新古今増抄 巻第一 藤原国信 残雪 蔵書
一 堀川院ノ御時、百首哥たてまつりけるに、残雪の 心をよみはべりける。 増抄云。堀河院とは、人皇七十三、諱ハ善仁。白河 㐧二ノ子也。母ハ中宮ノ賢子。藤大政大臣師実ノ猶子 ...
新古今増抄 巻第一春歌上 時は今 立春 蔵書
心こめり。 一 時は今春に成ぬとみ雪ふる遠き山べにかすみたなびく 古抄に云。この哥はときは、いまに春になりぬとよみ きりて、遠きやまべに霞たなびくと 云句にかけてみるべ...
新古今増抄 巻第一春歌上 風まぜに 立春 蔵書
一 よみ人しらず 八雲云。清輔云。讀人不知ト云ニ有三樣。一ハ不 知。二ニハ雖知凡卑。三ニハ詞など有憚哥なり。 古今蝉丸...
新古今増抄 巻第一春歌上 西行 立春 蔵書
一 西行法師 散位康清男佐藤也俗名 義清左兵衛尉。九十四首入。 一 岩まとぢし氷も今朝はとけ初て苔の...
新古今増抄 巻第一春歌上 俊恵 立春 蔵書
一 題しらず 題しらずとばかりあるは、家集などに題 なくて歌ばかりあるゆへなり。 一 俊恵法師 俊頼子...
新古今増抄 巻第一春歌上 藤原俊成 立春 蔵書
一 入道前ノ関白大政大臣右太臣に侍ける時百首 哥とませ侍けるに立春のこゝろを この入道は法性寺どのにてあるとなり。 ...
新古今増抄 巻第一春歌上 宮内卿 立春 蔵書
一 五十首哥たてまつりし時 宮内卿 右亰太夫師光ノ女。後白河院女房安藝 琴弾繪師出羽権守巨勢ノ宗義女...
新古今増抄 巻第一春歌上 式子内親王 立春 蔵書
一 百首の哥たてりし時春のうた 増抄云。かく書ことは、天子へ奏覧有りしと 褒美の心にて云なるべし。詞書は由緒がき ...
新古今増抄 巻第一春歌上 後鳥羽院 立春 蔵書
一 春のはじめの哥 増抄に云。春たつとは立春也。はるの初の といへるは、立春の後、四五日のあいだを云なり。 年内にたつ春を...
新古今増抄 巻第一春歌上 九条良経 立春 蔵書
一 はるたつ心をよみ侍ける 古今集に、年内立春を巻頭に入たり。それは 古の字にあてたる也。これは此哥に、新古今 の心こ...