宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
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ロシアのウクライナ介入、なぜ「侵略」批判できない安倍政権。

2014年03月13日 | 安全保障関連

 「しんぶん赤旗」12日付は、ロシアのウクライナ介入を事実上肯定・容認している安倍政権を厳しく批判する竹下岳氏署名入りの論説記事を掲載しました。 安倍政治の本質に触れる重要な指摘となっていると思います。

 記事は、「安倍晋三首相は10日の記者会見で、『すべての当事者に対し、自制と責任をもって慎重に行動するよう求める』と述べ、ロシアの責任をあいまいにしました。 制裁を求める米国にも同調していません。 これは、プーチン大統領訪日を秋に控え、領土問題交渉への影響を懸念しているからです」

 「それだけではありません。 自民党の石破茂幹事長は『(ロシアの軍事介入は)自国民保護であり、日本流に言えば邦人救出だ。 動乱、騒じょう状態で自国民を救出するのは、武力介入とはニュアンスを異にするのではないか』(3日の記者会見)とまで述べ、事実上、ロシアの介入を肯定したのです」

 「こうした発想は石破氏特有のものではありません。 歴代政府の憲法9条解釈の全面的な改変を狙う政府の『安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会』(安保法制懇)の第6回会合(2月4日)では、外国で発生した『重大・急迫な侵害』で邦人の生命に危険が及び、当該政府が侵害を排除する意思・能力を持たない場合、『当該外国政府の同意の有無に関わらず(自衛隊が)対応すべき』だと提案されました。 しかし、相手国の同意なしの行動は明らかな侵略行為であり、憲法が禁じた海外での武力行使に該当します」

 いま、安倍首相は、日本の過去の侵略戦争を美化する靖国神社を参拝し、「侵略の定義は定まっていない」と繰り返しています。 

 「侵略の定義は定まっていない」というのは、事実に反します。

 「1974年に日本も参加して国連総会で決定された『侵略の定義に関する国連決議』は、『侵略とは、国家による他の国家の主権、領土保全若しくは政治的独立に対する、又は国連の憲章と両立しないその他の方法による武力の行使』と明確に定義しています。 これに従えば、ロシアのクリミア編入の動きは侵略行為そのものです」

 「しかし、安倍政権は、『侵略の定義』を知らないふりをすることで何も言えなくっているばかりか、海外派兵拡大の口実にまでしようとしているのです」

 「領土問題も同じです。旧ソ連による千島列島の占領は、第2次世界大戦後の『領土不拡大』原則を踏みにじったスターリンの覇権主義によるものです。 侵略の定義をあいまいにすれば、今回、ロシアが取った覇権主義的な態度にも毅然とした対応は取れなくなってしまうのです」