中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

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「心の安全基地」として~春日部で開催された茂木健一郎さんセミナーに参加して

2019-12-10 20:22:42 | 地域貢献
脳科学者・茂木健一郎さんは、埼玉県春日部市の出身で、かすかべ親善大使も務めている方。
今回、毎年春日部で開催している「グリーンフェス」でお力をいただいている”経営革新塾しよう会”の創立10周年記念ということで、茂木さんをお招きした講演の場に私たちメンバーも揃って参加させていただきました。



春日部に向かう前の自宅で、ふと本棚をみると、茂木さんの書籍が複数冊並んでいることに気づきました。
組織開発コンサルを推し進める上で、折に触れて、茂木さんの脳科学的な視点からの”人・心”との向き合い方・捉え方を学んできた私。
『感動する脳』『アウェー脳』『幸せはすべて脳の中にある』など、それらの書籍は意識して揃えた訳ではなく、どちらかというと何かの”行き詰まり”を感じたつど、すがるおもいで手に取ったらそれが茂木さんの本だった、というところでした。
中でも自分が大きく影響を受けたのが、「心の安全基地」という考え方です。
心理学者ボウルビィが提唱した「セキュアベース(人間が恐れや不安に打ち勝ち、新しい出来事に挑戦するために必要な心のよりどころ)」の考え方を踏まえ、それが大人にとっても必要なものであり、子供時代とは異なり「今まで生きてきた経験や知識、スキルをもとにして、自分自身が新たな安全基地になるしかない」と述べる茂木さん。
その考え方に非常に共感し、「職場も一つのコミュニティとして、働く個々の安全基地の役割を果たす場になるように促すこと」が”ESを軸とした組織開発”の目指すところであると思い描いた時のことを、今でも覚えています。



今回の講演でも茂木さんは、地域の視点から安全基地という言葉を取り上げ、「春日部というまちが幸せ指数を上げて心の安全基地として新たな出発点になろう」とお話くださいました。
その前提には、「努力するから幸せになるわけではなく、幸せだから挑戦し努力をする」という幸福優位性の考え方があります。そして、そのような幸せ感が高いまちとして春日部が存在していくためには、他と調和しながら個性を磨き上げて行くことが重要、とおっしゃいます。
アニメや相撲、はたまたカツカレーといったこれまで取り上げられなかった”個性”が取り上げられ、海外でも注目を集めるようになった現代の日本。
同様に春日部も、東京のマネをしたまちづくりではなく、暮らし働く一人ひとりの記憶を掘り起こしながら「わがまちの魅力」として個性を”メタ認知”し、それを心の安全基地にしながら”豊かなまち・暮らし”をつくっていこう、という茂木さんの言葉に、会場全体が湧き立ちながら、講演が終わりました。



日本橋から日光東照宮まで143キロを学びながら歩き渡る「日光街道まるっと学び舎プロジェクト」を開催している私たちの目に映る春日部は、「物流の基点として都市とローカル両面の魅力が往来する地」であり、「心安らぐ宿場町としてヨソモノを温かく受け入れてくれる地」です。
そして、日光街道沿いの地域の境を越えながら、春日部と浅草、日光と日本橋、あるいは東北と江戸をつなぎ、新たなココロミを起こす越境リーダーが数多く存在するまちでもあります。
まさに、個性が他と調和しながら新たな価値を生み出している地域です。
グリーンフェスを通して参画いただいている皆さんと共に土地の記憶を掘り起こしながら、そのような春日部の個性を表現したい。そして、ここに暮らす子供たちや関わる人たちの心の安全基地となるような幸せ感あふれる場づくりをしていきたい。
ちょうど今年のグリーンフェスを終えて一週間経ったタイミングで参加させていただいたことで、また次の回に向け進んでいく気持ちを新たにするひとときでした。

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