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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

火星のロビンソン

2016-02-15 08:24:52 | 日記
 インターネット時代が始まってからと、それ以前で時代を区切る考え方がある。キリスト誕生以後とそれ以前で歴史を区切って考えてきた西洋の歴史観をそのまま持ち込んだものだ。ただしインターネットがモバイル化されて普及する以前とそれ以後では確かに生活は一変した。

 私の子供時代は確実に「先史時代」に区分けされ、インターネット時代に入ってから子供時代を送っているみなさんとは明らかに状況が異なる。例えば子供の本などは現在様々なバリエーションがあり、親の考え方一つで色々な趣向の本に触れることが出来る。先史時代には長く続いた定番ものを選ぶ以外方法がなかった。本屋にも図書館にも日本の昔話や世界の有名な童話しか置いていなかったのである。よほど特殊な努力をしないとバラエティーに富んだ子供の本を手に入れることはできない時代だった。

 だから今、先史時代に育った大人たちはあまり多くの言葉を使わずに共通の認識としてステレオタイプのように当時読んだ本のことを語ることが出来る。話題として提供すれば多くの先史時代人の共感を誘い細かい説明をする必要がない。今auのCMで流れている日本の昔話を素材にした映像はうまいところをついている。素材の物語で先史時代の人々に訴え、若い俳優陣でネット時代の人々をひきつけている。

 同じような意味合いで欧米の先史時代人はおそらくロビンソン・クルーソーと言えば知らない人はいない。日本でも同じようなものだろう。孤島に漂着したロビンソンが様々な知恵を駆使して生活を組み立てて行く姿を描いた作品だ。孤独に暮らしながらもユーモアを忘れずに危機を乗り越えるロビンソンのポジティブな人間性に多くの人が感動させられたはずだ。
 
 火星に取り残された植物学者マーク・ワトニーの物語、邦題『オデッセイ』(原題はThe Martian(火星の人))という映画が上映されている。プロモーションのうまさもあるだろうが、先史時代人にとってはそれ以上にすでに知っている物語の感動が自分でも気づかない期待となって人気や評価を高めるのではないかと感じている。若い頃に見たあの STAR WARS をまた見ることが出来るという感覚と実は深いところで近いものがあるかもしれない。

 例えばウルトラマンなどを見て育った私たちからすると、ビートルの後ろから出るジェット噴射が花火の火ように見えたりピアノ線で吊っているのが見えることによってこれは作り物であって現実ではないと納得していたものだが、マークがビニールシートとテープで火星基地の壊れた穴をふさぐところなどを見てしまうと、そのリアルさが基地の向こうに広がる火星の大地まですべて本物であるように見えて来てしまう。最近のCGは凄い。

 自分が置かれた状況がどんなに困難なものであっても、落ち込んであきらめてしまうことなく、できることをひとつづつ着実に解決していく姿勢は素晴らしい。しかもユーモアを忘れることがない。心と体双方が健康であれば人はこれだけ強いという証を示す映画でもある。(三)
 

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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