ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

「通りの名前」考(フランス・ストラスブール編)

2006-05-13 23:37:18 | フランス物語
世界のどれくらいの国が
また
ヨーロッパのどの程度の範囲で
採用されている方法かは知らないけれども
少なくともフランスとその周辺では
住所を表すには
まず、通りの名前と番地で表す。
そのため、どんな小さい通りでも
ちゃんと名前をつけてあげ
そこに住んでるどんな人にも
ちゃんと手紙が届くシステム

ここストラスブールでも
有名な人の名前がいっぱいだ
市民病院の前の通りは
ルイ・パスツールと名づけ
彼の業績を賞賛し、彼の威光を期待する
また欧州各地の地名もあり
たどっていけば、あたかも欧州一周できそうな気がする
ある大通りは
ヴォージュではじまり、川のあたりはアルザスで、そこを過ぎれば黒い森
小さな街に押し込める欧州の大地の縮図

マルセイエーズの通りを、更に進むとヴィクトワール大通り
威勢のよさそうな通りの名前
ふと見つけた、「11月22日」通り
何のことかと調べてみると
1918年、この日にフランス軍がストラスブールに到来す
と街の年表にあり
また翌日の、1944年の11月23日
フランス将軍レクレルクの率いる軍隊
ストラスブールの解放に成功
というのも見つける。
たぶん1918年のことだと思うけど、ほんとかどうかわからない
通りの名前に潜む
その街の歴史と
それに翻弄される人々の運命