EDUPEDIA(エデュペディア)は学校教育の場で実践されている、様々な指導法を集めた「先生のための教育事典サイト」です。教員同士の情報共有のために神戸市教育委員会の情報担当者らが設立しました。各教科の指導案から卒業文集の書き方まで、現場で役立つ約1700件のヒントが無料で公開されているとのことです。
詳しくはEDUPEDIAのWebサイトをご覧いただくとして、educationという言葉について考えてみました。
education(教育)の動詞形はeducate(教育する)ですが、teach(教える)とは少し意味が異なるようです。
「ランダムハウス英英辞典」によれば、educationとは「to develop the faculties and powers of (a person) by teaching, instruction, or schooling.」すなわち、「 教授,指導またはスクーリングによって(人の)力と能力を開発すること」です。したがって、teachは一手段ではあってもeducationそのものではないということです。
また、educeという類似する単語がありますが、これは「〈隠れた才能・能力などを〉引き出す」(weblio)という意味です。どちらもラテン語のe-(外へ)+ducere(導く)から来ているようです。
さて、ここで今をさかのぼること数千年前、世界のあちらこちらで文明らしきものが生まれはじめた頃のことを考えてみましょう。
大昔ですから、まだ教育などという概念は一切なかったと思います。したがって教師などという人間もいません。
それでも物々交換をする広場に集まった人々が、なんとなくお互いの知っていることを話したり聞いたりするようになりました。
たとえば、「美味そうな魚だな。どうやって獲ったんだ?」とか「その器、良いな。どうやって作ったんだ?」という感じです。
そうやって、いつしかモノだけではなく、お互いの頭の中にある知識やノウハウを「引き出し合う」場が自然に生まれてきたのではないでしょうか。
やがて時を経て「引き出し合う」場では知識の売り手と買い手が生まれ、知の市場となり、教師と学生が集う教育の場=学校へとつながって行ったのだと思います。
EDUPDIAはまさに教師が集い、educeし合う場です。
形は違っていても、教育の本質は何千年も前から変わっていないと思うと、なんだか嬉しくなりますね!
(人材育成社)
https://edupedia.jp/about
http://ejje.weblio.jp/content/educe
http://blog.goo.ne.jp/madographos/e/2f655044f80210860114c0f64d2fdb89