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テラハ出演レスラー・木村花さん、自殺か…ネットで誹謗中傷受け、SNSに「愛されたかった人生でした」硫化水素

2020年05月26日 23時45分23秒 | 社会のことなど
動画配信大手ネットフリックスや、フジテレビが放送する恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演中だった
女子プロレスラーの木村花(きむら・はな)さんが23日未明、亡くなったことが分かった。22歳。神奈川県出身。
死因は不明で、自殺とみられる。木村さんは番組での行動を巡り、ネット上で激しい誹謗(ひぼう)中傷を受けていた。

木村さんが所属する団体「スターダム」のエグゼクティブ・プロデューサーのロッシー小川氏(63)によると、
23日未明、木村さんと連絡がつかないことを不審に思った母親で元プロレスラーの響子さん(43)が江東区内の自宅を訪ねたところ、倒れている木村さんを発見。
搬送先の病院で同日朝に死亡が確認された。

死因や動機は不明だが、自殺を図ったとみられる。
近所の人の話では「朝4時ごろ、消防車が数台駆けつけ救急車に搬送される人がいた。
原因は硫化水素の発生とのことだった」という。
警視庁城東署も取材に「江東区で硫化水素が発生し、死者が出たという事案の取り扱いはあった」と認めた。
ただ、詳細は「遺族の意向で控える」とした。

小川氏は「最後に会ったのは3月末。思い詰めている様子はなかった」と語った。木村さんを巡っては、

3月31日に配信された「テラスハウス」の“コスチューム事件”以降、SNSなどで激しい罵詈(ばり)雑言が投げかけられていた。

同番組は共同生活する男女6人の人間関係に密着するもの。
同日の番組では、大切な試合用のコスチュームを間違って洗濯し、縮ませた男性出演者に木村さんが激怒。その男性がかぶっていた帽子をはね飛ばすなどした。
直後から非難の声が相次ぎ、中には「ヒステリックゴリラ」などエスカレートした内容も。その後、自身のSNSでは「もう人間なんかやりたくない」などと書き込んでいた。

自殺を図ったとみられる23日未明には「おまえが早くいなくなればみんな幸せなのにな。まじで早く消えてくれよ」という中傷に「いいね!」を返した。
さらにリストカットされた手首の写真とともに「毎日100件近くの率直な意見。傷ついたのは否定できなかったから」「愛されたかった人生でした」などとSNSに投稿。続けて「ばいばい。」と、

死をほのめかすような言葉を書き込んでいた。

木村さんは悪役レスラーということもあり突っ張った言動を取ることもあったが、関係者によると「内面は自己評価の極めて低いタイプで、自分のマイナス点ばかりに目を向ける。
感受性が強くすぐに泣いてしまう」という性格。「テラスハウス」について「自分で自分を“キモい”と思いながら見ている」と話していたという。

関係者は「中傷に正面から向き合ってしまい、押しつぶされてしまったのでは」と無念そうに語った。

◆木村 花(きむら・はな)1997年(平9)9月3日生まれ、神奈川県出身。インドネシア人の父と、日本人である母響子さんの間に生まれる。プロレスラーとして16年3月に才木玲佳戦でデビュー。

 「TERRACE HOUSE TOKYO 2019―2020」に第20話から出演していた


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黒川検事長は「ギャンブル依存症」か 専門家が指摘する「人生を賭けても止められない」心理とは

2020年05月26日 21時45分29秒 | 社会のことなど

東京高検の黒川弘務検事長(63)の「賭けマージャン」疑惑が世間を震撼させている。黒川氏の検事長辞任は既定路線とされているが、なぜ黒川氏はそんな「リスク」をおかしてまでマージャンに出かけたのか。コロナ禍で外出自粛が呼びかけられるなか、そして検察庁法改正が世間の耳目を集めるなか、それでも「賭けマージャン」が止めらないというのは、一種の「依存症」の兆候なのではないか。「ギャンブル依存症問題を考える会」代表理事の田中紀子氏に話を聞いた。

【写真】コロナ禍で行列しても「自分はパチンコ依存症ではない」と語る客たちの声 
*  *  *
――黒川氏は法務省の内部調査に対して「賭けマージャン」を認めたと報じられています。コロナ禍の非常事態で、しかも日本中から自分が注目されている状況で黒川氏はなぜこのような行動をしてしまったとお考えですか。

田中氏 まずこの方(黒川氏)は相当なギャンブル好きだと思われます。自分一人のために法律を変えようという緊張感の中にいる時に、賭けマージャンに手を出してしまうというのは、ものすごく思い切った行動です。お金を賭けているだけではなく、人生も賭けているわけですから。

 黒川さんは検察組織のナンバー2という立場です。これまで検察組織の中で出世競争を勝ち抜き、安倍政権からも信頼を勝ち得てきたのでしょう。それだけの能力があり、世渡りをこなしてきた判断力を持ちながら、簡単なモラルが守れない。立場を省みず、優先順位をひっくり返してギャンブルに突き進んでしまう時点で、依存症予備軍と言ってもいいと思います。

――賭けマージャン疑惑を報じた「週刊文春」では検察関係者の「黒川氏の犬の散歩以外の趣味は麻雀とカジノ。休日にはマカオや韓国にカジノに出掛けることもあるそう(以下略)」という証言も掲載しています。これが事実ならば、マージャンという「娯楽」が好きというだけではない気がします。

 田中氏 マージャンとカジノはパチンコなどと比べて、グループ的な要素が強い。マージャンは特にそうです。一緒に座っている人の行動次第で、戦局がいかようにも変わります。相手の行動を読み、新たな手を考える心理戦なのです。駆け引きが好きなタイプのギャンブラーなのだと思います。

以下はリンクで>


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黒川検事長辞職なら「定年後勤務延長」閣議決定は取消しか

2020年05月26日 15時30分09秒 | 政治のこと
黒川検事長辞職なら「定年後勤務延長」閣議決定は取消しか



>黒川検事長辞任を内閣が承認するということは、現時点で、「退職による公務の運営への著しい支障」はないと判断したことになるのであるから、「著しい支障がある」と判断した閣議決定が取り消されるのは当然だ。 

 東京高等検察庁の黒川弘務検事長が緊急事態宣言中に新聞社の社員らと賭けマージャンをしていたことが週刊文春で報じられたことを受け、黒川氏に対する批判が高まっており、辞任は避けられない情勢となっている。 

 検事長の任命権は内閣にあるが(検察庁法15条1項)、「検察官の身分保障」があり、「その職務を執るに適しない」との検察適格審査会の議決がなければ検事長職を解任されることはない(検察庁法23条)。 

 もっとも、懲戒処分による場合は、その意思に反して、その官を失うこともある(25条)。人事権者である内閣は、懲戒処分を行うことができるが、人事院の「懲戒処分の指針について」では、「賭博をした職員は、減給又は戒告とする。」「常習として賭博をした職員は、停職とする」とされているので、今回の「賭けマージャン」での懲戒免職というのは考えにくい。 

 黒川氏が辞職をするとすれば、自ら辞任を申し出て、任命権者である内閣が閣議で承認するという手続きによることになる。 
 現在の黒川氏の東京高検検事長の職は、今年1月31日、国家公務員法第81条の3の 

任命権者は、定年に達した職員が前条第1項の規定により退職すべきこととなる場合において、その職員の職務の特殊性又はその職員の職務の遂行上の特別の事情からみてその退職により公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるときは、同項の規定にかかわらず、その職員に係る定年退職日の翌日から起算して1年を超えない範囲内で期限を定め、その職員を当該職務に従事させるため引き続いて勤務させることができる。 

とので規定を根拠に、定年後の「勤務延長」を認める閣議決定が行われたことに基づくものだ。 

 そして、森雅子法務大臣は、黒川検事長勤務延長に関して、国会で 
東京高検検察庁の管内において遂行している重大かつ複雑困難事件の捜査公判に対応するため、黒川検事長の検察官としての豊富な経験知識等に基づく管内部下職員に対する指揮監督が不可欠であると判断したため 
と答弁している。 

 法務大臣が答弁したとおり、「黒川氏の退職により公務の運営に著しい支障が生ずる」のであれば、今回、「賭けマージャン問題」で黒川氏が辞任を申し出て、法務大臣がそれを承認した場合、退職により「公務の運営に著しい支障」が生ずることになる。東京高等検察庁検事長の「公務」というのは、国民の利害に関わる重大なものであり、その「公務に著しい支障」が生じるのは、看過できない重大な問題だ。「公務の運営への著しい支障」について、法務大臣は説明しなければならない。 

 そもそも、この黒川氏の定年後の勤務延長を認める閣議決定については、【黒川検事長の定年後「勤務延長」には違法の疑い】で述べたように、検察庁法に違反し違法であることを指摘してきた。 

 その後、その点について、国会で厳しい追及が行われたが、【「検事長定年延長」森法相答弁は説明になっていない】で述べたように、黒川検事長の定年延長についての森法務大臣の答弁は、法律解釈としても疑問であり、実質的な理由も全く理解できないものだ。 

 黒川検事長辞任を内閣が承認するということは、現時点で、「退職による公務の運営への著しい支障」はないと判断したことになるのであるから、「著しい支障がある」と判断した閣議決定が取り消されるのは当然だ。 

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黒川氏のマージャン賭博、スジ論ならば監督責任で内閣総辞職だ/倉山満

2020年05月26日 12時06分43秒 | 政治のこと
黒川氏のマージャン賭博、スジ論ならば監督責任で内閣総辞職だ/倉山満

権力にしがみ付く以外に能がない安倍内閣の象徴が、検察人事ではないか!?


 国民世論が検察庁法改正案を葬り去った! 5年に渡る首相官邸と検察本流の死闘も、いよいよクライマックスだ。そして、首相官邸を発信源とするプロパガンダも激しさを増している。  そもそも、法務検察の問題は、にわか勉強で語れるほど生易しくない。私も『検証 検察庁の近現代史』を書くのに、6年かけた。  


ところが、知ったかぶりほど恐ろしいものは無い。首相官邸のプロパガンダに踊らされた安倍応援団はSNSを中心に暴れまわっている。声を上げた芸能人に対して「勉強をしてからモノを言え」と超~上から目線で説教を垂れながら、「では、『検察庁の近現代史』に書いてある程度の知識はあるのか」と問われると、「そんな勉強しているほど暇ではない」と平気で答える。自分の正義を疑わず、ダブルスタンダードに気付いていない。  かつて、毛沢東は純情な若者を洗脳して個人崇拝を強要し、敵対勢力に対して攻撃させた。紅衛兵だ。安倍応援団も、もはや紅衛兵と化している。長期政権の間に、「保守は安倍さんの批判をしてはならない」「安倍さんに逆らう奴はパヨクだ。だから、徹底的に戦わねばならない」と自己催眠をかけてしまった。  


彼らからすると、倉山満のような存在は不可解だろう。リベラルの多くの諸君からも不思議な存在に思われているらしい。しかし、私からすると、「右か左か」「安倍か反安倍か」でしか物事を考えられない人間こそ、愚かなだけだ。左右の意見対立の前に、人の道がある。常識を持て。世の中は単純な二択で割り切れないし、人間の評価に100点も0点もあるはずがない。  

今の安倍内閣は何の実績も無いくせに、人の道に外れた所業が多いから、批判しているだけだ。7年も弱い野党を相手に政権を独占させてもらいながら、権力にしがみ付く以外の何もなしえなかった安倍内閣の象徴が、検察人事ではないか!?  

安倍晋三首相と菅義偉官房長官によって引き上げられたのが、黒川弘務東京高検検事長だ。たび重なる首相官邸の人事介入に、検察本流は怨念を抱き、我慢を重ねてきた。  

ようやく今年の2月、黒川氏は定年を迎え、送別会まで用意されていたとか。ところが誕生日の1週間前になって突如、閣議決定で黒川検事長の定年が延長された。検察庁法では検事の定年は延長できないことになっていたが、「国家公務員法からは可能だとの解釈が読み取れる」と内閣は言い張った。これは野党に「かつての政府解釈では禁止されているはずだ」と追及されるや、安倍内閣は「解釈を変更した」と開き直った。当然の如く森まさこ法務大臣の答弁は崩壊していたところに、コロナ騒動で政治休戦。休戦の最中に、曰く付きの検察庁法の改正案を提出してきた。  

安倍内閣のふざけた姿勢に、普通の感覚の人間が怒るのは当然だろう。ただでさえ消費増税で景気は悪化、コロナ対策も満足にできていない内閣が何をやっているのか、と。国民世論は、怒った。  

そんな安倍内閣を、アクロバティックに擁護するのが、応援団どもだ。 「黒川氏の定年延長は、法務省から言い出した。稲田伸夫総長は、カルロス・ゴーン逃亡事件の責任を取ったように思われたくないし、4月に国際カンファレンスに行きたいと総長の座を譲らなかったので、定年延長を認めてやったのだ。別に安倍さんは黒川さんを総長にしたいなどと思い入れは無いが、ゴーン事件とIR事件の捜査に余人をもって代えがたいと言われたので、言われるままに承認した」と。この、随分と稲田総長だけが悪者で安倍内閣が善意の第三者の如く扱われるありえないストーリー、安倍紅衛兵以外は信じないだろう。

法に携わるものならば一目瞭然。定年延長の首謀者は首相官邸だ。監督責任は安倍内閣にこそある
  公務員法は一般法、検察庁法は特別法。法学部一年生の基礎だが、特別法は一般法に優先する。この場合は、一般的に国家公務員の定年は延長できるが、検察官に関しては特別に法律があって定年を延長できない。  

それを「検事も公務員だから、一般法は特別法に優先する」と森法相は言わされた。こんな恥ずかしい理論、司法試験を優秀な成績で受かった検事の集まりである法務検察は、死んでも言えるはずがない。森法相とて弁護士なので、自分が法理論として成り立たない答弁をしているとわかっている。法務検察から、「政府の解釈を変更してでも黒川の定年を延長してくれ」などとは言うはずがないのだ。首謀者は首相官邸だ。  

しかも法務省は、検察庁法の改正を検討していた。つまり、解釈の変更では許されないから、法律そのものの変更を検討していたのだ。法に携わるものならば、安倍内閣の無理押しは一目瞭然だ。  


法務検察主導で黒川後継にしたいならば、稲田氏が定年を前に総長を譲ればいい。そもそも法務検察は、検事総長が「国際会議に出たい」「ゴーン事件の責任をとったと思われたくない」など、わがままを言って許される組織ではない。人事は官僚の命、総長と雖いえども個人の横暴は通せないのが掟だ。法務検察本流は、官邸の介入で黒川氏が跳梁跋扈するのを苦々しく思っていたのに、このストーリーでは、あべこべだ。  

検察には「検察官一体の原則」があり、「その検事でなければ捜査できない事件」がないように、重要事件では総長から現場の担当検事まで情報を共有している。しかも黒川氏でなければゴーン事件の捜査はできないといいながら、何ら進展はない。  

IR事件に至っては、黒川氏の定年延長が決まった直後に、捜査が終結した。ただでさえ黒川氏は「安倍内閣が疑獄をもみ消すために重用した人物」と目されているのだ。どこが、余人を持って代えがたい人物なのか。  ここまで書いて、大事件が飛び込んできた。  

国民が緊急事態宣言で自粛を強要されている中、黒川氏は2度も手下の新聞記者とのマージャン賭博をしていたのが暴露された。当然、辞表の提出を余儀なくされた。 

 ところが、安倍首相は稲田総長に「監督責任をとれ」と辞任を迫ってきた。血迷ったか!?  

しかし、追い詰められている以上、血迷ってでも勝負手を放ち、検察の錯誤を強いるしかないのだろう。  スジ論ならば、監督責任で内閣総辞職だ。日本のために言う。 

 稲田、頑張れ!




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金正恩死亡説」誤報も妹・与正氏が1120年ぶりに北朝鮮の女王になる日

2020年05月26日 10時30分36秒 | 国際情勢のことなど
金正恩死亡説」誤報も妹・与正氏が1120年ぶりに北朝鮮の女王になる日


北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長がついに姿を現した。

【写真】甲斐甲斐しく兄の世話をする金与正氏 
 

 北朝鮮の国営朝鮮中央通信によると、平安南道・順川にある肥料工場の竣工式に5月1日、出席。金正恩氏が公の場で活動した映像がメディアで報じられたのは約3週間ぶり。その間、米国、韓国などで「心臓病手術の失敗で脳死説」「すでに死亡説」が飛び交っていたが、健在ぶりをアピールした。

「ソウルの脱北者の間では99%死亡とも言われていましたが、誤報だったようです。金正恩の姿が見えなかったのは、手術を受けていたのではなく、平壌でコロナウイルスが蔓延し、別荘に避難していたなどと憶測されています」(韓国ジャーナリスト) 

 金正恩氏が出席した竣工式には実妹で「後継者」と注目されている金与正氏も出席していた。

 3月には韓国と米国に対する声明文を発信するなどしていた与正氏は、兄が不在の3週間の間、一段とメディアで存在感が増していた。

「金与正は朝鮮半島の歴史で1120年ぶり4人目の女王になれるのか」

 朝鮮半島が『新羅』時代に真聖女王という女王が存在したが、それ以来となる金与正女王の誕生か、と韓国紙もその動静を報じていた。

 まだ31歳とされる与正氏はどんな人物なのか。経歴ではっきりしているのは、1996年4月から2000年末まで兄の正恩とともにスイス・ベルンに留学していたことだ。バレエのレッスンを受けていたこと、アニメのイラストを描くことが趣味だったという。

「与正は正恩よりも4歳若く留学しているため、入学時に学力差が広がっておらず、成績は兄よりよかった。北朝鮮に戻って最高峰の金日成総合大学に入学したのは、07年ごろ。物理学を専攻した。そして11年12月、父・金正日の葬儀の場に姿を現したのが、与正の公の場のデビューでした」(北朝鮮ウオッチャー)

  金正恩体制になると、最側近として与正氏は正恩氏のヘアスタイルから眼鏡のフレームまでコーディネートしているとされる。彼女の“外交デビュー”は2年前の18年2月、平昌五輪の開会式で、その美貌から「微笑み外交」と世界中から注目された。

北朝鮮当局が所属部署を発表していないものの、与正氏は現在、労働党組織指導部の第1副部長とされている。この部署は労働党と軍部、内閣、国家保衛省、人民保安省(警察)などの幹部の人事権を握っている権力が集中する最も重要な部署だ。金正日(キム・ジョンイル)総書記は、死亡する時まで組職指導部長を兼ねていたほどだ。

 筆者が北朝鮮在住の国民に電話取材したところ、「金一族である与正氏の権力継承に対して違和感がほとんどない。金一族の権力世襲は当然」とも話す。

 しかし、一方で北朝鮮には封建的な考え方がまだ強く残っており、労働党幹部や軍部幹部らが、女性である与正氏が指導者になることに対し、反発する恐れもあるという。

「幹部たちが将来的にクーデターを図る可能性を排除することはできないが、長い間『金王朝』体制に慣れているだけに、兄の金正恩のポストを与正が引き継ぐことは仕方ないと考える可能性が高い。金一族の中に与正ほどの人物はいないからね」(韓国政府関係者)

 しかし、金正恩氏には父、金正日総書記と母、高容姫夫人との間で生まれた実兄・正哲氏や李雪主夫人もいる。妹の与正氏への後継継承に納得するのだろうか。

「与正が後継に決まっても跡目争いはすぐには起きないだろう。まず長男の正哲はエリック・クラプトンの大ファンでギター演奏に夢中で、公には何の役職も持っていない。以前から政治向けではないとされ、父の金総書記は『彼は女の子みたい』と評価していたといわれる。次に李雪主夫人は、3人の子どもがいるが、いずれも10歳未満でまだ幼い。能力があり、それなりにカリスマ性を持つ与正に権力が移るのは自然な流れかもしれない」(同前)

 また、与正氏の夫が現在、国のトップである最高人民会議常任委員長である崔竜海副委員長の次男であることも後継レースで有利とされている。

 「実質的にナンバー2の崔副委員長が義父ならば、与正が首脳として国の顔になり、崔副委員長は実質的権限を持って統治するツートップ体制になる可能性もある」(同前) 
 金正恩氏が指導者になった当初、叔父の張成沢副委員長がナンバー2として実質的に統治したのと同じ支配図になるというワケだ。

「軍の最高権力機関である総政治局長を1年ほど経験した崔副委員長が軍部を掌握できるかによって、次の与正体制が安定するか、否か、決まる。軍部と対立すれば、クーデターのような権力闘争が起こる可能性もある」(北朝鮮ウオッチャー)

 ポスト金正恩で今後、注目すべき人物は、金与正氏よりも崔竜海副委員長かもしれない。
 (ジャーナリスト・朴承珉)



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