来日中のオリバー・ストーン米映画監督が、日本各地で交流し率直な発言をしています。ストーン監督は、原水爆禁止2013年世界大会などに参加し、その後、東京や沖縄を訪問し、日本の各界の人達と交流し、発言しています。14日には、琉球新報社主催の講演会「基地の島 OKINAWAを語る」が宜野湾市で開かれ、1700人が会場を埋めたそうです。その中で、ストーン監督は、沖縄の米軍基地を実際に見て、「戦後約70年を経ても、冷戦時と全く変わらずに基地が居座り、戦争は終わっていないという印象を持った」また、辺野古新基地建設についても「米国は冷戦時と同じように中国の脅威をあおり、サンゴなどのすむ美しい海を埋め立てようとしている。非常にばかげたことであり、基地建設は恥ずべきことだ」と厳しく批判しました。
さらに、ストーン監督は、「しんぶん赤旗」17日付、「いま言いたい2013」にも登場し、発言しています。原水爆禁止2013年世界大会に参加し交流した印象を、「最も自覚の高い人たちだと感じた」と語るなかで、「しかし、日本の多くの人たちは、自分たちの歴史を知らされていないのではないでしょうか」とも語っています。そして、「戦争中の日本の残虐行為を知っている人たちもいると思います。しかし、私は(同じ敗戦国の)ドイツが戦後たどった道を日本はたどってこなかったと思っています。それは国民を『再教育』する努力をおこなわなかったということです」
ストーン監督は、米国の責任にもふれています。「戦後、日本を占領した米国のねじ曲がった戦争観に沿った歴史の見方の結果、日本国民はある意味、米国から自立できなくなってしまったのではないでしょうか。米国に異を唱えた日本の首相がいたでしょうか」「安倍首相は右翼的で危険な人物です。首相の原発推進の姿勢は、ヒロシマ・ナガサキから何も学んでいないかのようです」と批判しました。
ストーン監督の次のメッセージをしっかりと受け止めたいと思います。「若い人たちにはエネルギーがあります。恐れることもない。みなさんの政府を変えてください。米国に染まらず、米国との軍事同盟から脱退し、世界に対する道徳的な権威となり、東アジアに平和をもたらしてほしい」