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常識は変わる!

2015年05月13日 | コンサルティング

医師:「両足とも靭帯が切れていますね」

私:「えーっ、切れている!じゃあ、一体どうすれば良いのですか?」

医師:「オリンピック選手をめざすのでなければ、手術はお勧めしませんので、今後は捻挫をしないように気を付けてください」

私が20代の頃、頻繁に捻挫を繰り返したために、専門医を訪れた時に医師から言われた言葉です。

それ以来、捻挫のリスクをできるかぎり少なくするべく、ヒールの高さがある靴は避けてきましたが、それでも靭帯が断裂している足首は時々何かのきっかけで「ぎくっ」となってしまいます。

こういうことを繰り返して20数年。それにしても、昔捻挫をした時にはちゃんと病院に行って治療もしたはずなのに、どうしてこういうことになってしまったのだろう?と何度も考えていましたが、今夜ようやく、その謎が解けました。

今夜(5月13日)放送のNHK「ためしてガッテン」で「驚き!最新のねんざ治療『3日安静』の大誤解」をご覧になった方も多いと思いますが、内容は私にとって実に衝撃的なものでした。

これまで捻挫の際に行われていた患部を湿布で冷やして2~3日安静にする。その後腫れがひいたらもう大丈夫という治療では、その時点では治っているように思えても、数十年後、加齢で筋肉が衰えてくるタイミングで股関節や膝に影響が出てくる(番組内では「足が爆発する」という実にショッキングな言葉を使っていましたが・・)。さらに、ひどくなると手術をしなければならないこともあるとのことでした。

私は「捻挫は湿布をして2~3日大人しくしていればすぐに治るので、あまり気にすることはないというのが当時の一般的な常識だったじゃない!」と思わず文句を言いたくなってしまいました。

番組で紹介されていた現在の治療法は、捻挫の直後の安静はこれまでと同じですが、腫れが引いた後は2週間くらいできるだけ足首を動かさないようにサポーターで固定し、その後4週間くらいの間は切れた靭帯を再生するための筋トレをするというもの。どうやら当時私が行っていた治療では回復には十分ではなく、今後は加齢で筋肉が落ちないように筋トレに励まないとならないようです。

番組を見ながら、「ショック!今になってそんなことを言われても、もう遅いじゃない」と思うと同時に、当時の治療の常識と現在の常識はここまで大きく異なるのかと考えていたところ、番組終了後の天気予報を見ていて、同じような例を思い出しました。

天気予報では明日は東京では真夏日が予想されることから、暑さ対策としてこまめに水分をとるように注意していました。

憶えていらっしゃる方も多いと思いますが、この水分補給、今でこそ暑さ対策のため十分に水分をとることの重要性が力説されるようになりましたが、その昔私が中学高校生の頃は、「運動中に水を飲むとバテルから、あまり飲むな」と言われたものです。これも当時は当たり前のように言われていたのですが、今こんなことを言ったら大問題になりそうです。

当時、あれだけ汗をかいてほとんど水分をとらなかったにもかかわらず、熱中症になって倒れるようなことがなくて本当によかったと今更ながら思います。

捻挫の治療にしろ水分補給にしろ、当時の常識は現代のものとは全く異なります。

常識は時代によって変わるものだということを今夜の二つの事例を通して、再確認したように思います。

今常識だと信じて行っていることも、将来は非常識となることもあるのかもしれません。

「常識は変わることがある。この常識は本当に正しいのか?」ということを絶えず念頭において、物事にあたる必要がありそうです。

(人材育成社)