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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

「なぜ」と「もし」

2016-02-01 08:32:32 | 日記
 扉の向こう、トンネルの向こう、民家の間の路地の向こう。その向こうにあるかもしれない別世界には魅力を感じる。同じような気持ちは世界中共通のものらしい。クローゼットの奥に広がる魔法の国を描いた『ナルニア国物語』はイギリスの作家CSルイスの人気作品だ。子供のころ近所を回ってクローゼットの扉を開けまくったとTEDで語っていたのはカナダの絵本作家マック・バーネットだ。日本では異世界と繋がる発想を形にした「どこでもドア」という定番がある。
 
 別世界への好奇心はあらゆる変革の原動力だろう。今まで見たこともない世界へのあこがれが科学と技術を進歩させてきた。
 答えが用意されている毎度おなじみの仕事を繰り返していると好奇心は元気を失う。減衰してしまうかもしれない。何事にも好奇心が踊らない鈍感な感性の持ち主になってしまうかもしれない。これは寂しい。
 好奇心を衰えさせない方法の一つは「なぜ」や「もし」という言葉を使い続けることだろう。自分自身に対して発した「なぜ」の問いを「もし」かすると、という答えで回答して行く。「なぜ」という問いが無くても「もし」こんな世界があったら、という空想を働かせる。会話を空想で盛り上げる。ちょっと先の未来が「もし」かしたらこんな風だったら、と考えるのは楽しいことだ。常識にとらわれない「もし」かしたら、の世界を発想できる面白さがわかって来ると不思議なことだが現実世界を見る角度が変わり、視野が広がる。
 
 「なぜ」この形なのか「なぜ」この色なのか「なぜ」この音なのか。「なぜ」を問い続けるのは多少疲れるかもしれないが、なぜかわからないことは世の中数知れない。特に規則とそれに伴う形式や様式については、なぜかまったくわからないことが多い。「なぜ」の結果見えて来る答えが多くの人を幸福にする答えでないなら「もし」これをこう変えたらどうなるだろうか?と考えてみることは重要だし、それこそが大きな変革への第一歩となり得る。自分の診立てが最良で、みんなも同じ考えだろうという漠然とした先入観は変革を妨げ「なぜ」という言葉を発することすら妨げる。

 先述したマック・バーネットのデビュー作は、叱られてばかりいる少年が主人公だが、母親の叱る言葉が面白い。「言う事を聞かないとクジラを買ってしまうわよ」というのだ。で、ある日あまりにも言うことを聞かない少年のもとに町からはみ出しそうな巨大なシロナガスクジラが届く。母さんは本当にクジラを買ってしまったというわけだ。しっかり世話をするために、どこに行くにもこの大きなクジラをズルズルと引きずり回さないといけない少年は可哀想だが、滑稽で笑える。だが、見方を変えれば実世界でも似たようなことはよくある話だ。人はいろいろなものをズルズル引きずって生きている。
 あなたが空想する「もし」の世界が誰かの頭に新しいアイデアの電灯を灯すかもしれない。そしてその人の空想がまた誰かの「もし」に繋がって行くだろう。面白い未来はこうして作られていく。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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