どうせやるなら初めて運用するところにしたい。既に行ってライセンスがある
場所はバックアッププランに取っておこう、そう考えた。具体的にはV6とAC2AIの
移動で出る場所でグアムやサイパンやハワイ等の容易に行ける米領。念のため
レンタルシャックも問合せして、T8のPPRについて、9M6の時にお世話になった
旅行代理店APIに問い合わせた。WEBでは運営されているのかされていないのか判ら
ない状態だったが、現在はEDC エレクトロデザイン社が保守運営を対応されてると
伺い、API経由で確認して貰い運用可能と連絡を受けた。いつかはここからも出て
みたいが、丁度並行して交渉していたベトナムがいい感触であったので、今回は
お断りとした。
ベトナムは丁度1年前に前述の社外勉強会の海外視察ツアーでホーチミン周辺企業
を訪問していたので土地勘があることが大きい。また街の混沌とした若いエネルギー
の強烈さが好きになったことも大きい。行ける可能性が見えた時点で、今回はベト
ナム遠征でなんとか進めようとほぼ意思を決めた。経済的に関係が強いので直行便
が豊富に出ているのも便利で好ましい。他にも、食べ物が美味しい、女性が皆綺麗
とかいろいろある、笑。
観光地化してきているとは言うものの、まだまだ欲しい情報は少なかったので
まず運用可能場所の確保、並行してライセンス、この二つから解決に動いた。
世界の歩き方、トリップアドバイザー、AirBnBなど駆使してホーチミンの宿泊施設
に片っ端からメールし、いい返事、悪い返事、無視などなど反応を受けて、良いと
返事があったところに「屋上に無線アンテナ建てたいので許可頂けるか?」と問うと
全てから「当局に許可されないので認めることはできません」の回答だった。当局って
なんだ?と思うが、面倒なことは避けたいので、困ってしまいしばし長考せざるを得
なかった。バックパッカー街の安ホテルならいいかげんで大丈夫だろうとトライした
が、そこでも同じ理由で断られた。
もう一方はライセンスで、これは次章で詳細を記載するが、申請書には運用場所
を確定して申請しなければならないので、ライセンス申請前に場所を確保する必要が
ある。最初はライセンスに記載する場所など、後からどうにでもなるだろう、と思っ
ていたが、後にそれだと非常に困ることを知ることになる。
で、場所探しなのだが有効な解決策が見いだせないまま数日が経ち、次章でご紹介
する免許申請でお世話になったNGUYEN Bac Ai氏から「住所を早く教えてくれ」の催促
メールが来てしまった。ご厄介掛けるのは承知で正直に「運用可能なホテルが見つか
らなくて困っている。アドバイスくれ」と伝えました。数日後、Bac Ai氏からホテル
名と住所が「ここでどうだ?」とメールで来ました。
QUANG Hotelというホテルだった。
早速GoogleMapで知らべてみましたが載ってない(笑)。他の方法でもネット中心に
ホテルを調べましたが似たような名称のホテルは沢山ヒットしますが、ご本尊は載って
いない・・・。正直不安で迷いました。本当に存在するのかすら確認しようが無い。いろ
いろ考えた末、ベトナム現地滞在者向けのベトナム情報WEBマガジン - Vietnam Sketch
を運営しているスケッチトラベルの問合せ先にメールしてみました。するとご担当の
森本女史がたいへん親切な方で、丁寧に教えていただきました。
・営業中のホテルだが弊社では取り扱っていないホテルである
・日本人の利用はまず無く、越僑の人が帰国時に使うケースが多い
・いわゆる観光客が利用する様なホテルではない
・観光コースからは離れている場所である
森本女史に丁重にお礼し、まずは存在することは確認できました。
無為に迷ってもしょうがないので度胸一発、Bac Ai氏に「そこにするので申請書には
その住所で進めてください」と連絡入れた。するとここからがGoogleの恐ろしいところで
毎日QUANG Hotelを検索していると、ある日自分のブラウザのGoogle map上にQUANG Hotel
が表示されるようになり、口コミへのリンクまで表示されるようになった。場所が判れば
ストリートビューで付近の様子はほぼ判るし、衛星写真を見ることもできるし、空港から
どうやって行くかも検討できるし、付近に食事する店はあるか、などもほぼ判る。
本当に便利だ。
取り急ぎ予約をBac Ai氏に取って貰ったが、直接ホテルと話したいので電話とメールアド
レスを教えて貰った。が、メールはいくら打っても返事が来ない。止む無く国際電話でか
けてみると全然関係ないベトナム人の家にかかってしまったらしく、ベトナム語でベラベ
ラやられて、謝って切らざるを得ない状態。
またまたBac Ai氏に相談。要はホテルの屋上の詳細が知りたいのだ、と伝えると詳細を
メールで教えてくれた。流石アマチュア無線をやる同好の士だけあり、屋上の広さや
周りに遮蔽する構造物が無いことなどを的確に教えてくれた。(しかし、それでも現地に
行ってから問題はいろいろ出たのだが)
QUANG Hotelは7階建ビルで、最上階は従業員の住居になっており、客室の最上階は6Fで
ある。予約は6Fだったが、屋上から2フロア下の階への同軸ケーブルが早々に必要であるため
多少長めに40M+10mを持っていくこととした(結果35m程で足りた)。
航空券は、ホーチミンへは豊富にフライトがあるので好きなものを選べばよい。
名古屋セントレアから直行便もあるが、フライトの曜日、時刻など総合的に検討の結果
成田からのフライトが最も便利となり、全日空の成田発着便とした。スターアライアンス
ならベトナム往復程度のマイルは貯まっていたので、今回はマイル特典で予約し税金以外
は無料。ただし昨今の価格なら普通に買ってもエコノミーで往復5~6万円と安い部類だ。
フライトは6時間強なので普通に購入してマイルでアップグレードしてビジネスでも良い。
締めて今回遠征での交通費の大半は、名古屋―成田間の国内の電車代であった。