1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【 住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に 】 デパートなど、お店屋さんの出入口でのすれ違いで、結構聞く言葉。温泉でも男性が湯船に浸かると同時に自然と出る声「ああー」。

2023-08-03 16:21:28 | 法話

 8月5日投稿分】


本日の法話は、一昨日、『X(元名はツイッター)』に投稿した話に、不足分を追加。


今年は初盆の檀家さんが例年よりも多いので、お盆三ヶ日(正月三ヶ日もお盆と同義)は、そこの家々を優先してお盆参りをさせてもらいます。よって、他の檀家さんのお盆(仏壇)参りは、8月に入ったらすぐに始めます。なるべく、お盆三ヶ日を超えない様に。


ある檀家さんの仏壇参りに伺うと、小学生の男の子が家にいて、拙僧の対応を。「何や、今日、学校はどうした」と聞くと「住職、アホか。今、夏休みやんか。自分が子供だった頃の事を、大人になったら、何もかんも忘れるんか。だから大人は、何でもかんでも上から目線で、子供を叱るんだよ。住職なんて、度々そんな法話を話してるだろ。『子供叱るな、来た道じゃ。年寄り笑うな、行く道じゃ』と檀家さん達に」「あっ、そうか、そうだよな。すまん、すまん。そう怒るな」「ところで、住職。今からクイズを出すから、チャ、チャと答えてみ」と、この50歳差の子供から。「おう、答えてやるわい」「人がすれ違う時、ほぼ同時に『暑っ、涼し』の声が、1日に何度も聞ける場所って、どこと思うや」と。拙僧「〇〇じゃろ」と即答すると、じっと拙僧を睨みつけ「おもろない人間やで。ほんと、大人気ないわ。少しは悩む振りぐらい、したらどうや。子供が相手やで」と。


対し、拙僧「そりゃ、悪かったな。ところでな、君が出したクイズの答え『立場が変われば、捉え方が違う』だが、それと同様の意味の道歌があるんだが」「どんなのよ」「こんな歌だよ。『手を打てば、ハイと答える、鳥逃げる、鯉は集まる、猿沢の池』というもの。奈良県にある猿沢の池の周囲には、宿屋さんが沢山あってな、お客さんが手を打てば、宿の人は呼ばれたと思い、はい、と答える。が、鳥は、手を打つ音を聞き、鉄砲と思い、驚いて飛び立っていく。鯉は、手の音を聞いて、いつもの様に餌がもらえる、と集まってくる。手を打つ音で、受け取り方がこうも違ってくる。これは、この世の中『これ、正解』はない、という教えだよ。なれば、自分の意見と違うからといって、相手を否定する事はならん、という事だわな」「なるほど。このクイズ、もらった。どこかで使うわ」と。「ところで、君のクイズだが、あれ、君のオリジナルだろ。どこで考え付いたの」「イオンの出入口で、お母さんを30分くらいかな、待ってた時だよ」「そうか、イオンだったか。不特定多数が利用する、どこかの出入口じゃないかな、とは思ったが。だが、君はいつ如何なる時でも、色んな事を見逃さないよな」と拙僧、この小学生の男の子に。


わが寺の檀家さんには、こんな面白い、機転の利く、利発な子供達が、その時代、その

時代に、結構におりますね。お寺との関わりも深いので、年に何度も、親と一緒に納骨堂参りや法要に。その時、拙僧がお寺に居れば、この子供達と色々、様々、萬の対話を。「家庭や学校では聞けない、レア(珍しい)な話がいっぱい聞ける」と、子供達は大変喜んでお寺に。このレアな話というが、投稿すれば炎上必至の話にて。各々が、わが心と折り合いを付けて、文句言わずに黙って、判断をしてくれるのなら、SNS にも載せられるのですが。まあ、難しいでしょうな。どこにでも、いつの時代にも、文句言いは一定数おられるし、それに釣られる人も沢山おられますから、世を騒がせる事になりますもんね。よって拙僧、その様な炎上必至話(間違いなく面白い話)は、講演会などで披露を。活字に残らないので、後から後から、文句言いが現れる事がないですからね。人間の泥臭い、自分にも当てはまる様な話ですので、講演参加者は皆、興味津々で、その話を聞き入っておりますよね。


さて、話を元に戻しましょうかね。その檀家の子供達がもう、30歳、40歳になっている人もいて、今度はその子らがわが子を連れて、定期的にお寺に参拝を。で、来られたら、彼らが子供時代の様に、わが子達を交えて、拙僧と馬鹿話を。順送り(代々の繋がり)ほど、心和む事はないですよね。


【追伸】

数年前、お盆で仏壇参りに伺った時の話だが、檀家小学生に「1番の親孝行は、何かな」と問うと「親より先に死なない事」と。「ほう」「病気で弟が死んだ時、父さんと母さんは何年も悲しみ続けていたもんね、僕もだけど。それと、爺ちゃんと婆ちゃんに優しくする事かな。大事にすると、父さんも母さんも、嬉しそうな顔をするから」と。


次回の投稿法話は、8月10日になります。投稿写真は、猿沢の池と興福寺五重塔。







【住職のほう。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 昨日のスシロー醤油差し舐め少年への賠償請求引き下げ法話の続き。

2023-08-03 07:40:00 | 法話
【臨時法話。今日は、以前に投稿させてもらった法話を。模倣犯】

読者若者が「スシロー側が、少年側の姿勢を『責任を認める納得出来る内容』と認め、醤油差し舐め少年への6700万円損害賠償金請求を取り下げましたね、住職」と。「恐らくスシローさんは、初めから家庭崩壊まで追い込むつもりは、なかったんじゃないのかな。『世の中(大人の社会)を舐めると、大変な事になるんだぞ』と、世間の若者達に知らしめる事が、目的だったんじゃないかと思うよ。飲食業全体に関係する死活問題だからね。ただ『なんだ、結局、引き下げるのか。当然だよな、今の日本に6700万円も払える家庭などないもんな』と、同じ様なアホ(模倣犯)が、出てこなきゃいいが」と。

対し、この読者若者が「まあ、そうですが、だけど、早速出てきましたよね、そんなアホが。『6700万円なんて高額、請求なんぞ、出来るもんか』とでも思ったのか、それか、何とも考えてないのか、ラーメン店で卸しニンニクのスプーンを、直接口に入れる動画を撮影し、SNS で拡散した男性2人が、威力業務妨害の疑いで逮捕されましたよね。ほんのちょっと前の話ですよ、回転寿司の醤油差しを舐めて『損害賠償請求があった』と世に出たは。ほんと、幼稚な人間が増えたと思いませんか。SNS の隠れ蓑でしか、陰口が言える場所でしか、自己主張が出来ないのかな。世の中には『ごめんなさい、では済まない事がある』という事を、わからせてあげた方がいい様な気がしますけどね。会社(ここでは飲食業)の損失は、そこで働いておられる従業員さん達の死活問題ですもんね、住職」「こんな事件がある度に『教育は大事だよな』と、いつもそう思うよ」と。

この読者若者に拙僧「今から話す話は、以前、読者の男性から来たメールを、法話として投稿したものですが、その男性が『学校から帰ると毎日の様に、恐いおっちゃん達が、父ちゃん、母ちゃんは、いるか、と私に。夜になると、途切れる事なく、電話が鳴りっぱなし状態。それでも私の両親は、ほっとけ、と、まるで他人事。尻拭いは、いつも親戚の人達が。私が大人になってからは、今度は私が尻拭いを。親の金銭感覚の無さは、本人達が死ぬまで続いた。誰かが助けている間は、改善はありませんよね。自分の人生くらい、自分で背負えよ、と何度両親に言った事か。今、これをやったらどうなるか、なんて、全く考えてない。思慮が浅いにも程があった。人生には、取り返しの効かない事って、結構あるんですよね。それに巻き込まれる家族は、堪ったもんじゃありませんよ』と随分落胆を」と。

更に、この読者若者に「基本、失敗を許してくれない社会は、自由な社会とはいえないよね。失敗を許してくれる社会が、自由な社会といわれるもの。が、それにも限度というものがあるよね」「放置し過ぎなんだよ、日本は。住職が常に法話で言われている様に、幼い頃からの教育は大事ですよね」「そうだね。大事だよね。教育といえば、拙僧の妹が英国人に嫁いで25年、ずっとロンドンに。その妹の子供達は現在、20歳を超えているが、彼らが小学生の時に『おいちゃん(拙僧の事)、英国の学校では、この戦争はどの様に対処していたら、未然に防ぐ事が出来たと思うか、と、小学生達にディスカッションをさせるんだよ』と拙僧に。この話を聞いた時、流石に衝撃を受けましたよね。日本の学校勉強とは大違い。今後に活かせる生きた勉強だわ、と。外国の勉強法が全て正しいとは言わないが、取り入れられる事は、取り入れた方がいいかな。知識の取得は勉強から。その知識を活かす知恵は経験から。経験なき知識は、ただの『物知りさん』に過ぎんもんね」と、この読者若者に。

まあ、この国は、教育方針を見直す時期にあるとは思いますが、働かせてもらっている会社の売り物(食料品)の上で寝転がった動画を流したり、ひと舐めで6700万円を請求されたり、ひと舐めで一生棒に振る様な、そんなアホな真似は、もうやめないとね。世間に向かって自ら「私はこんな愚か者である」と、自らで暴露してるに同じ。拙僧、檀家の若者達には「君らはこんな愚かな事はしないとは思うが、SNS は自動車と同じだよ。非常に便利な物であるが、使う人間によっては、凶器になる。ただ、自動車は違反すれば、免許の停止、取り消し、罰金、時には懲役も。もうそろそろSNS も、明確な罰則を与えないと。人差し指1本で、全く知らない人を寄って集って、自殺に追い込んだりと、人の命が絡む事例が数多に、報告されてきてますもんね。

次回の投稿法話は、8月5日になります。