私は、子供の頃からアマチュア無線に興味があった。
世間巷でもメジャーな遊びで、ハムという言葉は市民権を得ていた。
小さな設備から初めて、いつか大きな設備に。
いわゆる、サムデイニーズだ。
で、その世代は大人になっても多少内容は変われどアマチュア無線が好きなままだ。
では今の世代にとってアマチュア無線はどうなのか?
まず、アマチュア無線を知っていること自体がマイナーな部類だ。
私が今、中学生だったら多分アマチュア無線なんてやろうとは思わない。
技術的な驚きは全く無いし、その知識が将来役に立つとも思えないし
なにより無線機にアンテナ、マイクにキーは洗練されていないのでダサイと感じるだろう。
百歩譲って海外の知り合いとペラペラ堪能に会話を弾ませているなら
まあ人それぞれだからいいのだが、下手糞な発音でおよそ会話とも呼べない
セリフを怒鳴っているだけなのは、滑稽で関わりあいたくない、と思うだろう。
何が好きか?などと考えたところで意味は無い。
人によって全く異なるし、日によってだって違う。
交信しないでノイズだけ聴くのが好きな人もいる。近所の顔見知りと夜な夜な
くだらない話を無線でやるのが好きな人もいる。電波を出すのには興味が無くて
機械を作るのが好きな人もいれば、無線自体はどうでも良く仲間で遊ぶだけが
好きな人もいる。
今夜から明日の夜にかけてIARUコンテストだ。各国のHQ局が頑張っているので
聴こえるHQを片っ端に交信したが、自分にとってはこんな些細なことだが楽しい。
だからと言って毎日やってたらすぐに飽きる。家族のことも家庭のことも
仕事のことも自分自身のことも、ちゃんとそれなりに充実させた上でのダサイ遊びは
他人から何と言われようが関係なく、大人のいたずらみたいなもんだ。
アマチュアは良き社会人であること
きっと初代の八木会長の時代から、アマチュア無線だけに熱中してしまう馬鹿者が
いたんだろう。そして、それでは何も楽しくないんだと判っていたんだろう。
連盟は、もはや良き社会人と呼べない組織になってしまったので、いよいよ
個々の人が自分で自分のことを考えれる大人にならなければならない。