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野に咲く花

 先週の日曜日、塾で授業をしながら何気なく窓の外を見たら、塾舎の横の空き地が、まるでピンクの絨毯がひかれているようになっていた。びっくりして目を凝らしてみると、小さなピンクの花が一面に咲いているのが分かった。授業が終わって、その空き地まで行って、写真に収めた。

 

なんていう花なんだろう。6枚の小さな花弁が陽を一杯に受けるよう開いている。近くで見るとしっかりした存在感のある花だ。人が立ち入る場所ではないので、伸び伸びと育っていて胸のすく思いがする。毎年この時期に咲いていたのかもしれないが、諸事に迂闊な私は全く気付かなかった。
 ところが、昼過ぎに俄かに空がかき曇り、スコールと見まがうばかりの激しい雨が落ちてきた。ものの30分ぐらいだったろうが、強風も伴い、ちょっとした嵐のようだった。雨はやんだものの、その後天気は回復せず、「雨が多くていやになる」と思って、窓から先ほどの空き地を見たら、まるでピンクの花がなくなっている。驚いて見直しても、まったく見当たらない。どうしたんだろう、花弁が散ったはずもないから閉じたのかなと漠然と思っただけで、近くまで見に行くことはしなかった。。
 翌日になって、天気が回復したら、朝からまたピンクの花が一面に広がった。やっぱり天候によって開いたり閉じたりするんだなと、自然の神秘に触れた思いがした。その後、金曜になるまでその花のことは忘れていた。たぶん咲いていたと思う。ところが金曜になって、はっと思い出して、空き地を見たら、全く花が見当たらない。天気は晴れていたから、雨をよけたのでもないだろう。もう散ったのかなと思って、今度は近くまで行ってみた。すると、

 

右の写真のように、花弁の代わりに直径2㎜ほどのこげ茶色の球状のものが生っている。「へえ~、もう実がなったのか」とその時は短絡的に思ったのだが、「こんな変った花もあるんだな」と妙に感心してしまった。
 ところがである。昨日土曜日になって、驚くべきことが起こった。土曜は午前中から塾があるため、9時前に塾舎の掃除をしようとして、窓を開けて横の空き地を何気なく見たら、また前のように、いや前よりもびっしりとピンクの花が咲いているではないか!「ええっ!実がなったはずなのに!」急いで空き地まで走ってみた。

 

本当にきれいに花が開いている。不思議だ。しかも、前日見つけたこげ茶色の球状のものが見当たらない。どうしたんだろう。本当に不思議だ、と思いながらもうしばらく観察していると、見つけた、これだ!


私が実だと思ったものは、実は花弁が閉じたときの蕾だったのだ。花弁が丸くすぼんで実が付いたようになる、私としてはすごい大発見をしたような気持ちになった。これはブログで絶対発表しようと意気込んでいたのだが、書いてるうちにこんなことは当たり前なのかもしれなうと思うようになってきた。ただ私の観察眼がなかっただけで、至極当たり前のことなのかもしれない。
 でも、私としては初めての大発見と行ってもいいものなので、臆面もなく載せておく。
 
 それにしても、なんていう名前の花なんだろう。
 
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