中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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第1,009話 で、結局統計学って役に立つの?

2021年03月28日 | 研修

「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

企業規模の大小にかかわらず、多くの経営者の方々からよく言われるセリフがあります。「で、うちの会社でその研修をやるとどのくらい儲かるの?」です。私が「いや、すぐにどうのということではなく、従業員のスキルが上がれば将来の利益というかたちで・・・」と話し始めると、遮るように「で、研修に使ったお金はいつ戻ってくるの?で、投資した以上の利益を保証してくれるの?」と質問されることがあります。

先日、ある会社の社長さんに統計学の研修をお勧めしていときに、この「で、」が出ました。「で、結局統計学って役に立つの?」

私は反射的に「はい。役に立ちます。」と答えました。すると「で、具体的にはどうやって?」と聞かれました。実はこの質問、「いくら儲かる?」や「利益はどうなる?」とは決定的に異なっているのです。

企業が投資をするのはリターンを求めてのことですから「儲かるか儲からない」はもっとも重要なポイントです。しかし、「どうやって利益が生み出されるのか」について関心がないとしたら、そもそも経営に対する考え方が浅いとしか言いようがありません。まともな経営者なら利益の有無もさることながら、利益をもたらす方法に関心があるはずです。

私は、社員が統計学を学ぶことで(1)何ができるようになり、(2)その結果どうなるかをお話ししました。その間、社長さんから何度も鋭い突っ込みが入りましたが、研修の有用性についてご理解をいただきました。特に営業部門でのデータの有効活用について大変興味を示され、Excelの使い方まで話題が及びました※。

人に対する投資は確かにリスキーです。リターンを保証することもできないばかりか、余計な知恵を付けて(ある経営者の言葉です)さっさと転職してしまうかもしれません。それでも人に投資しなければ、将来企業の存続すら危ぶまれます。

企業研修については、まず「具体的にどのように役に立つのか」をお聞きください。儲かるかどうかの判断はそれを聞いた後にお願いします。

※生産性新聞(日本生産性本部)の連載記事「ビジネスに必須の統計スキル入門」の動画解説の一部を公開しています。ご参照ください。⇒

ビジネスに必須の統計スキル入門(2)

 

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