メンタルクリニック受診の翌日、始業から最後の7時間目まで学校で過ごした息子でしたが、さすがにその翌日は欠席することになりました。
その後、中間テストに突入。
始業時間が30分遅くなり、2科目のみが4日間続きました。
授業はほとんど出ていないし、教科書等は学校に置いたまま。
試験範囲も分かりません。
教室の息子の机にはプリントがどっさり入っているようで、恐らくそこには試験範囲のお知らせや授業で使うはずだったプリントもあるはずです。
息子に何度も持って帰ってくるように声を掛けましたが、とうとう試験が終わるまで持って帰ってきませんでした。
試験を受ける。
今の息子にはそれが精一杯で、勉強する余力は無いようです。
何のための試験か?
そういう気はしますが、まだこの学校に通う気持ちがあるという息子の意思表示のように思います。
先日、息子とこんなやり取りをしました。
「クラスで、『あれ?、何かやらかした?』って空気になるときあるけど、俺からしたら、クラスのやつに『あれっ? それはおかしいで!』って、思う時ある。
何で俺だけ、はじかれなあかんねん?
俺に合ったとこに通ったらいいって言うけど、俺はここがいいねん!
学校に行かれへんくても、学校に行きたくないんじゃない!
ほんまにしんどくって、だいじょうぶかな?って、不安になって行かれへんねん。
けど、負けたくない!
(発達?)障害があるからって、それに負けて転校するのが嫌やねん!」
そう言って、息子は泣き出しました。
「誰も、はじこうなんて思ってないで~。
先生も、『出来ることは何でもする。』って、言ってくれてるやん。
ただ、しんどくて不安になって通われへんのは、〇〇が無理してるからちゃうか?って、心配はしてる。
本田先生も講演で言ってたやろ、『ASDの中学生の不登校率は54%ぐらいで、定型発達の子の7%よりずっと高い』って。
それは、学校が、ASDの子にとってしんどい環境やから。
(全日制の)高校も同じやと思う。
そやけど、しんどいのを承知で、〇〇がこの学校に通いたいって思うんやったら、通えばいいんやで。
ただ、通わんな、単位が取れな、進級出来へんからな・・・。
あんたの中で、留年するのはありなん?」
「留年はない…かな。」
「じゃあ、今は、ぎりぎりのところにおるやん。
『自分に合った』っていうのは、〇〇の体調に合ったっていう意味でもあるねん。
毎朝、出席せなって、苦しい思いするより、自分のペースで登校して、4~5年かけてゆっくり単位を取る方法もあるってこと。
選ぶのは、〇〇や。」
「ほんまに選んでいいの?」
「ずっとそう言ってるやん!
それに、『障害に負ける』っていうのは違うと思うで。
『障害』ってな、社会や学校側にもあるねん。」
「自分じゃなくて、向こう側にあるってこと?」
「環境によって、障害って、どんどん小さくなるねん。
だから、先生は、「こうしてほしいって要望があったら教えて。」って言ってくれてる。
世の中も、障害を持ってる人や家族とかサポートする人が、『こんなことに困ってる!』『こんなサポートがあったら!』って発信して頑張ってきたから、ちょっとずつ変わってきた。
今は、『どんな人も、自分らしく生きられるように!』っていう世の中や。
まだまだ理想で、そうはなってないけど、高校は色んな学校の中から選ぶことが出来る。
〇〇に合った環境の学校を探すのは、負けどころかプラスやと思ってる。
もちろん、このままここで頑張るのもありやで。」
「俺は、自分に合えへんからって諦めたくないねん。
中学のときに、こいつ絶対合えへんって思ってたやつとうまくいったことがある。」
「サッカー部の子やろ?
〇〇とじっくり付き合ったら、絶対に〇〇のいい所は分かってくれる。
高校では、〇〇と一緒にいる時間が少なすぎるから、誰もまだ〇〇のいい所は分からん。」
「無理していい所探そうとせんでいいねん。
悪いとこあったっていいやん。
悪いとこは悪いって言ってほしい。
変なとこあったって、別にいいやん
俺は、悪いとかおかしいと思ったことは言う。
何も言わんと変な空気作らんといてほしい。」
変な空気を作るのは、息子の言動なのか、受け止める周りなのか?
「もし、ママが、あんまり付き合いがない人に、『悪い』とか『変や』とか指摘されたらびっくりするかな。
『あんたに言われたくない!』って、思うかもしれへん。
仲のいい人には、逆に言ってほしいこともある。
言いたいことを言ったり言わんかったり、言葉を選んで言うのがマナーやねん。」
「でも、思ったこと言えへん方がきもち悪くない?
心の中で思ってることと言ってることが違うんやで。
『これ言ってもだいじょうぶ?』って考えると、俺は何も話されんくなる。
どこまでやったら言ってよくて、どこからがあかんのか教えてほしい。」
「広汎性発達障害のある人の苦手なところや。
思った通りに話して、相手を怒らせてしまったり、逆に『こう言った方がいいのか?』って、色んな可能性を考えてしまって、話に付いていかれへんようになったり・・・。
どこまでならいいとか、正解はないねん。
時と場合や立場、そのときの状況によって違うから。
ただ、相手も自分も傷付けへんようにって、ママは思ってる。」
空気を読んで話すことが、必ずしも正解ではない。
おかしいことはおかしいと、はっきり言うことによって良い方向に変わっていくこともあるはず、と、息子と話しながら思いました。
「それに、クラスの子らも、〇〇とどう話したらいいかって悩んでるかもしれへんで。
〇〇がすぐ調子悪くなって、クラスにおらんようになるから、『もしかして自分の接し方が悪かったんちゃうか?』って、思ってるかもしれへん。」
「そうやなぁ。
それはあるかもしれへん。
俺だけちゃうんかもなぁ・・・。」
少しだけ息子の本音が見えた気がしました。
転校するのは負けだと思っていて、苦しくてもこの高校に通いたいと思っている。
クラスに馴染めていない寂しさ。
コミュニケーションの不得手。
悪いとこ、変なとこっていうのは、何かやらかしてしまったことや苦手なことを言ってるのかな?
それを見ないふりせず、ありのままの自分と向き合ってほしいという思い。
本音で話せる友達が欲しいよね。
親は、何もしてあげることが出来ません。
息子を信じて、ただ見守るだけです。
凄く分かります。そして、勉強になりました。
息子も、臨機応変が苦手で、どこまでなら言っていいのか?とか分からない所があります。息子には、発達障害などはっきりした事は伝えていません。
苦手なんだね。。とだけです。
距離感も上手く掴めず、どこまでならが分からないと言っていた事があります。
以前、それは相手は嫌がるかもねって言った時に、ダメだって分からなかったと言われ、だから今までも嫌われたんだって💧
分からないから悪気はないんだけど、そこは相手は分からないですからね。
苦手な子も、本当は仲良くなれる気がするんです。嫌い、ムカつくって毎日言ってる。本当に嫌いなら名前を出すのも嫌だし、見ないよって。自分も満たされて、気持ちに余裕が出来、腹を割って話せたら、親友になれたり?なんて思ったりします。
息子くん、自分ときちんと向き合い、気持ちをちゃんと話せて、凄いなと思います。
しっかりしてるなって。ウチ、そんな真剣な話、出来ません💧
学校は、自分のペースで卒業もありだと思います。息子も1年オーバーしてますから。。4年で卒業を目指してます。5年は金銭的に無理なので💦
真の強い息子さん、きっと自分らしくいられる場所を見つけてくれると思います。
応援しています。
息子とじっくり話が出来たのは、本当に久しぶりです。
いつもは、二言三言で話すのをやめてしまうので・・・。
2時間以上話して、もっと色んなことを話していたのですが、言葉に起こせませんでした。
息子なりに色んなことを考えて、闘っていたんだなぁと思いました。
距離感って、難しいですよね。
私自身、自分の距離感が正しいのかも分かりません。
小さな子どもなら親同士で遊ぶ段取りぐらい付けてあげられたけど、そういうわけにもいかないし、友達になれるまでの関係性を築くのは、これまた難しい・・・。
でも、いつか必ず、息子のことを分かってくれる友達が出来ると信じています。
試験後は、また休んでいる息子。
本当にどうするんだよ?って感じです。
やろうと思っていることに心と体が付いていかない?
信じることは、忍耐、忍耐ですね!
息子くんと良い会話が出来て
素晴らしいな~って感じました。
息子くんの言うことも、お母様が仰ったことも どちらのお気持ちも よく わかります!
現実社会は まだまだ 理解ある世の中とはいえないけれど、
私も娘達には 障害の有るなしに関わらず、自分の居心地が良い場所を見つけていってもらいたいと思っていますし、その権利があると話してます。
ウチは就活を考える時期なのですが、
「選ばれること」だけでなく「選ぶ立場」
だということを感じてほしいと。
息子くん 負けたくないという気持ちなんですね。
今も負けてないし、例え 今の学校から変えたとしても、それは 負けではないですよね😊
息子くん自身が納得することが1番ですものね。
人間関係は 難しいですよね。
大人だって同じですもの。
正解などないから・・・
息子くん 人間が好きなのでしょうね😊
次女は人間不信の方なので🥶
素敵なことだと思います。
息子くんが息子くんらしくいれる場所が必ず見つかりますよね!
疑問や不安だらけの時期も 成長過程には必要なことなのでしょうね。
本当に、親は見守ることしか出来ないけれど、我が子を信じて 頑張りましょうね!
「負けたくない!」って気持ちで闘っていたことを知らなかったので、
本当に息子の気持ちが聞けて良かったです。
親としてはやはり、「自分の居心地がいい場所」で過ごしてほしいと思いますが、息子が納得して決めるしかありません。
「就活」ですか・・・。
息子の就活はまだまだ想像すら出来ませんが、刻一刻と迫ってくるイメージはあります。
どんな仕事に就きたいのか、
どういう職場で働くのか、
いずれ考えなければなりません。
子ども達が、自分の選んだ道を胸を張って進めるよう、祈らずにはいられません