前回のメンタルクリニックの翌日19日、息子は、久々に登校することが出来ました。
5時間目の途中、門の前まで車で送って行って、通級教室に向かう息子の不安が少しでも和らぐように、私はそのままそこで待機していました。
運動場では、全校生徒が運動会の応援練習をしていて、明るい元気な声が響いてきました。
車から降りて門の前に立っていた私に、通りすがりの方が、
「子ども達の声はいいですね! 元気が出ますね!」
と、声をかけてくださいました。
「そうですね!」
と、会釈を返しながら、私の心はざわざわと揺れました。
あの中に〇〇はいないという現実が、否応なく私の心をかき乱します。
「戻れないのかな?」
「戻りたくないのかな?」
「〇〇は、もっと苦しいんやろな。。。」
息子は、30分ぐらいで戻って来ました。
通級の先生と、セレッソ大阪の話をしていたそうです。
その翌日、ある療育施設に体験に伺いました。
ぐるぐる歩き回ったり、大声を上げたりするような問題行動を、脳のトレーニングによって改善していこうという知的・発達障害専門の療育です。
息子にその施設のホームページを見せると、ぐるぐる歩き回りながら、
「これをせんでもよくなるんやったら、どんなけ楽になるか!」
と言うので、体験を申し込むことになりました。
当日になると、息子の不安が強くなって行き渋ってはいましたが、なんとか30分の療育を体験することが出来ました。
2日連続の外出(メンタルクリニックを入れると3日連続)で疲れが出たのか、三連休はずっと息子の調子が悪く、ばあばと食事の予定もキャンセルすることになりました。
そして、連休明けにメンタルクリニック。
この日のカウンセリングは、息子の1時間のみで、私の時間は取ることが出来ませんでした。
診察で、息子は、
「調子が悪いときが多かったけど、頑張れたこともたくさんあって、学校に行きました!」
と、力強い声で答えました。
「それは、すごいですね!」
「他にも、勉強に手を付けたり、ランニングもしました!」
「よく頑張りましたね。
お母さんから見て、どうでしょう。」
「本当によく頑張っていて、学校に行けたことがすごいと思いました。
頑張っているせいか、朝10時ぐらいに起きているのに、夜9時頃には疲れてきってしまい、お風呂に入れず眠ってしまうこともあります。」
「実は、療育を受けてみようと思っているのですが・・・。
ぐるぐる歩き回ったり、大声をあげるのを、使っていない脳機能をトレーニングすることによって抑えられるみたいで、本人もやる気になっています。」
「いいと思います。」
「手続きに一か月ぐらいかかるみたいですが・・・。」
「決まりましたら、詳しく教えてください。」
次の診察は8日後で、この日も「リスパダールOD錠1mg(0.5mgを2錠)と、レクサプロ錠10mg(1錠)、ツムラ抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒5g(2包)、ビオフェルミン錠3錠、頓服としてエチゾラム錠を一日4錠まで」を処方されました。
私は、診察での息子の言葉に驚いていました。
この6日間、学校へ行けたこと、療育を体験出来たことは本当にすごいと思っていましたが、勉強は、「英語の宿題を1日2ページする」と自分で決めていたのに、出来たのは、たった一日、しかも、1/2ページだけ。
ランニングも、たった一日、しかも家の周りを3周だけ。
私は、心の中で、
「しょうがない。今は、出来んでもしょうがないんや!」
と、自分に言い聞かせていました。
けれど、息子は胸を張って、「頑張った!」と報告していました。
相変わらず、「出来なかった」という意識のままの私と違って、こんなに調子が悪い中でも「出来た」をちゃんと積み重ねていた息子に、「すごいな!」と感心しました。
間違いなく、カウンセリングの成果です。
私も、本気で変わらなくては・・・!