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錦鯉

 錦鯉の飼育を始めた従兄弟から、「鯉を見に来い」と何度か誘われたので、昨日妻と見に行ってきた。始めて半年ほどだが、会うたびに鯉を飼う楽しみを盛んに話すから、どんな鯉がいるのか知りたくなったのだ。


 庭の一角に大きな濾過装置をつないだ水槽があった。1.2m×1.8mほどの水槽の中に色とりどりの錦鯉が元気に泳いでいた。
「本格的だね」
「水が命なんでちゃんとした濾過装置は必需品・・」
「何匹いるの?」
「35匹くらいかな・・」
「すごいねえ・・」

 

 もうそれからは鯉の話ばかりで、私たちは「ほお・・」と唸るばかりだった。まだまだ生育途中であるため、どんどん餌を与えて大きくするんだ、と話しながらも盛んに餌をやっていた。物好きな妻は、水の中に手を入れて魚と遊ぼうとしていたが、なかなか相手してもらえず、残念そうだった・・。

「友達のところがもっとすごい仕掛けで鯉を飼っているから一緒に行こう」
と従兄弟に誘われた。私も知らない人ではないので、どんなにすごいのか見に行くことにした。
 車で5分ほど離れたその家に着いた瞬間から驚きぱなっしだった。予想を遙かに超える大仕掛けでただただ圧倒されるばかりだった・・。

 
 
 
 
 広い裏庭の中、10m四方ほど鉄骨で囲った所に、従兄弟の所の倍以上もある水槽が5つも置いてあった!!濾過装置も全自動で、綺麗な水が勢いよく流れ込んでいる。水槽の中にいる鯉も従兄弟の所の倍以上の数で、どれもが大きくて元気がいい。
「なんだ、これ!!」
と思わず叫んでしまったほどの素晴らしい仕掛けだ。錦鯉の養殖を生業にしているわけではなく、従兄弟と同じようにただの趣味。それなのにこんなに本格的な設備を備えてしまうのだから、恐れ入ってしまう。以前は土佐犬を何十匹と飼っていて、いろんな大会に出ていたそうだが、今は全精力を錦鯉に注入しているそうで、鯉の話になると相好が崩れて優しい顔になる。本当に好きなんだな、とは思ったが、それにしてもこれだけのお金と労力を注ぎ込められるんだから、普通の人ではない。しばし圧倒されてしまった。
 だが、全てに融通無碍な妻は、その家の主と話をしながらも、水の中に手を入れながらいつの間にか鯉と仲良くなっていた。
「人になつくんだね、猫みたい・・」
と嬉しそうにしていたが、そんなことをする奴はなかなかいないだろう・・。改めて妻の妻たる所以を知った気がした。

 私の観葉植物集めもまだまだ人に誇れる次元ではないな、と痛感した。もっと傾かなきゃいけない・・。



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