1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 昨日、子供達が主体で、拙僧の還暦祝いを。暦が還って赤子に返る事から赤いセーターを。それを着せられ、人生再スタート。

2022-10-10 19:02:50 | 法話
昨日、拙僧の還暦祝いを子供達が。思えば祖父の還暦祝いの時、拙僧は18歳、今から42年前の事。そんなに月日が流れたとは。ほんと、秀吉公の時世「露と落ち露と消えにし我が身かな。浪速の事は夢のまた夢」ですね。さあ、父(金剛寺先代)の他界した年齢まで、あと12年。のほほんとしている時間はないですね。

【追伸】
信長公が戦の前に好んで舞ったといわれる敦盛「人間五十年。下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。一度生を得て、滅せぬ者のあるべしや」は有名な話。意味の捉え方は様々。人間の寿命は約50年、や、人間が精一杯生きられる期間はせいぜい50年、など。他にも、この世の50年、あの世の1日、の意味も。父は臨終間際の時、拙僧に「俺は寂しくないぞ。夕方までにはみんな来る」と。これは、この『敦盛』を元に言っていたのではないかと。絵空事の様に聞こえるが、小学生時代から今年60歳までの約50年、ほんと、目を閉じて開けるほどの時間の様に感じられる。これよりは、以前に増して「1日一生」の気持ちで過ごしていかないと、後悔したくないのでね。




【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2422話目】 子供のいる人が「子供なんていても、悩みの種になるだけよ」と。対し、子供のいない人が「その悩みをしてみたいのよ」と。

2022-10-10 15:03:42 | 法話
3人の檀家女性(40歳前後)が今年、続けて初出産を。お礼参りに来られた時に拙僧「夢を貰えたね」と。「夢、ですか」「その歳からの子育ては大変だろうが、人は歳を取るにつれ、失っていく物、少なからず。勿論、得られる物もあるが。職を失い(定年)、親を失い(死別)、伴侶を失い(死別)、友人を失い(死別)、健康を失い、人によっては、記憶を失い(痴呆)と。失っていく物は、既婚、独身に関わらず、そう変わりはないが、子供が1人でもおれば、その子供の成長、加えて、その子供のまだ見ぬ子供(孫)の事までも、楽しみが膨れる」「そう言われてみたら、そうですね。不妊治療は辛かったですが、諦めずに続けて良かったと思います」と、3人共が異口同音に。

もう50年以上前の話ではありますが、わが寺の檀家には、医師から「ご主人さんには、残念ながら、子種がありません」と宣告された2組のご夫婦が。1組のご夫婦は「先祖から代々流してもらってきた命にて。先祖さんにお願いしょう」と、10年近くほぼ毎日、わが寺の納骨堂にお参りを。で、2人の男の子を。もう1組のご夫婦は「人は、その土地を縁に命を授かるので、氏神(八幡さん)詣でをさせていただこう」と、7年近くほぼ毎日、参詣を。で、こちらも男の子を2人。「先祖さんも氏神さんも、願いを叶えて下さったか」と。「いやいや、そうではないよ」とまでは言わないが、恐らく『子供が欲しい』の一念から、現代医学ではまだ、解明されていない、何かしらの免疫作用が働いたのではないかと。

わが寺の檀家には、お墓参り、氏神詣でをしても、子供が授からなかったご夫婦は、何組も。が、後悔しているご夫婦は、少ないかな。子授けに限らず、何事も、懸命に頑張った人は「あれだけ努力しても無理だったんだ。縁がなかったんだろう」と納得を。が、後々になって後悔をしている人は「どうしてあの時、もっと努力をしなかったんだ」と。後悔のある、なしは、やはり、努力をしてきたか、してこなかったか、にありそうですね。拙僧周囲の人達(縁あった)に限っての印象ですがね。

昨日から1年間の御礼報謝で、宮崎県の生目神社へ。