ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

ポルトガルの山上宮殿

2006-01-28 23:35:44 | ヨーロッパ旅行記
レストランを出て、ペーナ宮殿を目指す。
もともと予定では、シントラの街からバスで山頂の宮殿まで行くつもりだったが、わざわざ街中まで行く気にもならなかった。すぐ近くにルートがあったので、そのまま歩いて山道を登っていく。
冬にもかかわらず汗が出てくる。苦労し宮殿に到着する。
このペーナ宮殿は1850年に完成した。このころは既にポルトガル王国に翳りが見え始めた時期でもあり、王政崩壊も近かった。
そんな現実から逃避するかのように、建設当時の王カルロス1世と王妃は、結構長い時間ここにいたようだ。そういう悲哀あふれる宮殿なのだ。
宮殿の中は、豪華なダイニングルームなど、当時の姿を再現し展示していた。
外観は赤や黄色などの原色で彩られており、少しけばけばしく感じられる。この時は、搭の部分が改修中であり、足場で囲まれていた。
宮殿からは眼下にポルトガルの大地が広がり、さらに大西洋まで望めた。
それにしても山の上にこんな豪華な建物を建築するのはたいへんだったと思う。いろんな資材を運ぶだけでも困難だったんだろうななんて思ってしまう。
なにせ自分も直接歩いてきたため、そんな状況を少し実感することができた。

ペーナ宮殿を見学し終わり、少し下がったところにあるバス停まで降りていく。
ここの売店でジュースを買い、一休みする。
このままバスに乗って街まで降りようかと思ったが、結局近くにある「ムーアの城壁」まで行こうと決心する。旅に出ると多少疲れていようが、がめつくなり、少しでもいろんなものを見ておきたいという気になる。
表示を頼りに、緑の中の道を進んでいった。