2020
2月23日、天皇は61歳の誕生日を迎えた。新型コロナウイルスの感染拡大で一般参賀や「宴会の儀」などは中止となったが、皇居ではそれに代わるお祝い行事が行なわれた。実はその直前、宮内庁を騒がす出来事が──。
【写真】首の後ろも出るVネック七分丈ワンピを着た眞子さま。斜め横からの1枚
天皇誕生日の午前10時頃、天皇・皇后を乗せた公用車が赤坂御所から皇居・半蔵門口に到着した。
半蔵門には誕生日を祝う人だかりができていた。天皇・皇后は車の中から微笑みながら、そのまま皇居の中へと入っていった。しかし、その数分後に現われた紀子皇嗣妃の乗った公用車は、対照的な動きを見せた。
天皇・皇后の車を見送った余韻もあり、群衆は半蔵門前の歩道を塞いだまま。車はしばらく皇居に入れず、交差点の真ん中で数十秒ほど“立往生”してしまった。現場にいた関係者が言う。
「しびれを切らしたのか、紀子さまの車列の先頭にいた警護車両が急発進して、歩道近くまで車を寄せた。それに周囲の警察官が気づき、群衆を誘導して道をあけた。皇居入りする紀子さまの表情は険しく見えました」
“特別扱い”されたくない
なぜこのようなことが起こったのか。宮内庁関係者が言う。
「天皇・皇后両陛下が公務の際に自動車で移動する場合、安全確保のため通行時はすべて青信号になるよう調整されます。それは皇太子時代からの慣例です。しかし、秋篠宮家は一般の車両と同様に赤信号で停車する。そのため今回のような連携ミスが起こってしまったのではないでしょうか。
皇嗣殿下となられた秋篠宮さまは皇位継承順位1位、悠仁さまは2位です。交通事故のリスクなどを考えれば皇太子に準ずる待遇として、信号を止めてもよいはず。実際に、宮内庁ではそうすべきだとの声も上がっていた。しかし秋篠宮さまは“信号を止めずともよい”とご指示されているようなのです」 秋篠宮皇嗣は、以前から“皇族の特別扱い”を嫌う傾向がある。
2019年6月、皇嗣となって初の海外公務となったポーランド・フィンランドへの公式訪問では、政府専用機やチャーター機ではなく一般客も同乗する民間機で渡欧。しかし到着が遅れ、ホスト国に迷惑をかけてしまったと報じられた。 「天皇陛下は皇太子時代から公式訪問では政府専用機を使われ、私的な海外訪問では民間機をチャーターされていました。
しかし、秋篠宮さまは“公費支出を抑えたい”“多くの人に迷惑をかけたくない”というご希望が強い。そのため専用機の使用や信号を止めることに否定的なのです。しかし、それがかえって周囲の手間を増やしてしまう結果になっていることは否めません」(前出・宮内庁関係者)
秋篠宮皇嗣の“配慮”は、 眞子内親王と小室圭氏の結婚問題も影響しているとの見方もある。
「当初、国民の不満は400万円の金銭トラブルを抱える小室家に向けられていた。しかし現在では“国民が歓迎しない結婚に、税金から約1億4000万円もの一時金が支払われるのか”と秋篠宮家や皇室のあり方そのものへと批判の矛先が変わってきている。 子さまの縁談が物議を醸すなか、“秋篠宮家が特別扱いされている”と思われたくない気持ちが大きいのかもしれません」(宮内庁担当記者)
宮内庁は秋篠宮家の移動時に交通規制を行なっていない理由について、「長年にわたる数多くのお成りの積み重ねの中で、国民生活への影響を考慮するなど様々な工夫が凝らされてできあがったものであり、問題点も特にないものと考えているからです」(総務課報道室)と説明した。
歌会始」が終われば……
天皇は誕生日にあたっての記者会見で、 眞子内親王の結婚について「ご両親とよく話し合い、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願う」と話した。
昨年末には西村泰彦・宮内庁長官も金銭トラブルについて説明責任を果たすよう、小室氏サイドに強く求めている。
それでも小室氏は沈黙を貫いているが、3月末から4月にかけて動きがありそうだという。 「天皇陛下が結婚問題について言及されたことで、 子さまは事の重大さを痛感されていると聞く。小室さんもこれ以上先延ばしはできない。
1月から延期されていた『歌会始』が3月末には実施の見通しと聞いている。首都圏の緊急事態宣言が2週間延長されたことでさらに延期される可能性もあるが、それが終われば何らかの動きがあるでしょう。国民を納得させるには、単に金銭トラブルの説明だけでなく一時金の放棄など具体的な提案が必要になってくるのではないか」(前出・宮内庁担当記者)
国民から結婚への“青信号”は出るか。 ※週刊ポスト2021年3月19・26日号