日本のコロナ致死率は約1.8%だから、1万人感染者を増やすということは、国民180人が命を落とすことを意味する。
菅義偉・首相や組織委の橋本聖子・会長、選手村の川淵氏、そして大手メディア各社は、世論を操作・誘導することで180人の国民を殺そうとしているに等しい。
6月20日に東京オリンピック・パラリンピックの選手村が報道陣に公開され、村長を務める川淵三郎氏(元日本サッカー協会会長)が、またもや暴言を吐いた。
曰く、「国民の大半は開催に賛成していなかったが、ここにきて『オリンピックはしょうがないかな』という形で認めてもらっている」「不満もあるでしょうが、ここまできたのだから日本の国力、信頼感、日本のプライドを世界に発信していけるように支援をお願いしたい。
マスコミもそこに心を砕いてもらいたい」だそうだ。国民が認めているとは嘘も甚だしいし、マスコミを抱き込めばなんでもできるという前時代的な発想だ。しかし、その場にいた大手メディアの記者たちは、川淵発言を唯々諾々と受け入れた。当然、ネットには「川淵は退場しろ!」などと非難の声があふれている。
【写真2枚】五輪選手村では、なんと「浮世絵がうかびあがるコンドーム」まで配布されるという。男性器に装着するとこんな絵が……
これに先立ち『週刊ポスト』(6月18・25日号)では、五輪スポンサー企業と組織委の非公開会議の議事録をスッパ抜き、スポンサーから「共通の壁は世論だ。中止すべきだという世論を逆転させる必要がある」というトンデモ発言が飛び出していたことを明らかにした。今回の川淵氏の発言は、それをいよいよ実行に移そうというものだろう。
なにしろ全国紙5紙はすべて五輪スポンサーに名を連ねており、当然その系列テレビ局も、巨額の放映権料を払っているNHKも、すべて「五輪ムラ」の住人だから、こんな国民を馬鹿にした発言も平気でできるのである。
川淵氏が村長を務める選手村では、各国の選手たちは酒も自由に持ち込めるし、出前も取
さらに、IOC(国際オリンピック委員会)からは、「出前にはウーバーイーツも含めろ」と要求されており、これを認めれば酒でもツマミでも好きなだけ調達できるようになる。そして、日本の組織委員会は、選手たちに16万個のコンドームまで配る計画である。もはや選手村が治外法権の酒池肉林になることは間違いない。もちろん、“世界の変異株の交流場”にもなるから、「最強五輪株」が生まれるリスクは高い。
まさかこんな暴挙に日本の大手メディアが手を貸すとは考えたくないところだが、残念ながら彼らはすでに五輪マフィアの軍門に下ってしまった。新聞もテレビも、いつの間にか五輪中止論は完全に消え、「無観客か有観客か」を経て、最近では「観客は何人入れるのがいいか」と論点をすり替えている。さらに各社は世論調査に小細工することで、川淵氏が言う「国民も認めている」という嘘を広めているのである。
<中略>
厚労省に助言する専門家組織である「アドバイザリーボード」は6月16日の会合で、五輪を有観客で開催した場合には感染者が最大1万人以上増えるという予測をまとめた。
日本のコロナ致死率は約1.8%だから、1万人感染者を増やすということは、国民180人が命を落とすことを意味する。それもインド変異株が流行する前の致死率を元にした試算だ。
菅義偉・首相や組織委の橋本聖子・会長、選手村の川淵氏、そして大手メディア各社は、世論を操作・誘導することで180人の国民を殺そうとしているに等しい。こんな凶悪な“平和の祭典”などあるだろうか。6月28日発売の『週刊ポスト』では、この殺人五輪の裏にあるカネ、カネ、カネの企みを徹底追及する。