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偶然でなかった、考え抜かれた“つぶやき” 「#検察庁法改正案に抗議します」笛美さんインタビュー

2020年05月28日 13時30分32秒 | インターネットにまつわるはなし
政府の判断で検察官の定年を延長できる検察庁法改正案の今国会での成立が見送られた。政府・与党の強気の姿勢を崩すきっかけの一つとなったのが、「#検察庁法改正案に抗議します」というつぶやきだった。アーティストや俳優ら著名人を巻き込み、ツイッターへの投稿は1千万件に及んだとされる。最初に声を上げたのは、東京都内の広告会社に勤務する30代女性の笛美さん(ニックネーム)。47NEWS編集部は、笛美さんに書面インタビューを行い、今の思いや今後の活動などについて話を聞いた。

* * *

 ▽黒川検事長の辞職で終わらない

 -政府は、検察庁法改正案の今国会での成立を断念した。心境は。

 「ほっとしたのは一瞬。先送りになっただけですからね。廃案になるかもしれないという報道もありますが、別の形でこっそり、検察庁などの組織に介入しようとしてくる可能性もあり、目を光らせていきたいです」

 -東京高検の黒川弘務検事長は、新聞記者らと賭けマージャンをしたことが報じられ、辞職した。
安倍首相=5月21日夕、首相官邸        
 


 
 「今回の活動は、黒川さん個人を辞めさせることが目的ではありませんでした。政権が検察官の人事に都合よく介入できるようにする法律や行為を止めたかったのです。賛同者も皆そう言っています。黒川さんが辞めたからといって今回の問題がなくなるわけではありません。目くらましは通用しません」

 -ツイッターで抗議の声を上げた当初、今国会での法案成立断念という結果は予想できたか。

 「全く予想していませんでした。勇気を出して抗議したとよく言われますが、なんとなく抗議してみた『なんちゃってデモ』のつもりでした」

 -投稿しようと思ったきっかけは。

  「(時事問題などにツッコミを入れる)『せやろがいおじさん』のユーチューブ動画で定年延長について知りました。その後、森雅子法相と山尾志桜里衆院議員の議論がかみ合っていない動画や、テレビ局の解説動画、弁護士の方々が反対されている文章などを見たり、読んだりしました。5月8日に国会で野党退席のもと審議され、その翌週には採決方針だと聞いた時、『これは民主主義の危機だぞ』と本格的に思い始めました」


デモ参加は怖かった

 -政治には日ごろから興味があったのか。

 「もともとフェミニズムに興味がありました。その過程で伊藤詩織さんのレイプもみ消しや、安倍政権が提唱する『女性が輝く社会』実現に向けた政策の問題点、(職場でのヒール着用強制に反対する)#KuToo運動、就活セクハラ、性犯罪が裁かれない現実などを知り、フェミニズムと政治のつながりへと興味の幅が広がりました。フェミニズムのデモには声を出すパレードや『フラワーデモ』というサイレントデモなどに何度か参加したことがあります。

 政治のデモは通りがかりに見たことがありますが、参加するのはちょっと怖いと思っていました。その人たちを否定するのではありません。自分にはその勇気がなかった。新型コロナウイルスの補償を求めるオンラインデモに4~5回参加したことがありますが、やはりこれにも勇気が要りました」

 -ツイッターへの投稿に不安はなかったか。
東京高等検察庁が入る中央合同庁舎=5月20日夕、東京・霞が関        
 


 
 「私の周りにいる、政治や社会問題に声を上げているフェミニストさんたちに見てもらうことが前提でしたので、不安はありませんでした。

 現在フォロワーが3千人から4倍に増え、以前より考えて投稿するようになりました。あまり考えすぎずにパッと動くのが私の持ち味だと思うので、少しずつ元の自分のスタイルに戻していきたいです」

 ▽政治ビギナーに発信しやすい言葉

 -「#検察庁法改正案に抗議します」の投稿は1千万件にも達したとされる。

 「コロナでみんな鬱憤(うっぷん)や不信感がたまっていたところに、使いやすいハッシュタグがポンと来たことで、気持ちが乗ったのではないでしょうか。

  もともとフェミニズムや政治をどうすれば友人や同僚に理解してもらえるか、広告の知見を生かせないかということを考えていました。『Choose Life Project』や『メディア酔談』というネット番組を見ていたら、政権支持・不支持の人たちが繰り広げる激しい論争や強い言葉は、敷居が高くて入っていけない人たちもいるという話をされていました。

広告的に言うと、これまで政治の激しい論争には入っていけなかったターゲットに、政治の話をする敷居を低くするクリエーティブが刺さったのだと思います。従来のオンラインデモでよく使われていた『~しろ』などちょっと勇気がいる表現ではなく、政治について初めて知る人にも怖くないように、最初のハードルを下げられないかと考えたのです。『検察庁法改正案に抗議します』は、政治ビギナーの自分にとっても発信しやすい、しっくりくる言葉でした。

 でもこれまでオンラインデモをやってきた方々のノウハウがあったから、私もオンラインデモができた。私だけが作り上げたやり方では全くありません」

 -アーティストや俳優なども参加した。その一方で芸能人は政治的な発言をするべきではないという意見も出た。

  「例えば広告について文句を言う時に、勉強してから文句を言う人はいないと思います。食べログや@cosmeやAmazonレビューのコメントをするくらいのノリで政治にも意見をしていいのではないでしょうか。なぜ政治だけが特別なのか。私たちが税金を払っているのを思い出してください。 
 日本人は良くも悪くもタレントにとても左右されやすいです。志村けんさんや岡江久美子さんがコロナ世論を動かしたのも記憶に新しいです。タレントは日本の空気を作っています。タレントさんが自由に発言できないと、一般人も自由に発言できません。自由のない社会では良いエンターテインメントもクリエーティブも生まれません。私はそれをすごく危惧しています。

 ナイキは人種差別に抗議したことでリーグ追放になったアメフト選手のコリン・キャパニックをCMに起用してブランド価値を上げました。これからはそういう時代ではないでしょうか。政治的な色がつくのが嫌と言う声も聞きますが、その色をうまく料理できたらクライアントのブランド価値も上がると思います」

 ▽持続可能なデモの在り方

 -SNSを通じた今回の抗議活動の意義は。

  「オンライン上での活動だけでなく、私を含め多くの人たちが、国会議員にアプローチをしていたことはあまり知られていません。こちらの方が個人的には頑張った。賛同者の方々も電話やメール、FAXなどで行動されていたので、ぜひこのことを知ってほしい。


声を上げるだけでなく、届けることを個人のアクションに落とし込むことができたのは大きかったと思います。これまで議員に連絡することも、感想を聞くこともなかったので、それが有効だったのかは分かりませんが。

 おかしいと思ったら小さな声でも上げてみる、政治家さんにコミュニケーションをとるという『新しい生活様式』が1ミリでも残れば御の字だと思います。ただ国会での採決ギリギリのタイミングで、市民が連絡して止めようとするのは持続可能な方法ではないかもしれません。もっといい方法があるはずです」

 -今後も活動は続けるか。

  「『ヒーロー』などと言われて持ち上げられているけど、私は匿名で思ったことを言っただけ。何もリスクを冒していません。政治に詳しい人、リスクを背負っている人もたくさんいます。誰か1人をカリスマにして森羅万象担当させるのは持続可能なスタイルではない。今は新しいヒーローが生まれるお手伝いをしている気持ちです。 
  何より自分自身がこれから本当に政治への興味をキープできるのか不安です。仕事との両立なども大変です。プライベートな時間もなくなっています。前のようにフェミニズムの発信もしたいし、男社会への愚痴も言いたい。早く選挙に行きたいです。こんな気持ちになったのは初めてです」

 -いま政治の動きで気になっていることは。

 「(政府・与党は)検察庁法改正案以外にも(憲法改正手続きを定めた)国民投票法や、(人工知能(AI)などを活用した)スーパーシティ法など心配になる法案を次々と通そうとしてきています。もう勘弁してくれと思います。

  『国民投票法案』は広告業界の人やクリエイターの方は気をつけて見てほしいです。自民党の憲法改正案には憲法21条の『表現の自由』にしばりを加えようとする文言が追加されています。その改憲キャンペーンの仕事に自分たちの表現の力を使うのは、自分を縛るための縄を自分自身で作っているみたいです。自由がなくなったらクリエーティブは衰退してしまうと思います。いま私たちが自由に表現できるのは、表現の自由が保証されているからだということを忘れないでほしいです」





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感染3人、患者ら18人発熱 都内で新クラスターの可能性>小金井で

2020年05月28日 13時06分28秒 | 社会のことなど
早速、でましたか!



東京・小金井市の病院で、看護師ら3人が新型コロナウイルスに感染し、このほかに、患者ら18人が発熱などの症状を訴えていることがわかった。

緊急事態宣言解除後、都内で初めてのクラスターの可能性がある。

武蔵野中央病院は5月21日、職員1人の感染が確認され、これまでに看護師らあわせて3人の感染者が出ている。

複数の関係者によると、これまでに発熱などの症状がある18人がPCR検査を受け、その多くが患者であることから、院内感染の可能性が高いとみられている。

感染が確認されれば、緊急事態宣言解除後、都内で初めてのクラスターの確認となる。

 東京都は、すでに厚生労働省に対して、クラスター対策班の派遣を要請している


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治療薬アビガン、有効性示せず 月内承認への「前のめり」指摘

2020年05月28日 12時15分47秒 | 医学と生物学の研究のこと
治療薬アビガン、有効性示せず 月内承認への「前のめり」指摘

アビガンの錠剤(ロイター=共同)
 新型コロナ感染症の治療薬候補アビガンを巡り、国の承認審査にデータを活用できると期待された臨床研究で、明確な有効性が示されていないことが19日、分かった。複数の関係者が共同通信に明らかにした。感染した著名人がアビガンの投与後に回復したと公表し、首相は「5月中の承認を目指す」とするが、現時点で薬として十分な科学的根拠が得られていない状況だ。

 アビガンは催奇形性の問題などがあり、専門家からは「効果や安全性を十分確認せずに進むのは納得できない」「月内の承認方針は前のめりだ」との声が出ている。

 アビガンは富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザの治療薬。

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河井氏立件と検察庁法改正案 計ったようなタイミング

2020年05月28日 10時04分33秒 | 政治のこと
 
  • 河井氏立件と検察庁法改正案 計ったようなタイミング
対立候補の強固な地盤を切り崩そうと多額の現金を配って歩く-伝えられる通りならば、極めて古典的な図式の買収事件だ。「昭和の香りですねえ…。時代は令和なのに」は司法取材を長く担当している同僚の感想

▲河井案里参院議員(広島選挙区)陣営の選挙違反問題を巡り、検察当局が、夫で前法相の克行衆院議員を立件する方針を固めた、と昨日の1面トップにあった

▲首相の側近として知られ、わずか50日間とはいえ、法務行政のトップにあった人物である。記事を読みながら、ついつい考えたのは、このニュースの計ったようなタイミングの良さだ▲「検察への露骨な政治介入」と批判の声がやまない検察庁法改正案の審議が週明けから国会で始まったばかり。芸能人や著名人によるネット上での「♯抗議します」の沸騰ぶりも話題を呼んだ▲まるで捜査現場から〈検察は大丈夫。トップの人事を押さえられたぐらいで牙を抜かれたりしない〉と“返信”が届いたかのよう。もちろん立件方針が固まったのは慎重かつ厳正な捜査の到達点で、タイミングはたまたま-それ以上でも以下でもないだろうが▲ありもしないメッセージを変に深読みしてしまうあたりが、今回の法改正の不健全さを物語っているように思えてならない。国会審議から目が離せない。(智)



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森法相提出で話題 「進退伺」は辞表や退職願と何が違う? 会社はどう対応?

2020年05月28日 07時06分18秒 | 雇用と職のこと

東京高検検事長だった黒川弘務氏が賭けマージャン問題で辞職したことを巡り、森雅子法相が5月21日、「進退伺」を安倍晋三首相に提出したことが話題になりました。森法相は「安倍首相に強く慰留された」として大臣の職にとどまりましたが、ネット上では「辞表を出すべきだったのでは?」「茶番だ」と批判の声も上がっています。  この「進退伺」は「辞表」「退職願」と何が違うのでしょうか。キャリアコンサルタントの小野勝弘さんに聞きました。

自己決定の放棄でもある?

Q.「進退伺」とは、どういうものでしょうか。 小野さん「大きなミスを自分がしたり、部下のミスを防げなかったりして、会社や役所など自分が所属する組織に大きな迷惑をかけた人が、『責任の取り方』を上司や組織(会社や役所など)に委任するときに使います」 

Q.進退伺と「辞表」「退職願」とは何が違うのでしょうか。 小野さん「進退伺は『責任の取り方を組織(会社など)に委ねる』という意思表示ですが、辞表や退職願は組織に対する『退職や辞職の意思表示』です。 例えば、同じミスをした場合であっても、辞表を提出すれば、『責任を取って辞める』という構図となりますが、進退伺を提出すれば、『責任の取り方は上司や組織』が行うことになります。極端な話、組織が『問題ない』と判断すれば、おとがめなしという構図があり得るのが進退伺であると言えるでしょう。 ただ、私たちキャリアコンサルタントからすると、辞表も退職願も進退伺も自己決定の過程に問題がある場合が多く、あまり良いとは思えません。

 辞表や退職願の場合は本当に、組織に大損害を与えるほどのミスと言えるのでしょうか。本人が大きなミスだと思い込んでいるだけの場合もありますし、『上司が怖い』など人間関係におびえて出した判断かもしれません。いずれにせよ、辞表や退職願を出したという事実だけでは、本当にそれが議論が尽くされた後の判断なのかは疑問です。

 進退伺の場合は『自分の判断を相手に委ねる』という、自己決定を放棄したとも取れる部分に問題があると思います。上司や組織に投げてしまえば、判断はしてくれるでしょう。しかし、それはあまりにも組織依存になってしまうという危険性も考えておくべきでしょう。 人生の中で訪れるさまざまな転機の中には、組織に所属していない場合や、誰も判断してくれず自分で決めなければならない場合も数多くあります。自分の力で人生を決めていく力をつけるためにも、しっかり自分で考えるべきだと思います」

 Q.進退伺には、必ず書くべき事項や書式があるのでしょうか。 小野さん「進退伺は他の人や組織に自分の責任の取り方を決めてもらうものですから、必ず書くべき事項はあります。 一つのコツとしては、自分に責任があるということを『5W2H』を意識して書くとよいでしょう。すなわち、いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにやって、どの程度のミスを起こしたかを、正確に記載すべきです。 その上で、心よりの謝罪と、組織に責任の判断を委任する旨を書き添えるとよいでしょう。書式は特にありませんが、インターネットで検索すればテンプレートを見つけることはできます」


進退伺に企業はどう対応?
Q.進退伺を受けた側は通常、どのような対応を取るのでしょうか。「慰留する」「慰留はするが何らかの処分をする」「辞任を求める」「辞職を求める」に分けて、具体的な流れを教えてください。 小野さん「組織によって違いますが企業の場合、基本的には、人事権を持つ人と社長などのトップが就業規則などを考慮しながら、協議の上で決めていることが多いと聞いています。 

流れは4パターンのいずれも、会社が出した結論を本人に伝えて終わりです。そもそも、進退伺は責任の取り方の判断を上司・組織に委任しているわけですから、仮に結論に不満があったとしても、それについて異議を申し立てることは相当ではないからです。 それを踏まえて、『伝えて終わり』の進退伺の返事を会社や上司の側から、ワンランク上のコミュニケーションにするためのコツを場合分けしてお伝えします。キャリアコンサルタントとしてお伝えしたいポイントは『相手のこれからのキャリアを共に考える姿勢を持つ』ということです。 

(1)慰留する場合 慰留する場合は、今回の失敗をどう生かすかなどの振り返りを上司と共に行いながら、継続的なフォローアップも一緒に伝えることが望ましいでしょう。慰留に応じたとしても、大きなミスは消えません。次につながるプロセスを共に歩めるとよいですね。 


(2)慰留はするが何らかの処分をする場合 部下の気持ちの面に深く配慮しましょう。例えば、『処分』という表現ではモチベーションを下げてしまうかもしれません。『未来に向かってやり直すためのコストを負担してほしい』と言い換えた上で、これからの仕事について話していくなどの配慮が大切になるでしょう。 

(3)辞任を求める場合(※役職を辞めるが、会社にはとどまる) 辞任を求める場合は、辞任後のポジションについての理解を深めていくといいでしょう。仕事についての理解がないままで辞任させてしまうと、仕事のやり方などについていけず、結局は退職してしまうリスクが考えられます。 

(4)辞職を求める場合 辞職を求める場合であっても、次のキャリアに向けての相談などはしっかりと受けるべきです。もちろん、本人の責任ですから、必要ないとも思えますが、世間は狭いです。同じ業種で転職すれば、嫌でも関わる可能性が出てきます。『責任は取ってもらうことにはなるけど、気持ちよく退職してもらう』という心掛けがあれば、双方にメリットとなるのではないでしょうか」 

Q.企業で進退伺を受けての退職の場合、会社都合退職になるのでしょうか、それとも自己都合退職になるのでしょうか。 小野さん「進退伺をすることと、会社都合の退職になるかは別の話です。そもそも、進退伺は大きなミスをしてしまった場合の責任の取り方の話であって、会社都合で退職させてもらう制度ではないからです。実際、懲戒が相当という場合に温情を狙って進退伺を行うというケースはよく聞きますが、処理としては自己都合退職扱いになっているケースを多く聞きます」


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