水商売なめてんのか!』と説教をしだしたそうです。ママが注意したら帰り際に店の看板を蹴って壊す姿がビルの防犯カメラにしっかりと記録されていたそう。本来なら警察沙汰ですが、馴染みの知り合いも多い客なのであまり大事にしたくないらしく、とりあえず出禁にしたと言っていました」  

もはや犯罪レベルの話だが、地元で長く店を続けるためには出禁にすることが精一杯だと静香さんはいう。ちなみに現在、夏海さんも静香さんも休業中だが、高齢客からの「休みなら会おう」という連絡が絶えないらしい。当然、断っているというが、ハケぐちのないストレスを発散するために企業などにクレームをつけている高齢者もいるのかもしれない……と2人は話す。このようなクレーマー客の受け入れ先としてキャバクラやスナックは不可欠なのかもしれない……と思った。



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