中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

社員99人以下の会社の人材育成に役立つ情報を発信しています。

中小企業の入社式でやらなければいけないこと

2019年03月27日 | コンサルティング

「99人以下の中小企業の社員が辞めずにイキイキ働くようになる」

を提供する人材育成社の芳垣です。

 先日のブログで、「中小企業も入社式を行いましょう」というメッセージをお伝えしたところ、知り合いの複数の中小企業の社長から「入社式で企業理念を伝える重要性はわかったので、これまでは行っていなかったが、今年は入社式はやることにした。しかし、企業理念は10分くらいで伝えられるし、辞令交付は当然行うとして、それ以外の時間はどういうことをやればよいのか?」という質問をいただきました。

ここで、中小企業の社長の皆さんにお伺いしますが、これまで入社式ではどのようなことをされていましたか?

入社式の進め方はそれぞれあるとは思いますが、私がお勧めしているのは社長の挨拶の後に、ぜひ、新入社員一人ずつに自己紹介および抱負を語ってもらう時間を設けることです。このような話をすると、「学校を卒業したばかりで、人前で話すことに慣れていない人も多いから、『頑張ります』という以外に話せることはないのではないか?」と心配される方が大勢います。

しかし、そこはあまり心配しなくていいと思います。あらかじめ話してもらいたいテーマを具体的に伝えておけば、今の新入社員はうまくやれるはずです。

それでは、どういう題材を提供すれば良いのでしょうか?

たとえば、入社しようと思った理由、1年後にはどのような社会人になっていたいか。また、学生時代の興味や関心、授業以外の時間の使い方。さらには、時間が許せばお国自慢なども話してもらうのです。お国自慢は必ずしも出身地に限らず、学生時代に過ごしたところでも良いことにします。そうすると、仮に、一人3分の制限時間を設定したとしても、皆、制限時間を超えるくらいに積極的に話をします。

次に、入社式で新入社員の自己紹介や抱負を聞く人は誰なのでしょうか?

折角、新入社員が熱心に話をしても、それを聞くのが社長や総務部の人間だけだとしたら何とももったいない話です。ぜひ、先輩社員や管理者にも可能な限り入社式には参加してもらってください。

当然、新入社員にとっては大勢の前で話すことは緊張するでしょうが、入社式では受け入れ側として先輩社員や管理者にも一人ずつ祝辞を述べていただく。

新入社員が抱負を話し、それに対して先輩社員や管理者が新入社員への期待を述べることで、受け入れ側と新入社員の双方に各々の立場で責任が生じることになります。

これは、中小企業の規模だからこそできることであり、そこにこそ中小企業としての利点があります。

新入社員が一早く会社に馴染み、スムーズに仕事に入れるようにするための入り口が、この入社式での新入社員と先輩社員や管理者との対面です。入社式での個々の「点」が時間の経過とともに個々の職場での「線」になり、やがて一つの組織としての「面」になっていきます。

ぜひ、入社式というフォーマルな場面を有効活用しましょう。

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