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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

内定率

2010-11-17 07:37:06 | 日記
 大学生の就職内定率が過去最低だという。10人いれば4人ぐらいがまだ内定していない、ということらしい。うちの会社の状況をみても、なかなか新人を採用できない。社会全体が即戦力として使える人を求めていて、長期間教育しないと使えない人は求めていない空気がある。そのくせベテランより若い人が欲しいという矛盾した空気もあり、学生だけでなく年齢の高い人も職につくのが難しい状態だ。このまま行くと、年長者が若者を新人の頃からじっくり教育して育てて、という私を育ててくれた頃の風潮は失われて行きかねない。中小企業の多くが、本来若者を教育するのにピッタリの年長のベテランがいない職場か、育てるべき若者がいない年長者ばかりの職場に偏りつつある。ダイバーシティ(多様性)が力を発揮することは理屈として理解していても、現実的には目先の利を追い求めるだけの画一的な無駄の無い企業文化を作り上げてしまっている。

 ジェイエスピーの仕事はコンピュータを利用したシステムの開発を行うことだ。コンピュータ関連のビジネスで生きている企業は日本国内ではかなり多い。おかげで生活にもコンピュータシステムは深く入り込んで来た。コンピュータシステムの提案を行う人々の決まり文句は、「より便利」な環境で「人件費を削減」し仕事の「生産性を高くします」、などと言うものだった。企業戦士は寝る間も惜しんで「より便利」で「人件費を削減」できる「生産性の高い」システムを考案し作り上げ、企業にも家庭にも売り込んで来た。仕事を離れても、その考え方は深く体に染み込んでいる。

 日本は仕事も生活もコンピュータ関連企業の思惑通りの国になった。使える人が少しいれば、今はそれで済んでしまうのだ。大学生の就職内定率が少ないのは、この風潮を作り上げて来た企業の問題だ、と言えなくもない。もっと早い時期から企業と企業で働く人々全員がLOHASな感覚、そこそこの生活の中で長く持続していける利益の分配の仕方に関心を寄せるべきだったのだろう。経済規模の順位で比較されることに一喜一憂し過ぎた。
 GDPでなくブータン国王が提唱しているGNH(国民総幸福感または幸福量、Gross National Happiness)の考え方を国をあげて浸透させるのも良いかもしれない。いずれにせよ国民一人ひとりの根本にある考え方を変えなければ、就職内定率を上げ、生物多様性を守りながら持続的に企業を維持していくことはできない。意識改革としては、もう一度明治維新を迎えるようなものだ。しかも日本一国の意識を変えるだけでなく、世界全体の意識を変える野望を持たなければならない。明治維新の頃と違うのは規模がかなり大きい、ということだ。人間の欲をいかに封じ込めることができるか。自然に普通に生きていることと、贅沢をすることの差異は何なのか。もう一つ食べたいと思ったものを食べずに誰かほかの人に分け与えることができるかどうか。
 欲しいものは欲しいだけ欲しい、という気持ちを大切にする世の中を推し進めた結果、今こうなっている。変えることはできる(Yes, We can)、と叫びたいが簡単ではない。


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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