これまで日刊SPA!で三度、取材を行ってきた、パパ活のみで子供を育てているバツイチシングルマザーの麗香さん(仮名・36歳)。今回、彼女から特別な存在のパパ、Aさん(40代)の話を聞くことができた。
5歳の息子を気遣ってくれるパパ
麗香さんとAさんの出会いはマッチングアプリ。お互いパパ活目的だったこともありすぐに意気投合し、今では1年以上の付き合いになる。次第に、Aさんが麗香さんの息子(5歳)のことを気に掛けてくれるようになったそうだ。 「『○○君は元気?』や『遠出の外出はお母さんだけじゃ大変じゃない?』など。今まで色々なパパたちと出会ってきましたが、このような気遣いを受けたのは初めてで、とてもうれしかったのを覚えています」
長期的な関係が続いていたこと、そしてAさんが安心できる存在だと感じ始めた麗香さんは、彼に心を開き始める。そして、親子でAさんとの交流が始まった。 「Aさんは、毎回息子が喜ぶ場所へ連れて行ってくれるんです。本当に有難いです」
麗香さんの息子と魚釣りをするAさん(麗香さん提供)
月に一度程度、保育園が休みの週末に合わせて、3人で遊びに行く。場所は魚釣りや遊園地といったところ。 麗香さんの息子さんからは、『次はいつ行くの?どこに行くの?』などの会話も出るくらい、Aさん=楽しいところへ連れて行ってくれるという認識になっているそうだ。 だが、この関係には困った問題もある。
パパのことを“先生”と呼ぶ理由
「息子にAさんのことを何と呼ばせるか。すごく悩みました」 保育園などで『ママと知らないおじさんの3人で遊んだよ!』などと、息子が言ってしまうこともある。これを恐れた麗香さんは、Aさんの呼び方には慎重になったと話す。 そこで考えた呼び名が、“先生”だった。万が一、出かけたことを話したとしても、誤魔化せるのではないかと思ったからだそう。このような対策のおかげもあってか、3人の関係を周囲には気づかれる様子はないという。
Aさんとの再婚はなし?
麗香さんの息子とAさん。親子のように見えなくもない
ここで気になるのは、麗香さんはAさんと再婚しないのかという点。彼と再婚をすればパパ活もしなくて済むだろうし、ここまで近い距離感だと、プロポーズなどのアプローチも受けていそうなものだ。
「Aさんも離婚されている方なので再婚は可能です。でも私が求めているのは、安定した結婚生活より、気楽な独身生活なのだと思います。再婚願望は全くありません。離婚によって家と仕事を失ったので、もう同じ失敗は繰り返したくない。信じられるのは自分だけ、という感じでしょうか」
直接的なプロポーズは受けていないものの、Aさんからは「定年後は同じ団地に引っ越そうかな」などの話をされることはあるらしい。しかし、麗香さんははぐらかし続けているという。
この先も再婚はない
「Aさんに限らず、イケメンでもお金持ちでも再婚したいと思いません。特に今は稼げていますので、その気持ちが非常に強いです。コロナの影響から、最近は3人で会うのを避けていますが、2人では会っているんです。Aさんは会うたびに息子へのプレゼントをくれるのですが、息子へは彼からのプレゼントだとは言っていません。
他のパパ同様、いつ終わりが来てもいいように予防線を張っている。“感謝はしても依存はしない”、これが私のポリシーです」 「今後パパ活で稼ぐことができなくなったとしても、最低限の生活ができればいい」と話す麗香さんには、結婚で幸せを得るといった考えは皆無なのである。
パパ活がきっかけで生まれた、新しいコミュニケーションの形。賛否はあるだろうが、自分と子供のためだけに強く生きる彼女を、今後も追っていきたいと思う。